12月1日、Ｆリーグ2023-2024ディビジョン１の第21節、バルドラール浦安vs湘南ベルマーレが行われた。

試合開始直後から浦安の勢いに飲まれる湘南は、4分、フリーキックのピンチを迎え、ギリギリでクロスバーに救われる。フィウーザを中心に守りを固めたものの、15分に左サイドから崩されて失点。1点ビハインドで試合を折り返した。

第2ピリオドでは、湘南が立ち上がりからシュートチャンスを作るもののゴールネットを揺らすことができず。今節でＦリーグ通算200試合出場を達成した林田も前線で躍動し、35分にはカウンターから得点のチャンスが訪れるも、相手キーパーを交わして放ったボールはゴール脇に。得点を奪えない中で一瞬の隙を突かれると、点差を2点に広げられた。

残り4分パワープレーでの反撃を試みたが、相手陣地で奪われたボールを無人のゴールに流し込まれ、0-3で敗戦した。

試合を終え、伊久間洋輔監督が記者会見に出席した。

先制されたあともミスが多かった

●湘南ベルマーレ｜伊久間洋輔監督

──試合を振り返って。

平日にも関わらずたくさんのサポーターの方に来ていただいて、本当に力になりました。

浦安は前節逆転勝利をして、その勢いのまま今日も来るんじゃないかと思っていました。もしかしたらボールを回せないかもしれないけど耐えていこうと話していましたが、そこは予想通りでした。最初の10分はなんとか戦っていましたが勢いを止めきれず、前半の失点は非常に痛かったです。

ただ後半の頭ではうちの攻撃ができていた部分はあったので、そこで点を取り切れないところが現状かなと思いますし、2失点目をしたことが全てだったかなと思います。ただ悲観することなく、アウェイですが全員で切り替えていきたいと思います。

 ──ハーフタイムには選手たちにどのような話をされましたか？

今日はナタンのところにボールが入った時にチャンスを作れていましたと思います。前半も、そこではボールを預けられてはいたものの、周りのサポートが少なく押し込めていなかったので「（ナタン）にボールが当たった時に、しっかり斜めに走ろう」とか「スペースに走り込もう」という話をしました。

 あとは失点後も、チームの動きがあまり良くなく、ミスがすごく多かった。だからそれを認めて「粘りながら勝機を見出そう」という話をしました。

 ──堀内（迪弥）選手や津田（京一郎）選手、靏谷（春人）選手も欠場しましたが、メンバーが少なかった理由と、その上でどう戦おうと思ったかを話せる範囲で教えてください。

必ずメンバーに14人を入れなきゃいけないというわけでもないですし、選手のコンディション不良なども重なり、単純に選考のうえで13人になりました。特に何かあったわけではなく、これがベストだと思ってメンバーを組んでいます。前回も13人でしたが、それでも勝ちましたし、大事なのは結果なので、これで勝っていれば良かったということです。

 ──林田（フェリペ 良孝）選手がＦリーグ通算200試合出場を達成しましたが、これまでチームに貢献してくれたことに対する評価や、今後期待したいことは？

とにかく足が速いですよね。スペースにボールを出されてフェリペに走られたら、相手からしたら絶対嫌だと思いますし、脅威を与えている存在だと思います。

あれだけ身長が低いのに、よくＦ１でやっているなと思います。彼は、僕がサテライトで監督していた時にセレクションを受けて加入したんですが、獲得するかどうかは「ほんとにとる？どうする？」と、クラブとして迷ったぐらいでした。

ただ、背は低くても、当時からあの足の速さは変わらずです。今はそれに加えてパワーも増しています。今日の試合も負けてはしまいましたが、劣勢でも、彼のところで何本か打開することができていました。30歳でもよくやってくれていますし、状況に関係なく相手の守備を破れる選手なので、今後もさらにパワーアップしてもらい、チームを勝たせてもらえるように頑張ってほしいと思います。

──最終節は平塚で、熱い試合をファンサポーターも期待していると思います。次節に向けての意気込みを教えてください。

今日の浦安は引退選手や退団選手も発表され、いつも以上のチーム力を感じましたし、それはサポーターの声援の力ももちろんあると思います。

平塚総合体育館は、この浦安アリーナのような造りで、スタンドとピッチの距離が近い会場です。Jリーグも終わっていますし、おそらく体育館が緑に埋まるはずです。チーム状況としては勝ちがない苦しい状況ですが、ホームである平塚にたくさんのファン・サポーターが来てくれれば、その後押しを全面に受けて全員が躍動できるはずです。我々としては次の試合に向けて、今日の改善と対策をしっかりやって臨みたいなと思います。