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作成日時:2018.11.24
更新日時:2019.01.19

【F1第23節/町田×立川・府中】残り“1.1秒”奇跡の逆転勝利。「首の皮一枚のところでつながった」(立川・府中 谷本俊介監督)

PHOTO BY軍記ひろし

11月23日(金・祝)、DUARIG Fリーグ2018/2019 ディビジョン1の第23節、6クラブ共同開催 浜松ラウンドの第3試合が行われ、4位の立川・府中アスレティックFCは、プレーオフ進出を争う直接のライバル、3位のペスカドーラ町田に2-1で逆転勝利を収めた。

7分に先制を許した立川・府中は、チャンスを作りながらもゴールネットを揺らせないまま試合を折り返す。しかし後半に入って徐々に主導権をつかみ始めると、ジョーや渡邉知晃といった前線の選手と、上村充哉、内田隼太といったサイドの選手を起点にゴールに迫っていく。

すると30分、左サイドを突破した内田からのクロスを渡邉がワンタッチのヒールで合わせる華麗なゴールで同点に追いつくことに成功。38分からはパワープレーを受ける戦いを強いられる中で、5ファウルが溜まった相手を釣り出しながらチャンスを伺う。そして試合時間、残り数秒となったところで千載一遇の好機が訪れた。相手のシュートのこぼれがそのまま相手陣内に転がるルーズボールとなったところで、内田が走り始めると、後ろから倒されてファウルを獲得。スコアに表示された時計は残り「1.1秒」を指していた。

ここで登場したのは、今シーズン途中から加わった助っ人・ジョー。大きなプレッシャーの掛かる場面で、町田の守護神・ピレス・イゴールからきっちりとゴールを決めて最後の最後で逆転に成功。順位を争うライバルを撃破する値千金の勝ち点3を手にした。

今、考えられるベストの布陣を投入した

谷本俊介監督(立川・府中アスレティックFC)

──今日の試合を振り返って。

一言で言うなら、首の皮一枚のところでつながったなと。第3クールが今日から始まり、最後のフェーズ。各チームとの対戦はあと1回しかない中で、生きるか死ぬかのサバイバルゲームで、今日はまさにプレーオフを争うダイレクトライバルに、どんな内容でも勝たないといけない試合で勝ててよかったです。美しい試合、内容ではなく、小競り合いとかもありましたし、それに屈せずに、勝負どころで体を張って戦う部分が最後の最後の結果につながったのかなと思います。

とにかくこの2連戦で6ポイントをどんな相手でも積んでいく。明日は名古屋なので、肉体的にも精神的にも相当ハードになりますが、まずは気持ちの部分、最低限の部分でファイトできるように、今日の勝ち点を無駄にしないように明日も頑張っていきます。

──町田が先にパワープレーを仕掛けてきたが、プランとしては立川・府中もパワープレーを考えていたか?

それはなかったです。相手は5ファウルが溜まっている状況だったので、仕掛けられる選手を3人。パワープレーの守備でもあるのですが、内田(隼太)、皆本(晃)、完山(徹一)という3人が並んでいたので、そこでボールを持った状態で仕掛けることで、相手もおそらく攻撃的なセットで来ているので、守備で後手を踏むだろうと。最後は意図する形の6個目(のファウル)ではなかったですが、結果的には功を奏したかなと。こちらがパワープレーのオフェンスの部分で、(ピレス・)イゴールというGKがいるの中でそこを崩すよりも、(6つ目のファウルをつかんで)壁なしFK(第2PK)で点を取る方が、今日のクオリティでは点の可能性が高いかなと思ったので、そのまま(パワープレーをしない)5対5の状態をとりました。

──ジョーとの連係が高まっていますが、相手もそこに注力している中では、(ジョーに意識が向かうことで自由にプレーできる)周りのフリーな選手を生かし切れていないように感じたが。

その点については、今日のセットは、今シーズン一度も試していないものだったので、そのあたりはまだ。噛み合わせはうまくいっていないのが事実です。ただいい選手はそれほど時間をかけなくても共鳴し合えるものです。これまで第2クールまで戦ってきた中で、全選手の調子を見極めた上で、最後の第3クールで違うカードを。ここ3試合は勝っていないですし、何かを変えないといけないなと思った中では、今、考えられるベストの布陣かなと思って投入しました。ここで駆け上がっていくには、このセットで最後の精度を高めて、ここまでいろんなセットの組み合わせを試してきたので、ここで成熟度を増していって、(そのベースで戦いながらも)試合中にいろんなカードの切り方ができたらなと思います。

皆本晃(立川・府中アスレティックFC)

──今日の試合を振り返って。

前半は町田のゲームでした。思うようにプレーできなかったかなと。逆に後半は我々が20分、支配していました。もちろん点差が1-0ということで、相手は守りのマインドがあったから押し込めたかもしれないですが、後半はいいゲームができたと思います。でも第3クールは内容ではなく、結果以外では評価されないと思うので、どんな形でも勝ち点3を取れたことが大きいです。まだ10試合あるし、厳しい試合がありますし、勝たないと先がないので、プレーオフも、またその先も目指していきたいと思います。

プレーオフで勝つには名古屋に2回、勝たないといけません。その中で明日の名古屋との戦いは、先を見すぎるのはよくないですが、それを踏まえて勝ちにいきたいです。明日、勝たない限りそういう道もないと思うので。

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