26日、Ｆリーグ ディビジョン2の広島エフ・ドゥに所属する5人で運用するYouTubeチャンネル「あしざるFC」がチャンネル登録者数10万人に到達した。今年4月、「来年の3月末までに10万人いけなかったら現役引退」を掲げて挑んだチャレンジを、4カ月でクリアした。

「Ｆリーグを俺たちが変えたい」想いで始めた挑戦

あしざるFCの前身は2019年、水田伸明（のぶ）と佐々木諒（ダンガンくん）の2人を中心に「ドゥーチャンネル」としてスタート。当時は「ホーム満員計画」を掲げてチームの活動や選手の表情を時に面白く、時に真剣に伝えてきた。その過程で水田と佐々木が歌手デビューするなど、目標を達成するためにあらゆる手段を使って、進んでいった。

そして昨シーズンのホーム最終戦で「チケット完売」を達成し、今年4月、次なるフェーズへ進むべく、メンバーに小島翼（つばさ）、宮原勇哉（みや）、鈴木雄大（ゆうた）を加え、名称を「あしざるFC」に変更して再スタートを切った。

5人が一つ屋根の下で共同生活しながら、フットサルとユーチューバーの“二足のわらじ”生活を始め、自分たちの覚悟の強さを示すために、「来年の3月末までに、チャンネル登録者数10万人いけなかったら現役を引退する」ことを表明した。

この挑戦を開始した時点での登録者は2万人に満たない人数。そもそも、Ｆリーグクラブや、フットサルをメインに活動する他のYouTubeチャンネルの最大数は、約1万人程度。その数字をすでに超えているだけでも前人未到だったため、10万人という目標は無謀だと嘲笑され、「どうせ無理だと何度も言われた」（のぶ）という。

そこから彼らは、文字通り「覚悟」を行動で示した。

「夜10時に練習が終わり、そこから編集していた」（ダンガンくん）と、トップアスリートでありながら、撮影→練習→編集を繰り返す毎日を過ごし、この4カ月で彼らは膨大なコンテンツをSNSに投下し続けた。YouTubeのメイン動画にとどまらず、Instagram、TikTok、Twitterを活用し、世の中のトレンドを踏まえた“バズ動画”を量産。ここ数年、動画投稿の主流になりつつあるショート動画を軸に認知を増やしていくと、7月ごろから彼らの挑戦は、大きく風向きが変わり始めた。気がつけば登録者数は爆増し、8月中旬にはすでに8万人に到達していた。

迎えた8月25日、彼らは19時から「あしざるFC 10万人突破ライブ！」の配信をスタート。その時点の登録者数は98,700人。そこから登録者数は増え続け、配信開始から5時間半、ついに目標数まで残り100人を切る。日付が変わった深夜にも関わらず1,000人近くの視聴者が集まり、激励コメントであしざるFCを後押しした。

0時50分すぎ。ついに「100,000」に到達。メンバーはみな、その少し前から達成を確信し、これまでの苦労や感謝の思いを語り合いながら迎えた歴史的瞬間だった。5人が涙を流し、歓喜に沸くと、コメント欄も祝福の言葉であふれた。

ただし、あしざるFCのチャレンジはこれで終わりではない。
メンバーを代表して、リーダーのぶはこう語る。

「俺たちはまだ、これから進みます。あしざるFCは、フットサルを日本一のスポーツにする。Ｆリーグを変える。そのためにまず、数字の部分では、来年3月までに（登録者）20万人いきます。また今後のことは、動画で説明します」

そして涙ながらに、今までの活動について、こう振り返る。

「4月からあしざるを始めました。ホーム満員を目指して、俺たちの元に、みや、ゆうた、つばさがついてきてくれて。最初はマジ、俺ら全然、小さくて。全然影響力なくて、Ｆリーグのピッチに初めて立った時にめっちゃお客さん少なくて、めっちゃ変えたいと、本気で活動してきて。5人で結成して、今までやってきた。本当にこの5人でやって来れてよかった。苦しい時に助けてくれた皆さん本当にありがとうございます」

そしてこう続ける。

「変えます。フットサル界を変えます。Ｆリーグを変えます！。僕たちの視聴者には子どもたちが、たくさんいます。彼らが本気で、Fリーグを胸を張って目指せる場所にする。大人、指導者が、Ｆリーグはめちゃくちゃ夢ある場所だと胸を張って、言える場所にする。それまで見守ってほしい。みなさんの家の近くのＦリーグに行ってみてください。全国各地にあります。絶対フットサルの面白さがわかると思います」

そして、笑顔で最後にこう締めくくった。

「フットサル界をこれからも盛り上げていきます。あしざるFCが変えます。俺たちはまだまだやれるんだよ。仲間たちついてきてくれよ。みんなで変えよう。全員で歴史を作ろう。ひとまず、目標をクリアしました。僕たちは現役をやめません。これからもあしざるFCをよろしくお願いします！」

彼らが成し遂げたいのは「チャンネル登録者数10万人」ではなく、ホームにお客さんが見にきてくれること、チームを応援してくれること、そしてフットサルを、Ｆリーグを好きになってくれること。だからまだ、始まったばかり。風雲児の挑戦は続く。

8月28日（日）

9月18日（日）

10月23日（日）