更新日時:2024.12.21
“地元で優勝”も「まだまだ」「もっと」。負けず嫌いなスピードスター・高尾茜利が、あえて口にする課題感【女子F第16節|インタビュー/西宮】
PHOTO BY伊藤千梅
【女子Fリーグ】フウガドールすみだレディース 4-5 SWHレディース西宮(12月15日/セーレン・ドリームアリーナ)
12月15日、セーレン・ドリームアリーナにて日本女子フットサルリーグ2024-2025(女子Fリーグ)の第16節が行われ、フウガドールすみだレディースとSWHレディース西宮が対戦。5-4で西宮が勝利し、リーグ優勝を成し遂げた。
クラブ史上初のリーグタイトルまで、あと1勝。
否が応でもプレッシャーがかかる一戦で均衡を破る1点を決めたのは、試合会場である福井県出身のスピードスター・高尾茜利だった。
地元を離れ、西宮に加入し早2年。フットサルを始めた思い出の地でゴールを決め、家族や友人を前に歓喜の瞬間を迎えた。
しかし試合後、「チームとしての結果」については笑顔で喜びを語ったものの、個人の成果に話が及ぶと「まだまだです」表情を引き締めた。
自分らしいプレーで勝利に貢献したい
──優勝おめでとうございます。まずは今のお気持ちから聞かせてください。
点の取り合いになりましたね……。最後まで失点するリスクもありましたし、 ブザーが鳴った瞬間は安心しました(笑)。
西宮が女子Fリーグに参入した時から在籍している選手もいますが、リーグ優勝はこれまで成し遂げていなかったですし、メンバーみんなが目指してる目標でした。
途中で勝ちきれない試合もあり、優勝が難しくなったりタイミングもありましたが、ほかの試合の結果次第ではいつまた優勝のチャンスが回ってくるかも分からない状況だったので、「目の前の試合に一つひとつ勝っていこう」と話していました。
昨シーズン、全日本選手権で優勝したことで、今シーズンはよりチームが一つになってるいるなと感じていましたし、全員の思いが実を結んで、本当にうれしいです。
──立ち上がりも少し難しい時間が続いたなか、先制点を決めて見せました。
自分はスピードを武器としているんですが、ボールを持っていない時でもそのスピード生かせるような動き方をここ最近は意識していました。 先制のシーンもゴールまでかなり距離があったんですが、(斉下)遼音からきっとパスが出るとを信じて滑りました。
──地元の会場で優勝が決められる試合。やはり「ゴール」への思いも強かった?
そうですね。 毎年福井で試合をする時は結果を残したいという気持ちがあるんですが、優勝争いが最終節までもつれたなかで、福井で決められるチャンスが巡ってきたのは「もっているな」と思いました。家族も友達も見に来てくれていましたし、今日はゴールも決められる気がしていました。
──ただ、そこからもう1点を追加したものの4失点してしまいましたが、ハーフタイムをどんな気持ちで迎えましたか?
自分も失点に絡んでしまいましたが、「絶対にひっくり返すぞ」という雰囲気だったし、「全然大丈夫だよ!」というポジティブな声かけばかりだったので、あまり不安はなかったですね。ミス以外のところは強度も高くプレーできていましたし、練習してきたこともピッチで体現できていたので焦りもほとんどなかったです。
──9月の浦安戦に敗れ、一度は自力優勝が遠のきました。“決勝戦”のような試合に勝ち切れず、高尾選手も悔し涙を流していました。その涙の理由と、ファイナルシーズンでの“再戦”でリベンジを果たすまでの2カ月の間、どんなことを考えて過ごしていたのか教えてください。
チームとして結果を残したい気持ちはもちろんあったのですが、「自分らしいプレーをしてチームに貢献したい」という気持ちも今シーズンはずっとあって、個人的には葛藤していた部分がありました。
それでも、11月の浦安戦で勝つことができたのは、チームが向いてる方向にベクトル合わせて全員が準備できたからこそだと思うし、時には相手に合わせながらやり方を変えて「勝つため」のプレーができたからこそだと思います。
ただ、本音を言えば個人としては不甲斐ないところがすごく多かったですし、優勝はしましたけど、悔しい部分もたくさんあります。
──それは「ゴール」というところでしょうか?
はい。自分はもっとゴールに向かえるし、シュートをどんどん打てる選手だと思っているので、 そこをもっと積極的に見せていきたい。まだまだこれからです。
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