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作成日時:2024.06.02
更新日時:2024.06.13

【F1第1節|記者会見/町田vs大阪】想定外の“33秒弾”から立て直し図れず、大量7失点……高橋優介監督「前半の入り方がすべてだし、悪い方に転んでしまった」

PHOTO BY高橋学、伊藤千梅

6月2日、町田市立総合体育館にてFリーグ2024-2025ディビジョン1の開幕戦が行われ、ペスカドーラ町田とシュライカー大阪が対戦。大阪は1-7で敗れた。

新たに高橋優介監督が指揮官に就任し、開幕前のオーシャンカップでは粘り強くトーナメントを勝ち上がり、3位入賞という形でシーズンのスタートを切った大阪。

しかしリーグ開幕戦となったこの試合では、思いがけない大量失点で敗戦。
立ち上がり33秒のセットプレーからの失点で出鼻をくじかれ、2点、3点と連続失点を許すと、14分過ぎには5ファウルが溜まる非常事態に。

0-5で試合を折り返し、第2ピリオドはスタートからパワープレーに踏み切りどうにか1点を返すも、合計7失点というショッキングな結果で黒星をつけた。

試合を終え、高橋優介監督と加藤未渚実が記者会見に出席した。

冷静に戦うことができなかった

●シュライカー大阪|高橋優介監督

──試合を振り返って。

まずは試合を見にきてくださったみなさん、FリーグTVで応援してくださったみなさんにも感謝したいなと思います。

内容に関しては、見てのとおりの大敗です。何をやってもうまくいかず、前半の入り方がすべてだったかな、と。町田というチームに対してああいう入りになってしまうと全部流れをもっていかれてしまうというのは予想どおりでしたし、そのあともファウルが重なるに連れて冷静に戦うことができず、ベンチで伝えた修正も機能せずにそのまま進んでしまいました。監督としての問題も痛感しています。

──ハーフタイムでは後半のパワープレーの確認をメインにしていたかと思いますが、それ以外では試合中も含めてどんな話をしましたか?

まず敵陣での守備に関して、最初のワンプレー、ツープレーから相手のドリブルで運ばれて剥がされるシーンがあり、それが頭に残ったせいか前に出ていけなくなってしまっていたので、「そこは出ていってプレッシャーをかけないと意味がなくなってしまうよ」というところ。あとは、相手のピヴォに対して自分たちのフィクソが守備をしたときの判定が少し厳しいなという印象があったのですが、そこで戦えないのであれば別のところで対応しないといけないので、ボールの出所をどう埋めるかというところを伝えました。

自陣内でのプレーについては、失点やファウルが重なったあとに一度自陣に引いてゲームをコントロールしようとしましたが、ボールにアプローチを「しなきゃいけないところ」と「しなくていいところ」の基準がぐちゃぐちゃになってしまい、大阪らしい自陣での安定した守備が生まれず、結果ピヴォに剥がされてシュートを打たれるところにつながってしまいました。

──加藤翼選手が1点を決める直前に、相手ボールになってもセットを変えずにそのままプレーを続けさせていたシーンがありましたが、その判断の理由は?

セットが代わってしまうと、自分たちがボールを取り戻したときにすぐにパワープレーができるのかがわからなかったので、そのままのセットで守備に入ってGKだけ代わるという判断をしました。1点、2点ではなくあれだけ点差が離れてしまっているものを追うことを考えると出場時間の不均等は出てきます。最後のほうはずっとで続けていた攻撃の選手は相手へのプレッシングができなくなってしまっていましたけど、それを承知でしないと点差は埋まらないので、どっちか転ぶかわからなくてもそのやり方でスコアを戻していくことを考えていましあ。

──監督としても久しぶりに戦うF1の舞台になりましたが、リーグ戦の第1節から昨シーズン優勝争いをした町田と戦えたということは、新体制のチームとしてもひとつ大きな基準になるのでは?

(井口)凜太郎、リーグ戦初出場の(高井)要と(西川)尊については、強度の高い町田相手に、(いいプレーができるか課題が多く出るか)どちらに転ぶかなというのは心配していた点でもあり、今日は悪い方に転んだなと思いました。ただプラスに捉えるのであれば、アウェイの雰囲気で彼らがピッチに立ってプレーができたこと。そこで悔しい思いをしたと思うし、全然納得はしていないと思うので、そういう意味では先に繋がる試合になったかなと思います。



この結果から目を背けてはいけない

●シュライカー大阪|加藤未渚実選手

──試合を振り返って。

最初のフリーキックについては、スカウティングもして練習でも注意していたところだったにも関わらずしっかりと(クレパウジ)ヴィニシウスに決められてしまったことで、ゲームを難しくしてしまったなと感じています。最初の失点シーン以外も、自分も含めて全体的に試合の入りがうまくいっていませんでした。そこでベテランが鼓舞して流れを引き戻しきれなかったですし、そもそもシュート数も少なかった。ファウル数についても何本も相手に第2PKを与えてしまい、悪い流れを止めきることができませんでした。相手の方が走れていたなという印象もあるので、この結果から目を背けてはいけないし、練習から高い強度で取り組んで長いリーグ戦を通して修正していきたいです。

──これだけうまく行かなかったのは、立ち上がりでの失点なのかファウルが重なった焦りなのか、要因はどこにあったんでしょうか?

ピッチに立っているときに、「自分たちでなんとかしなきゃいけない」という思いが焦りにつながって、危険ではないところで無駄にパワーを出してしまったり、目の前に集中し過ぎて後ろにカバーがいるのに背を向けてしまいました。なので、おっしゃる通り「焦り」からつながっているんじゃないかなと思います。

──「焦り」の話もありましたが、昨シーズンあれだけ“堅守”だった大阪が、そこまで落ち着きがなくなってしまったのでしょうか?

選手全員がうまくいってないなという自覚はあったと思いますが、町田がしっかりと縦を切って距離も近く、さらに両足を使って強度の守備をしてくるので3-1のシステムで戦っている僕たちにとってボールがうまく収まらず、攻撃のリズムをつくり出すことができませんでした。さらにそこから相手ボールになったときに「取り返さないと」となり、どんどんファウルが増えてしまった。縦を切られたときに引きつけてワンツーで剥がすとか、ファーストコントロールで動かすというところを前半からできなかったなと、チームとしても個人としても感じています。相手の守備の形や戦術を理解した上で、もっと早い段階から対応する必要があるかなと思います。



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