更新日時:2020.11.30
【日本代表/記者会見】ブルーノ・ガルシア監督が年内最後の活動を前に意気込み。「前回のいい流れを増幅させる形で勢いをつけていきたい」
PHOTO BYSAL編集部
11月30日から千葉県 高円宮記念JFA夢フィールドで年内最後のフットサル日本代表候補トレーニングキャンプが行われる。
AFCからAFCフットサル選手権(アジア選手権)が2021年3月23日からクウェートで開催されると発表があり、さらなる延期の可能性がありながらも、そこへ向けて継続して準備を進めている日本代表。ブルーノ・ガルシア監督は今回のトレーニングキャンプをどのような形で終えようと思っているのだろうか。
また、AFCフットサル選手権2020の壮行試合という位置づけで臨んだパラグアイ代表との国際親善試合を戦ったメンバーと今回招集されているメンバーを比べると、半分が招集歴の少なかった若手で構成されている。
改めてブルーノ監督はどのような狙いを持ってメンバーを選考し、何を重視してFリーグの試合を視察に訪れているのだろうか。
ポジティブな流れを感じていることは間違いない
──2020年最後のトレーニングキャンプに向けての意気込みをお願いします。
まさに、今回は年内最後が一番のポイントです。世の中の流れでは不透明感もありますが、大会に向けて、前回のいい流れを増幅させる形で勢いをつけていく合宿にしたいと思います。
──中軸メンバーと、そこに続くメンバーが半々くらいの印象です。実戦の機会をできるだけ多くの選手に与える狙いも感じますが、この先の全体像を考えると、今はどのあたりの段階を想定していますか?
まず、招集リストについてですが、読み取られた通りです。具体的には、今年の頭にガリシア遠征、北海道でのパラグライ戦を行い、そこからアジア選手権に向けた最終的なメンバーで臨むことを考えていました。
そこで呼ばれていた選手のうち、今呼んでいるのが半分です。吉川智貴選手や星龍太選手のようにケガがあったり、海外でプレーしている選手もいますから、そうした影響で不在の選手もいます。ですから、残り半分の選手は、アクティブに代表に居場所を得るチャンスがあると捉えてもらい、モチベーション高く来てもらえるようにと考えて招集しています。
実際に、メンバーの競争力の維持につながっていますし、前回と同じようなメンバーになっているのは、その活動でのパフォーマンスが良かったことを評価しつつ、基本的には競争を意識し、アジア選手権に向けたシナリオ変更に対して最適を目指すということです。この競争によって、16分の8に新しい選手が入ることで新しい武器が増え、活性化が起きています。こうしたことで前回と今回はほぼ同じメンバーを呼んでいます。
また、どの段階にあるかというと、度重なる変更があるなかで強化を継続しています。そこで大事になるのが、前回もキーワードとしてお伝えした「一期一会」。長期的にも、中期的にもどんなことになるかを予測するのが難しいなかでは、目の前にあることに集中する。そのときに自分たちがコントロールできる機会を大事にするという精神でやっています。不確定な流れのなかでどの段階にいるかをはっきり申し上げることが難しいですが、確実に言えることは、継続して成長しているということです。
これは、素晴らしい適応だと考えています。いろんな理由で、競争環境やその機会に恵まれない選手もいますが、代表チームとして、そうした選手が入ってくることも考えています。やることは引き続きたくさんありますが、いい流れにあるという“空気感の香り”を感じています。ポジティブな流れを感じていることは間違いありません。
──GKにフォーカスすると、関口優志選手、矢澤大夢選手を呼んでいます。ピレス・イゴール選手も復帰していいパフォーマンスを見せ、篠田龍馬選手も状態がいいですが、ゴレイロの招集にあたっての基準などはどのように考えていますか?
まず、GKへの考え方も、フィールドプレーヤーと全く変わりません。イゴール選手の復帰も、篠田選手が活躍していることも理解しています。檜山昇吾選手も、ケガをして、復帰して、また悪化してしまったりというなかで貫したパフォーマンスを継続できていないですが、今年最初の海外遠征と北海道には帯同してもらいました。ここ数年間でリストを形成していて、最終メンバーに残る可能性が高い5、6人というのは、その時々のタイミングで来てもらったり、継続して呼んだり、入れ替わったりしています。
ケガなどのいろんな理由がありますが、そこに競争環境があることを重視しています。メンバーのバランスは、年齢もありますし、大会や次の活動に向けた段階、所属チームでのパフォーマンスなども加味しています。このメンバーで競争を作れていることに安心と頼もしさを感じています。そこに続く若い選手もリストにいますが、最終リストに残れる2人、3人が5、6人もいることをポジティブに捉えています。私としては、できれば選考する難しさという、嬉しい悲鳴を続けてもらいたいと考えています。
──Fリーグにも常に足を運んで視察しているが、大会本番に向け、どんなところを重視して見ている?
視察については、この4年間やってきたことに何も変わりません。F1の90%の試合を私かもしくはテクニカルダイレクター、コーチングスタッフが直接行くことでカバーして情報収集しています。そのなかで、女子やU-20代表の対象選手も考慮しながらやっています。
何を見るかという点でも、特に変わることはありません。これまで呼んできた選手のパフォーマンス、リストにいる選手の状態、活躍が際立っている選手。直接見れていない残り10%の試合も、動画をいただいて分析していますから、(F1の試合は)100%見ています。ただし、足を運んで、近くで直接見ないとわからないことがゲームにはあります。何が起きているかという戦術の分析や、どのようなパワー、メンタリティかは、映像を分析することで見えますが、直接行かないとわからないのが雰囲気や空気感。どんな顔をして、どんな態度を取っているのか。そこを視察していますし、これは選手の様子を知る上で重視しています。
大会がないなかで直接見るのは、モニタリングの意味合いもありますが、それをより落ち着いて、この時期だからできるスカウティングの深さ、広さを意識して足を運んでいます。
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