更新日時:2023.10.23
松本直美・競技編「フットサルは宝物。自分の生活の一部」|映像インタビューで伝える、女子フットサルの魅力【Fクイーンズ】
PHOTO BYSAL
日本女子フットサルリーグ、通称「女子Fリーグ」。
2016年のプレシーズン開幕から7年目を迎え、2023-2024シーズンは過去最多の11チームが加盟。約200名を超えるプレーヤーが“女子フットサル最高峰”の舞台で、日々高みを目指し続けている。
そんな彼女たちの競技に懸ける想いと魅力に迫る、映像インタビュー【Fクイーンズ〜私たちが戦う場所〜】がスタートする。
第1弾に登場するのは、バルドラール浦安ラス・ボニータスの松本直美だ。
日本女子代表でも戦う彼女は、スピードを生かした左サイドでの仕掛けを武器に、2023年9月の国際大会では5ゴールを決め、得点女王に輝いた。
高校生まで女子サッカーの強豪チームでプレーしていた松本はなぜ、フットサルへの転向を決めたのか。日本代表でも主力として活躍する彼女が、常にハイパフォーマンスを発揮するための秘訣とは?
ピッチでの素早い動きとは裏腹に、普段の彼女は、ゆったりとした口調で周囲を惹き込む人物だ。Fクイーンズ、松本直美の“競技編”をお届けする。
インタビュー・青木ひかる
映像・大西浩太郎
フットサルは「今しかできない」
──競技を始めたきっかけを教えてください。
もともと幼稚園の時から高校生までサッカーをやっていて、高校3年生の最後の全国大会で引退しました。それから大学への進学を考えていたのですが、私、もともと勉強がそんなに好きじゃなくて(笑)。
お母さんに相談したら「大学行ってもどうせ勉強しないから、なにか資格を取りな」と言われて、お父さんが調理師で自分もその業界に興味があったので、調理師学校に進んで、1年で調理師免許を取って、ホテルに就職しました。
そのホテルで働いている時に『十条FC』という都リーグのチームの監督から、「遊びにおいでよ」と連絡をもらったことがきっかけです。
ただ、日曜日しか練習がなかったので、ホテルで働いていると土日に休めなくてなかなか行けていなくて。休みが取れた時にちょくちょく行っているうちに、気付いたらすごく楽しくてハマっていました。
そこから「フットサルは今しかできないな」と思って、ホテルを辞めて、十条FCに入ることになりました。
──プレーで譲れないポイントを教えてください。
チームのなかだと足が速いと言われているので、そこが自分の強味だと思っています。スピードを生かしたプレーで他の選手と差をつけたいです。
譲れない3つのルーティン
──試合前のルーティンはありますか?
歯磨きをすることです。
試合前にカステラを食べるんですけど、その後に歯磨きしてスッキリした状態で臨むことと、キックオフの前にジャンプをするのが自分のなかでルーティンだと思っています。
──ちなみにジャンプは何回するんですか?
時間がある時は3回くらいして、もうすぐ(試合開始の笛が)鳴るって時は2回とか1回とか。回数はそんなに決まっていないです(笑)。
──コンディション維持で心がけていることを教えてください。
毎朝、ヨガをしています。朝にいったん呼吸を整えて体をストレッチとか動かすと、可動域が広がって怪我をしづらい体作りができると聞いてから続けています。
──特に仲の良いチームメイトは誰ですか。
今回、私と一緒にインタビューを受けた平井成美と、7番の塚本夏希はよく一緒に遊びます。
魅力は「戦術や細かい動きが見やすいこと」
──日本代表への思いを教えてください。
特別な場所なので選ばれたらすごくうれしいですし、支えてくれる人たちがいるからこそ選んでもらえているので、感謝の気持ちがたくさんあります。あとは、普段一緒にできない他のチームのメンバーとプレーできる貴重な時間なので、楽しいです。
──今、最も成長したい部分を教えてください。
昨シーズンはアシスト数が個人的に少なかったので、たくさんゴールにつながるパスを出せる選手になりたいと思っています。ボールがない時の動きの質を上げて、いいところでもらって、最後は味方にパスしてゴールにつなげられるプレーをしたいです。
──絶対女王としてのプライドはありますか?
絶対女王としてのプライドはあります。
リーグを3連覇しているので時には大差の試合もありますが、どんなに点差が開いても来てくれている方にラスボニの強さや、フットサルの魅力を伝えたいので、100%でやり切る気持ちで取り組んでいます。
──女子フットサルの魅力を教えてください。
男子と比べてスピードやパワーは落ちますが、その分、戦術や細かい動きが見やすいと言ってくれる方も多いです。フットサルならではの戦術やセットプレーなどの細かい動きを、たくさんの人に見てもらえたらうれしいです。
──今後、女子フットサルをどうしていきたいですか。
もっと盛り上げていきたいと思っています。試合数も増やしたいですし、試合の内容も見ている人をもっと楽しませられるように、自分たちラスボニが引っ張っていきたいなと思っています。
生活を支える“三足の草鞋”
──仕事と競技との両立はできてますか?
できています。
──なんのお仕事をされていますか?
IT系の事務を週5で働いていて、空いている時間で自分のブランドの仕事をしています。
──ゴールパフォーマンスの意味を教えてください
私が好きなYouTuberのジュリアちゃんという子がいて、動画であいさつする時に「ジュリアです」とポーズをするんですけど、それがかわいくてマネしています。
──松本選手にとってフットサルとは?
宝物みたいな感じですかね。自分の生活の一部だし、すごく大切なものです。
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— SAL-フットサル全力応援メディア- (@sal_japan) October 20, 2023
■プロフィール
松本直美(まつもと・なおみ)
FP14
バルドラール浦安ラス・ボニータス1997年10月22日生まれ、東京都出身。高校卒業までサッカーを続け、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18でプレー。その後、2018年に十条FCレディースで競技フットサルのキャリアをスタートし、東京都1部で優勝も経験した。2019年にさいたまサイコロに移籍し、女子Fリーグにデビュー。2021年にバルドラール浦安ラス・ボニータスに加入した。同年6月には日本代表に初招集され、クラブでも代表でも欠かせない主力として活躍中。持ち前のスピードを生かしたプレーで相手を抜き去り、チャンスを演出する。
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