更新日時:2023.12.16
【日本代表】終盤に出場し、パワープレーでリズムを変えた黒本ギレルメ。「途中から出るキーパーは体より頭の準備が大事」
PHOTO BY本田好伸
日本代表は12月14日、国際親善試合でアルゼンチン代表と対戦し1-1のドローで試合を終えた。
0-1で迎えた第2ピリオド残り5分、木暮賢一郎監督はGKフィウーザ・ファビオに代えて黒本ギレルメを投入。黒本はパワープレーで相手陣内に入り、持ち前の高い技術でパス回しに参加。見事同点ゴールの起点となってみせた。
試合を終え、黒本に話を聞いた。
今日はうまく試合に入れた
──第2ピリオド終盤、パワープレーのGKとしてゲームラインを上げる役割を担いましたが、途中出場ながらスムーズに試合に入りましたね。
ありがとうございます。選手はいつどんな状況でピッチに立ってもしっかり自分のプレーを出せないといけません。簡単じゃないけど、今日はうまく試合に入れました。これから先、アジアカップやワールドカップでも今日のようなパターンは出てくると思います。ギリギリの試合では、必ずしもプラン通り試合を進められるとは限りませんし、(黒本が先発出場して終盤フィウーザで締めるという)逆のパターンもあるかもしれない。試合では本当にいろんなことが起きます。だからいい準備をするのが大事です。
──黒本選手が出場した時点で、試合前のウォーミングアップからは1時間半以上経過していました。アップゾーンでは体を動かせてもボールは触れないので、そのなかでよくあれだけ試合に入れるなと思ったのですが、黒本選手が言う「いい準備」とは?
頭のなかを整理しておくことだと思います。スコア、時間、相手の特徴、自分たちの狙い、自分の役割とかですね。やるべきことが整理できていれば、途中から出ても集中しやすくなります。常にいい準備をしないといけません。まあでも、簡単じゃないけどね(笑)。
──そのためには木暮監督、内山慶太郎GKコーチとのコミュニケーションも重要になると思いますが、やはり今日の起用は事前に伝えられていたのでしょうか?
試合前のミーティングで「フィウーザが先発で行くけど、ビハインドだったり、流れを変えなきゃいけない展開になったら途中からいくから」という話がありました。ハーフタイムにも「このままのスコア(0-1)だったら残り5分切ったくらいでクロ行くよ」と言われていました。だからイメージはできていましたね。でも、試合中にプランが変わることもありますから、監督やコーチとのコミュニケーションももちろん重要ですが、キーパーは何より自分の頭でいろんな展開を予測して準備しておくのが大事だと思います。体の準備より、頭の準備が大事かな。
──世界トップレベルのアルゼンチン代表と直に対戦してみて、肌感覚で最も違いを感じた部分は何でしたか?
一番はプレーの強度ですね。攻撃も守備もやっぱり強度が高かったです。アルゼンチンは2日前に日本に来たばかりなのに、それでもあのレベルだからね。個人も上手いし、気持ちも強いし、球際も強い。1対1で抜かれても、すぐについてくる。カバーも早い。とても強いチームだと思いました。
──そんな素晴らしいチームともう1試合戦えますね。
そうですね。今日と同じですごく大事な、難しい試合になると思います。3日間あるので、今日の試合もしっかり振り返って、みんなでいい準備をしたいと思います。
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