更新日時:2020.09.15
【日本代表/WEB取材】日本の守護神として、アジアでの”リベンジ”を目指す篠田龍馬「ラストチャンスという気持ちで取り組んでいる」
PHOTO BY軍記ひろし
長い間、代表活動に呼ばれていない時期がありながらも冬のスペイン遠征やパラグアイ代表との国際親善試合に出場した篠田龍馬。コロナ禍を経て再開した後のトレーニングキャンプにもほぼ全てに選ばれ代表の中での立ち位置を確立しつつあるにも思えるが、篠田自身はどう感じているのだろうか。
もし12月のAFCフットサル選手権のメンバーに選ばれれば、篠田自身は代表選手としては初めてアジアの大会に出場する。クラブでは名古屋オーシャンズの選手として昨年もAFCクラブ選手権に出場し優勝を経験したものの、ピッチに立ったのは初戦の1試合のみ。
そういった意味でも自身がピッチに立ってチームを優勝に導きたいとある種の“リベンジ”に燃えているはずだ。そこへ向けて、篠田自身どんな心情でいるのか。
トレーニングキャンプ2日目の午前練習後、オンラインで篠田のWEB取材が行われた。
安定感のあるプレーを心がてけている
──代表では長い間選ばれない時期もありましたが、昨年の冬以降はコンスタントに選ばれています。メンバー争いについてはどのように捉えていますか?
今回も2人のなかには入りましたが、いつ入れ替えがあってもおかしくはないので、危機感をもって毎回のセッションに取り組んでいます。おっしゃったように、ずっと呼ばれていない状況がありましたが、呼ばれてからは自分のパフォーマンスや持ち味を出せていると思います。そこを引き続きアピールして、生き残っていくために危機感をもって取り組んでいます。
──アジアクラブ選手権は中止となってしまいましたが、アジア選手権は12月に開催されます。アジアの戦いへの想いは?
昨シーズンのクラブ選手権は優勝しましたが、個人的には初戦しか出ていないですし、その前年度の大会では負けてしまい、そこでは2戦目の1試合しか出ていません。自分としては、クラブ選手権で何もできていない、貢献できてないので、そこを変えていきたいと思って準備していましたが中止となってしまった。代表でのアジアの戦いは、選ばれたら初めてのことなので、自分の置かれている立ち位置を変えるためには、すごく大事な機会だと捉えています。メンバーに残ることはもちろんですが、並行して試合に出るためにやらないと呼ばれている意味がないので、ラストチャンスという気持ちで取り組んでいます。
──クラブでも代表でも、関口優志選手とポジションを争っています。自分のなかでポジションを確固たるものにするために意識していることや、フエンテス監督やブルーノ監督から言われていることはありますか?
自分が意識しているポイントは、クラブでも代表でも、いい判断をして、安定感のあるプレーを心がてけています。そうしたプレーで周囲に安心感を与えることですね。派手なプレーではないですが、一つひとつのプレーを的確に、判断を良く出していくこと。あとは攻撃面で、スローやキックといったフィードは自分の持ち味なので、しっかりと出していきたいと思っています。
クラブでも代表でも、監督から特に個人的な話をされたことはないですが、今話していたことは求められていると思っています。それと代表では、紅白戦などでも切り替えがすごく早く、スローなどでカウンターのチャンスを作ることがなかなかできないのですが、海外遠征などで切り替えが早くはない相手とやるときには自分のスローやキックが有効だと感じたので、対外試合ではそうした良さを出せるかなと思っています。
──リーグ戦が始まり2試合を終え、今回の代表合宿があり、また試合が続きます。コンディションを保つために意識していることはありますか?
プレーの安定感を意識していると話したところにもつながりますが、食事と睡眠はアスリートとしては当たり前のことかもしれないですが気を遣っています。それと、試合に(スタメンで)出場するかどうかは当日にならないとわからないですが、出なかった場合は、しっかりと自分で個別トレーニングを入れ、体調や強度を考えてやっています。出た場合はまた違う取り組みですが、いつもサイクルがあります。
そのほか、チーム練習以外でも、練習後や合間に週5回はストレッチのジムに通っています。それはトレーニングというより、体のケアや疲労を抜くことが目的で、自分なりにコントロールしてやっています。
──コロナ禍でチーム練習ができない時期は、FP以上に苦労したのではないでしょうか。ただ、開幕してからのパフォーマンスはしっかりと維持できています。何か工夫したことはありますか?
GKに特化して工夫したことはないですが、体の使い方や、股関節や肩甲骨の可動域を出すようなトレーニングはずっとしていました。そこは反応と関連するので成果が出ているかもしれません。
それと、(赤窄孝)GKコーチのトレーニングが大きかったと思います。練習再開から2週間くらいは、目から慣らすトレーニングから始めてくれました。家では、近くの物ばかりを見ているので、遠くを見るような練習ですね。今まで毎日受けていた速いシュートを2カ月くらい受けていなかったわけなので、目を慣らすところから徐々に入っていってくれたので違和感なくスタートできました。そこから段階を踏んで、徐々に普通のトレーニングへと戻って行きました。今お話しした2つはすごく大きかったですね。
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