更新日時:2018.12.06
【Youはどうやって日本語が上手に?】ヴィニシウスから学ぶ外国語を覚えるための7つのポイント!
PHOTO BY本田好伸
ひらがな、カタカナ、漢字の3種類がある日本語は「世界で一番覚えるのが難しい言語」とも言われている。
2017年12月に日本への帰化が承認されたペスカドーラ町田のストライカー、クレパウジ・ヴィニシウスは、2011年に来日してから7年目を迎える今、日本語を流暢に操っている。彼はこの難解な言語とどのように向き合ってきたのだろうか。来日前は全く日本語を話せなかったというが、今ではインタビューでも不自由なく会話ができる。その上さらに、最近ではブログまで開設して、長文も難なくこなしているように見える。
いったいどんな方法で日本語を習得し、上達させてきたのか。ヴィニシウス流の「日本語マスター講座」の真髄に迫る。なおインタビューは、本人が話した言葉を可能な限りそのまま再現する形で掲載する。
新しい言葉を知ったらその言葉を何度も使うことがコツ
■Step1(1年目) 来日前から1年目はどれくらい話せたの?
──2011年に来日する以前は、どれくらい日本語を話せていたんですか?
「こんにちは」とか「ありがとうございます」とか。来るまでブラジルで勉強するつもりと思ったけど、全然勉強できていなかった。しかも来たときに通訳あったし、どこでもほぼほぼ通訳あるし。最初の1年目はなんもしゃべらないで、なんもわかっていない。1年目は通訳がいたからチャレンジしていなかった。「まぁ、通訳いるから」って。
■Step2(2年目) 通訳がいなくなり、奥さんが来日
──それから2年目以降、どうやって勉強したのでしょうか。
2年目から通訳もいなくなった。チームが契約更新しなかった。それで通訳いないし、日本語の勉強頑張らないといけないんで、2年目から。
2年目の2012年、奥さんも来てお店行くときとか、ショッピング行くときとかコミュニケーション必要だし、通訳もいないからチームメイトともコミュニケーション必要だし。通訳いなくなったあと勉強したいになったから、そこから勉強とかもっと頑張ったし、チームメイトに質問とか。「これなんの意味?」とか、「これはなんですか?」ってたまにウザイですけど質問をめっちゃした。本を買ったり学校には行かなかったから俺の先生はチームメイト。
■Step3(3年目) フットサルスクールのアシスタントコーチに就任
──そうやって日本語を少しずつ覚えたんですね。3年目はシュライカー大阪のスクールのアシスタントコーチを務めたと聞きました。
2年目は通訳離れてちょっと日本語は少しずつできてるし、質問いっぱいして日本語もわからないけど、チームメイトともコミュニケーションはできた。だから3年目、アシスタントコーチになった。もし日本語ができなかったらアシスタントコーチにもならなかった。
3年目から毎日日本人と話して、子供の話も簡単だし、スクールのときは子供の話はすごい聞こえてるし、子供はシンプルな言葉使うから。アシスタントコーチやってるときも、メインコーチの話はすごい聞こえてる。またすごい質問してる。それで勉強できた。
■Step4(4年目) アシスタントコーチからメインコーチへ
──4年目はスクールのメインコーチになったそうですね。
4年目はメインコーチになって、例えば練習作るときの説明。家で練習の説明練習して、それも勉強になりました。4年目は自信もできたし、ミスしてももう1回話して、チームメイトが「これはダメ」とか「この文章がちょっと違う」って感じで。一番伸びたのは3年目から4年目。
■Step5(5年目) 帰化申請をするためにさらに勉強
──2017年12月に日本への帰化が承認されました。5年目以降からそれまではどのように日本語と向き合っていたのでしょうか。
4年目まではひらがなとかカタカナも全然わからないし、帰化したい決めたときに帰化するためには勉強しなければいけないから4年目からひらがな、漢字の勉強始まった。小学校2年生までの漢字を勉強しないといけなかったけど、日本の漢字の勉強楽しかった。
■Step6(6年目〜今) 帰化承認された現在も取り組んでいることは?
──その結果、今はどれくらい日本語が話せるようになりましたか?
僕なんかまだ50%くらい。例えば区役所行くときに手続きは難しい。難しい言葉あるから、そこからもっとその言葉を勉強したい。日本語は書くのも難しいし、僕の一番難しいのは「が」とか「に」とか、「で」とか。SNSを日本語で書いてるし、今ブログも始まったし。でもすごい難しい。ブログで書いてるのは3時間ぐらいかかる。書いてもう1回確認して、間違えて、また変更して。でもそれも楽しいと思う。日本に来てフットサルより言葉できた方がいい経験だし、仕事もできるし、僕もスペイン1年やったしスペイン語もできたし、もっとほかの言葉、勉強したいと思います。
■Step7 日本語を覚えるためのヴィニシウス流のコツとは?
──まだまだ日本語は難しいと言っていましたが、日本語を覚えるコツを教えてもらえますか?
コツ? コツ(の意味が)わからない。
──効率的なやり方というか、どうしたらうまく覚えられるかですかね。
メモはすごい大事。今みたいにわからなかったらメモして、その言葉使いたい。そうすれば早く覚えられる。去年、「まとめて」と「認めて」の違いは勉強した。聞こえてくるのは同じだから両方は同じ意味だと思っていた。俺の覚えるポイントは新しい言葉出たときにその言葉は使いたい。その言葉いっぱい使ってから頭の中入る。それで意味もどういうときに使うとか、それが“コツ”。最初は意味を勉強して、意味がわかったら使いたい。これから娘も来年は幼稚園に入れるし、僕ももっと勉強できるし、娘のサポートするためにももっと勉強しないといけない。
──なるほど。むしろこちらが勉強になります……。では最後に、日本で勉強する外国人、海外で言葉を勉強する方たちに向けてアドバイスをお願いします。
一人ひとり自分の目標とか自分の気持ちあるし、アドバイスというのは言葉勉強する、楽しい。自分のリミット超えるは楽しい。「日本語すごい難しい、できない」と思うけど勉強したらみんなできる。日本人もポルトガル語を勉強すればできる。で、日本でいいのはみんな結構優しい。僕が日本語頑張ってるのを見せてみんなはサポートしてくれる。それアドバイス。勉強してもっと日本人のやさしさは見えると思う。
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