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作成日時:2020.01.13
更新日時:2020.01.14

【F1第33節/浦安×すみだ】大阪2連敗&すみだ2連勝で「奇跡のプレーオフ出場」を果たした“持ってる”クラブ。「プレーオフに“出る”ではなく、“勝つ”ことにフォーカスを当てていく」(すみだ 須賀雄大監督)

PHOTO BY軍記ひろし

1月13日(月・祝)、Fリーグ2019/2020 ディビジョン1 第33節、バルドラール浦安とフウガドールすみだの一戦が駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で行われ、すみだは4-1で勝利。勝ち点2ポイント差で3位の大阪を勝ち点で上回り、最終節での大逆転でプレーオフ出場を果たした。

試合ハイライトはこちら(AbemaTVビデオ)

母校・静岡学園の劇的な優勝に勇気をもらった(諸江)

須賀雄大監督(フウガドールすみだ)

──今日の試合を振り返って。

昨日の夜まで(湘南vs大阪が始まる前まで)、この勝ちがどうなるかわからないというなかで、ただプレーオフに行くことを信じて、年明けからFリーグ選抜と浦安への対策をしてきて、それが全部出た試合でした。勝たないといけないシチュエーションは普段以上にプレッシャーがかかりますが、そこで恐れることなく積極的にボールを保持して、ボールを奪いにいって、自分たちが信条とするゲームができました。この勢いのままプレーオフを戦いたいと思います。

──試合終了の瞬間、つまりプレーオフ出場を決めた瞬間、ベンチやピッチで大きな歓喜が起こることはありませんでした。それは、プレーオフが出場がゴールではないから、ということでしょうか。

おっしゃる通りですね。僕自身、今年で(Fリーグ)6年目で、過去4回目のプレーオフに参加しましたが、1次ラウンドを突破したことがないというクラブの歴史があります。自分自身の監督としてのそういうキャリアもあるので、(プレーオフに)出てどうするかというところに常にフォーカスしてきました。先ほど、諸江も話しましたが、「プレーオフに出たい」ではなく「プレーオフで勝ち負けする、勝たなければいけない」というふうに考えているので、そこから逆算して、プレーオフに行くチームはここでどういう振る舞いをするのかというところです。

今日もレフリーのジャッジにナーバスになりかけたときに、そうなってしまえば1年間がすべて水の泡になってしまう。そういうところのマネージメント、コントロール。ブラジル人も、なんでそういうことをするんだと思ったかもしれないですけど、すみだはそこをマネージメントするんだと、デネルもダニーロもガリンシャもよくわかってくれて、そういったものをずっと積み重ねてきたからこそのプレーオフ出場だったと思います。すべては、このあと始まるプレーオフに「出る」ではなく、「勝つ」ことにフォーカスを当てているので、どちらかというと、今までプレーオフに出てきたときよりも、より(自分たちがイメージする)プロセスに近い勝利だったと思っています。

けれども、個人的には、勝利の瞬間もうれしかったですが、会場に入った瞬間に入った瞬間に(クラブカラーの)エンジ色のウェアを着た人がたくさんいて。今は、フットサルが少し盛り上がっていないなんていうような論調もあったりしますけど、これだけの方が自分たちのフットサルに期待して来てくださった。そちらの方が感無量で、うれしかったことです。そういう状況で期待に応え続けていくことが、フットサルを盛り上げていく一番のカギだと思うので、そこが今日、一番うれしかったことです。

──プレーオフ準決勝へのイメージ。大分には今シーズン勝っていないですが、どう戦っていきますか?

大分がどういう戦いをしてくるかにもよりますが、今シーズン最初にやったホームの初戦以外は、わりと僕らにボールを持たせてカウンターを狙ってきました。プレッシング(に対して)も、GKのロングスローだったり、キックインからそのまま前に蹴ってくるようなイメージだったと思います。

今日の浦安のように、自分たちのボールを保持しながらプレスを掛け合い、ボールを回しあうような緊張感よりも、全く違う秩序のチームとやります。それを最大限にリスペクトして、そのなかでどういったプレーが必要で、自分たちの持ち味を出しながらも、それだけでは勝てないことを過去の経験でわかっています。

理想を追い求めるところと現実に戦うところのバランス感覚が大事になってきます。その意味で、諸江(剣語)、宮崎(曉)、大黒(章太郎)が長くプレーオフを戦っている選手はよくわかっていると思いますし、彼らが中田(秀人)や三笠(貴史)など(プレーオフに初めて出るような若い選手)に、先に伝えていけたらいいなと。個人的には、今週の練習は、そのさじ加減をイメージする調整に近い準備になると思います。

諸江剣語(フウガドールすみだ)

──今日の試合を振り返って。

非常にプレッシャーがかあるなかでの試合でしたが、試合前に須賀監督が話してくれた「今までやってきたことしかこの試合には出ないから」という言葉でプレッシャーから解放されました。ここでやられてしまうようでは、プレーオフでも大分にボコボコにやられてしまうだけだと思っていたので、肩の力を抜いて良いパフォーマンスを出せたのかなと思います。

今シーズンは大分に1勝利もできていないですし、正直、相性もよくないかもしれません。でも一発勝負ですし、今日のような緊迫したゲームを経験している僕らにアドバンテージがあると思っていますし、思い切ってぶつかりたいです。

──試合前、諸江剣語さんの母校・静岡学園高校が高校サッカー選手権で劇的な逆転勝利を収めて優勝を飾りました。それに昨日は、湘南が大阪に劇的な勝利を収めて、今日につながりました。どこか後押しを受けたようなところも、今日のプレーに影響していたのでしょうか?

実は今日、よくないかもしれないのですが、試合が始まるギリギリまでTwitterを見ていました。最初は0-2で負けていて、次に見たら2-2に追いついていて、アップ中に金川(武司)テンションコーチから、「今、3-2で、40分すぎて勝ってるぞ」と言われて、鳥肌が立ちました。もし、自分が今日のゲームで、0-2とか、そういう窮地に立たされたときに、実際に逆転している母校の後輩たちがいることは、本当に勇気をもらえたことはその通りです。

──(静岡学園時代の2年先輩である)渡井博之さんともその話を?

教えてもらったとき、すぐに渡井さんに「3-2で逆転したよ」って報告して、「マジ!?」って、2人で盛り上がっていました。

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