【アジア王者を目指すキミたちへ】U-20からA代表へ駆け上がった先輩から。「思い切りやれば、間違いなく次につながる」(内田隼太)
PHOTO BY本田好伸
山の登り方は違っても、最終的な目標は一緒
──昨シーズンのFリーグ開幕前、すごく自信に満ちた表情をしていました。世代を引っ張っていくというような決意があったように思います。
チームの変革期というか、それこそ、僕が輝いていく時代になっていくというか。そういう位置付けで考えていたので、その前のシーズンよりも、自分の力を証明しないといけませんでした。その意味では、大きな意味を持つシーズンだったと思います。
──前回大会を戦ったメンバーはその後、Fリーグ選抜に5人がいきましたし、他のメンバーも各クラブで存在感を増していきました。
人それぞれ選ぶ道がありますし、Fリーグ選抜にいくことも素晴らしいと思っています。(準々決勝で)イラクに負けたときに、「成長して、みんなでまた代表に入って集まろう」と約束しました。それぞれの山の登り方は違いますけど、最終的な目標は一緒だと思います。そこに向かって刺激し合い、切磋琢磨して、ゴールを目指していけたらいいなと思っています。
──自分にとって、仲間がすごく大切な存在になったんですね。
日頃から連絡を取ったりもしますし、同じ世代ですしやはり気になりますね。
──特に仲が良い選手はいますか?
みんな仲が良いですけど、(清水)和也とか圭汰とか。圭汰とはベトナムにも一緒に行っていたので(同時期に、内田と伊藤は、ベトナムの別のクラブにレンタル移籍)、特に仲が良いかもしれないですね。
──代表活動中の部屋割りは決まっているんですか?
合宿ごとに違いましたね。2人部屋です。タイでは(鬼塚)祥慶と一緒でした。
──活動にもオンとオフがあると思いますが、若い世代なりの楽しみもあったのでは?
そうですね(笑)。オフの時間もありました。国内合宿では、コーチ陣も含めてみんなで温泉に行ったり。タイの前日の夜は、みんなで部屋に集まって、ワーワー騒いで、これから頑張ろうってやりましたね。
──練習以外の時間はどうしているんですか?
午前、午後の2部練習であれば、午前練が終わって、間は昼寝や休息に当てます。午前練、午後練だけのときには、みんなで集まって練習や試合のビデオを見たり、そういうことはよくありました。
──内田隼太さんなりのリラックスする方法とかは?
今、持ち込むとしたらiPadとかで動画を見ますけど、当時はみんなとコミュニケーションを図ることを先に考えていました。国内合宿の期間も長くはなかったので、価値観やプレーのことなど、ちょっとでも合わせていこうと。よく話をしていたなというイメージがありますね。
──面白いキャラクターの選手はいますか?
坂(桂輔)じゃないですかね。
──やはり(笑)。
おちゃらけている感じです。ムードメーカーでした(笑)。
──内田選手は?
僕は特に、どこに行っても変わらないです。淡々としていて、落ち着いている感じです(笑)。
──たしかに、波が少ない印象があります。
波が少ないことはプレーでも心掛けています。いいときも悪いときもありますが、その差をなるべく縮められるようにして、悪いときを少なくできるように。
──一方で、試合中にスイッチが入ることもありますか? 高ぶるというか、いつもと違う感じになること。
ありますね、スイッチ。それこそ大舞台で。Fリーグではプレーオフとか。それと僕は、失点するとスイッチが入ります。先制点を取られたりすると特にそうですね。
──今、2017年大会を振り返って、一番に思い出されるシーンは何ですか?
うーん……最初に浮かぶのは、負けたときの光景ですね。
──イラクは強かったですか?
負けたのでなんとも言えないですが、勝てた試合ではあったなと。前半にもったいない失点をして、そこから追いつくチャンスが何度もありました。たらればですけどね。
──でも、あそこで負けたからこそ今があるという感覚もある?
そうですね。負けたことで一層、成長意欲や、代表にまた返り咲いてやるという気持ちにつながりました。
──第2回大会を戦う選手たちに何か伝えたいことはありますか?
失うものはないと思うので、日の丸を背負えることを本当に光栄に感じて思い切りやってくれれば、間違いなく次につながると思います。もちろん優勝が一番いいと思いますし、代表に負けていい試合は一つもないので、最終的には勝ちを目指して頑張ってほしいと思います。
──山田慈英選手は唯一、2大会連続出場ですね。
やはり経験していることは、大きなアドバンテージ。彼も、穏やかな性格ですけど、みんなのことを引っ張ってほしいですね。でも、あまりプレッシャーを感じすぎないで(笑)。
──他にも交流がある選手はいますか?
山田凱斗ですね。彼は(契約しているシューズメーカーの)デスポルチのつながりがあります。そういう意味でも、彼には頑張ってほしいですね。
──今度はA代表で会おうと。
そうですね(笑)。そのために、僕も頑張ります。
Interview by Yoshinobu HONDA
【Contents】
【U-20日本代表全力応援企画】アジア王者を目指すキミたちへ
MESSAGE 1 前回大会の主軸2人が託す想い。「楽しみながら、僕らの分まで」(伊藤圭汰&中村充)
MESSAGE 2 U-20からA代表へ駆け上がった先輩から。「思い切りやれば、間違いなく次につながる」(内田隼太)
MESSAGE 3 “清水世代”のエースが贈るメッセージ。「悔いを残さないように1試合を全力で」(清水和也)
MESSAGE 4 悔しさに涙した“イラク戦”のその先へ。「幸せを噛み締めながら、頂点を目指してほしい」(植松晃都)
MESSAGE 5 最後まで“一緒に”戦ったバックアップメンバー。「アジアを獲れるメンバーがそろっていると思います」(新田駿)
MESSAGE 6 大学フットサルとFリーグの“掛け持ち”を経て。「思い切り楽しんで、一瞬一瞬のプレーを大事に」(石田健太郎)
MESSAGE 7 準々決勝敗退の悔しさが、今の活力に。「悔いのないプレーをして日本にタイトルを持ち帰ってほしい」(鬼塚祥慶)
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