更新日時:2019.09.12
【日本代表】2020W杯へ向けて、ブルーノ監督と日本フットサルが挑む一大プロジェクト。「チーム作りは70%に達している」
PHOTO BY軍記ひろし
日本サッカー協会(JFA)は12日、今月23日と25日に行われるタイ代表との国際親善試合に臨む日本代表メンバー16名を発表した。
会見を行ったブルーノ・ガルシア監督は、今回のメンバー選考の意図や試合に向けた意気込みを語り、記者団との質疑応答を行った。
タイとの試合は大きなプロジェクトの最初のステップ
◆ブルーノ・ガルシア監督(日本代表)
コンニチハ。まずは今回、こういった機会に集まっていただき感謝しています。ありがとうございます。こうして今度のトレーニングキャンプと、その先にある国際親善試合(に向けたメンバー)を発表できてうれしく思います。
今回の試合は、日頃フットサルを応援してくださっているファンの方の前で試合をできる絶好の機会ですし、初めて来てくださる方もいると思います。そうした方にファンになってもらう意味でも、フットサル界にとって重要な機会だと思っています。非常に多くのフィニッシュや1対1など、ダイナミックな展開を必ずお見せしたいと思っています。
前回、日本で行った国際親善試合は、(2016年の)ワールドカップで優勝した当時のチャンピオンのアルゼンチンと(2018年1月に)戦いました。同時に、前回のAFCフットサルアジア選手権に向かう直前の壮行試合という印象もありましたし、素晴らしいゲームができたことで(アジア選手権で)いい戦いができたと思っています。
自分が就任した当初から、日本での国際親善試合の重要性であったり、世界のどこの国と比べても素晴らしいファンがいるという確信を持っています。そしてそれは、この代表チームだけではなく、アンダーカテゴリーや女子など、様々なカテゴリーでも、日本には素晴らしいサポーターがいることを常々感じながら過ごしてきたので、今回の機会はすごくうれしく思っています。
タイというチームは、アジアの中ではではトップレベルの国ですし、そういう強豪国を迎えられる機会を作っていただいた協会の皆さんにも感謝していますし、その分、素晴らしい試合をお見せしたいと思っています。
今回のトレーニングキャンプとゲームは、16日から始まって、25日の2戦目の名古屋までの期間になります。これは、大きく分けて2つのパートがあります。チームとしての準備、その準備の成果を発揮するのが2試合です。
このキャンプには、いくつかの目的があります。プライオリティが高いのは、10月に控えている、中国のオルドス市(中国国内モンゴル自治区西南部に位置する地級市)で行われるW杯に向けた予選(の東アジア選手権)があるので、そこに向けた準備という位置付けになります。
ここからの戦いは、アジア選手権の本戦にいくための予選ですし、その先にある本大会は、(リトアニアで2020年に開催される)W杯の出場権を得るためなので、大きな枠組みにおける大事な流れになっています。その大きなプロジェクトの最初のステップとして、同じアジアの中で、ここ数年間で良い成績を残しているチームを招待した形で準備をしたいなと思っていました。
タイとの関係性で言うと、今年2月にタイに招待してもらい、アウェイで2連戦を行いました。今回はそのお返しと言いますか、逆に日本に来てもらうことになりました。その試合では2勝した経緯があるので、タイもリベンジという強い気持ちを持って臨んでくると思います。タイは、フットサルという競技に対して、長い伝統と発展してきた強豪国として発展しました。メンバーもいい選手がそろっているので、間違いなく素晴らしいゲームになると期待しています。
タイの戦術的なところで言うと、ハーフから前線に押し上げる、あるいは前線からプレスを掛けてくる守備ですが、いずれのラインであってもアグレッシブな守備を行うことが特徴です。また攻撃では、3−1と4−0の2つのシステムをうまく使ってきます。3−1の場合は、ピヴォが前線で違いを生み出す形も持っています。さらにその中でも彼らのストロングポイントは、トランディション(攻守の切り替えの早さ)とセットプレーです。そこは気をつけないといけないですし、彼らが自信を持っているストロングポイントになります。この2試合はそういう強豪国に対して警戒しなければいけないですが、間違いなくおもしろい、フットサルの醍醐味が詰まった試合ができると思っています。
【次ページ】16名の内訳は7割の中核と3割の経験値が多くない選手
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