更新日時:2020.08.15
木暮賢一郎が自身の“十八番”戦術「ピヴォ当て」のすべてを語る!「なぜ、ピヴォを活用する必要があるのか?」
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7月26日(日)、木暮賢一郎氏が主宰するオンラインサロン「フットサル・コーチング・ラボ」によるオンライン講習会「『ピヴォ当て』〜フットサルの絶対的戦術のすべて〜」が開催された。
なぜ、ピヴォ当てをするのか?
フットサルにおける王道の戦術システムとされる「ピヴォ当て」。その本質に迫る今回の講習会は、「なぜピヴォを使うのか」からスタートし、木暮氏が考える体系に沿って話が展開していった。
・フットサルのゲーム構造と攻撃構造
・ピヴォを活用する目的
・ピヴォの種類とアクションの解析
・パサーのクオリティ
・ピヴォを使った攻撃
・ピヴォとシステムの関係
・トレーニング
たとえば「ピヴォを活用する目的」は、大きく3つに分かれる。プレス回避、ポゼッション、フィニッシュだ。相手の前からのプレスをシンプルに回避するため、ボールを前後に出し入れすることで相手コートでプレーし続けるため、あるいは、ピヴォを使ったフィニッシュとピヴォのいないサイドを活用したフィニッシュを行うために、ピヴォ当ては活用されている。そう考えると、ピヴォに求められるアクションは多岐にわたる。
木暮氏が考える「ピヴォの5大要素」とは、フィニッシュ、キープ、パス、決断力、1ライン目の守備であり、いずれかに特化した選手からバランス良くプレーできる選手、ピッチ中央やサイド、あるいは4-0システムの中で効果を発揮するタイプなど、一括りに「ピヴォ」と言っても様々な選手が存在しているのだ。
システムは、監督や指導者がやりたいことと同時に、チームに所属する選手の特徴を踏まえたものである必要がある。つまり、チームに在籍するピヴォのタイプを前提としたシステムが必要であり、一方では「ピヴォを使わない」ということも必要になってくる。さらに、ピヴォと相性のいい選手や、どういったプレーがピヴォの力を効果的に引き出すために重要かという話へと発展していった。
木暮氏は、ピヴォ当ては、ドリブラーやゲームメーカー、フィニッシャーとの相性がよく、なおかつ、その成功率を高めるには、体の向きやトリプルスレット(シュートもパスもドリブルもあることで相手に3つの脅威を与えること)、個人技術・戦術が重要であると指摘している。講習会では、実際の映像を交えながら具体的に細かく説明が加えられ、「ピヴォ当て」の全体像とディティールを紐解く内容となった。
そして木暮氏は、もう一つ、重要なメッセージを伝えた。
「どういうシステムを、どんな目的で、いつ使うのか。相手や状況に応じて使える必要がある」
木暮氏が常々話していることでもあるが、ピヴォ当ては戦術の一つであり、絶対的なものではないということ。指導者やピッチで戦う選手がそのメリットや意図を考えて活用することで初めて効果が生まれるのだ。
講習会は最後、参加者からの質疑応答の時間を経て、1時間半を超える講習会は幕を閉じた。
なお、この講習会は、オンラインサロン「フットサル・コーチング・ラボ」においてアーカイブ視聴が可能。現在は、木暮氏以外のメンバーを含めて、毎週あらゆるテーマの投稿が続いている。指導者や、フットサルをもっと深く知り、プレーに生かしたいという選手にとってこの上ない環境が用意されている学びの場だ。
■前回の「パラレラ」講習会のレポートをチェック!
木暮賢一郎がフットサルの王道「パラレラ」を徹底解説!「一つのアクションで3人の守備者を迷わすことができる」
■これまでに配信したスペシャル対談アーカイブ(YouTubeチャンネル)
・木暮賢一郎×窪堀宏一スペシャル対談 「師弟対決!木暮vs窪堀60分一本勝負!」
・木暮賢一郎×内山慶太郎スペシャル対談 「フットサルの50%は本当にGKで決まる?」
・木暮賢一郎×福角有紘スペシャル対談 「日本一に導くグループマネージメント」
・木暮賢一郎×谷本俊介スペシャル対談 「未来のフットサルはどこへ行く?」
・木暮賢一郎×須賀雄大スペシャル対談 「トランジション徹底解剖」
・木暮賢一郎×高橋健介スペシャル対談 「ピヴォ当てか? クアトロか?」
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