更新日時:2024.12.09
【日本女子代表】不慣れなフィクソでも安定感を発揮。「どこのポジションも高クオリティで」丸岡のエース・宮本夏奈が見出す、自身の新たな可能性
PHOTO BY伊藤千梅
11月28日から12月1日にかけて、フットサル日本女子代表候補国内トレーニングキャンプが高円宮記念JFA夢フィールドにて行われた。
2日間のトレーニングを終えた日本女子代表は、11月30日と12月1日に中国女子代表との練習試合を戦い、2試合合計8-1で勝利した。
この試合、“定位置”だった頂点ではなく最後尾でプレーしたのが、福井丸岡ラックのエース・宮本夏奈だ。
チームの点取り屋として長年活躍する宮本だが、現在はチームメートの池内天紀の負傷により、アラのポジションでリーグ戦終盤を戦っている。そして今回、2022年11月のスペイン遠征以来の約2年ぶりの代表招集を叶えた。
「だから、最初はアラとして呼ばれたんだろうなと思っていた」という宮本だが、初日のトレーニング中にアルコ神戸・伊藤沙世が負傷離脱となった事情も重なり、予想外のフィクソをこなすことに。それでも動ずることなく相手のピヴォをしっかりと押さえ、2日間の実戦を戦い切った。
「どこが適正なのか……。でもこれを機会に、どこのポジションもこなせるようになれたらいいな」
そう笑顔を見せる宮本に話を聞いた。
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最初はすごく不安もあった
──代表活動を終えて、いかがですか?
すごく充実した4日間になったと思います。いつものポジションとは違うポジションでの招集だったので、最初はすごく不安もありました。ただやっていくうちに、いろんなポジションをするようになって、いろいろすることで見えてくる景色があって、学ぶことがたくさんありました。
──招集はいつぶりですか?
1年半以上は経っているかなと思います。
──トレーニングマッチではフィクソでの出場時間が長かったですが、練習ではアラやピヴォでもプレーしていた?
初日のトレーニングはアラでプレーしていました。でも2日目はピヴォとフィクソをやって、この2日間の中国女子代表との試合はずっとフィクソでしたね。
──いろいろなポジションにチャレンジしてほしいというオーダーなんですね。
そうですね。今回は初日に怪我をしてしまった選手もいてその兼ね合いもあるとは思いますが、(須賀雄大)監督からそう言っていただけると自分としても頑張ろうと思うので、これを機会にどこのポジションもこなせるようになれたらいいなと思います。
最近はあまりフィクソで出る機会はなかったですが、アラに入ることが多くなりました。なので今回も「アラとして選んでもらえたのかな」と思って久しぶりの代表活動に臨みましたが、ピヴォもやりつつフィクソもやりつつ、という感じでいろいろやらせてもらいました。
──中国はピヴォ当てを多用してくる中で、抑えるのが大変な選手もいたと思います。守備面の手応えはいかがですか?
私もピヴォをしている時は前から(プレスを)かけにいくのが好きなタイプなので、前からかけにいきたいと思いつつ、なかなか前カットできるタイミングがなく、ピヴォにつけられて、そこから対応するということが多くなりました。全部それではいけないので、もうちょっと前カットに挑戦できればよかったですが、そこはなかなか難しかったのですね。経験を積んで、できるようなりたいです。
得点は変わらず貪欲に狙っていく
──福井丸岡ラックでは点取り屋として活躍してきましたが、これまでフィクソとして出場することもあったのでしょうか?
ずっとピヴォでしたけど、チームのキャプテンの池内(天紀)が怪我をした兼ね合いで、私もアラでプレーするようになりました。そういった事情もありますが、チームでもどこで出ても高クオリティでできればいいかなと思います。
──では、これだけフィクソでプレーする想定はしていなかった?
はい(笑)。でも、(ピヴォにパスが)「今入ってきそうだな」というタイミングは大体わかったし、「うまくプレーできなかったな」とか、ゼロからのスタートだという感触ではありませんでした。これからはどこでも出られるように、いろいろ勉強していきたいです。
──シュートの威力もあるので、後ろからのミドルも狙えそうです。
フィクソの伊藤果穂選手は後ろからどんどん決めているので、そこは私もマネしてやっていきたいし、ピヴォに当ててどんどん前に入っていきたいですね。前にいても後ろにいても、得点は変わらず貪欲に狙っていきます。
──キャリアも長くなってきた中でも、プレーの幅を広げられるのも楽しみですね!
これまでピヴォでしかプレーしていなかったのでピヴォの動きしかわかりませんでした。最近は、アラやフィクソをやるようになって、どこが適しているかハッキリわからなくなっています(笑)。でも、どこで出たとしてもいいプレーができるようになりたいです。
──ちなみに……。ご結婚されたとお聞きしましたが、フットサルを続ける・続けないという悩みなどはあったりしたんでしょうか?
まったくないわけではなかったですが、自分の体が動く限りはやりたいなと思っています。今回、久しぶりに代表でプレーさせてもらって、ここに入りたくても入れない選手もいるなかでこうやって参加させてもらい、自分の中でも学びはすごくありました。国際試合をする機会もなかなかないので、その意味でもすごくいい機会になりました。
──アジアカップ、W杯への思いはいかがですか?
最近はなかなかアジアで優勝できていないので、アジアカップももちろん優勝を目指していきたいですね。まずは代表に入れるように、自分のチームに戻って頑張ります!
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