更新日時:2024.12.31
“悪夢の連続失点”を教訓に臨んだ、ディフェンディングチャンピオンの大一番。名古屋・田淵広史「一瞬でも気は抜けなかった」【F1第20節|インタビュー/名古屋】
PHOTO BY伊藤千梅
【Fリーグ】名古屋オーシャンズ 2-0 バルドラール浦安(12月29日/千種スポーツセンター)
12月29日、Fリーグ2024-2025 ディビジョン1の第20節が行われ、名古屋オーシャンズとバルドラール浦安が対戦。名古屋は2-0で勝利を収めた。
優勝のため、勝たなければ一戦でことごとく相手のシュートをシャットアウトし続けた。終いには、残り1秒に与えてしまった第2PKさえも止めた名古屋の守護神・田淵広史。
浦安戦では10月の前回対戦時も31本のシュートを浴びながらクリーンシートに抑え、押し込まれる時間が長かった今節も27本のシュートを打たれながら無失点で試合を終わらせた。
残り4分からの連続3失点により、4-4の引き分けとなった前節の立川アスレティックFC戦からどんな思いでこの一戦に臨んだのか。そして、この激闘で再確認できた勝ち続けるために大切なものとは──。
このエンブレムを背負う限り
──残り1秒に第2PKを与えてしまいましたが、試合は無失点で試合を終えることができました。
ゼロで終えることが大事だと思っていました。投げて終わりだと思っていたので、第2PKになった瞬間は正直「ちょっと待ってくれ」と思いました(笑)。だけど前節もPKを止めることができていたので、今回も止める自信はありました。
──浦安戦では前回も失点をゼロに抑えることができました。
あの試合も難しかったですし、2試合ともシュートを打たれることが多かったと思います。毎試合「絶対に止める」という気持ちでいますけど、うまくいかない時もあります。それでも自分の全力を出してチームのために守り切ることが一番大事になります。
──第1ピリオドは田淵選手が上がっていくシーンが多くありました。そのなかで篠田龍馬選手と一時的に交代をしたタイミングがありましたが、監督からなにか指示を受けていたのでしょうか?
今週、そういう(攻撃面の)話をして、実際に相手がどういう反応をして守ってくるかを見て指示をもらっていました。その後(自分が攻撃に加わるプレーを)、やるかやらないかは監督に任せていました。
──前節は先ほど言われたように、PKは止めたものの相手にパワープレーを仕掛けられてから連続で失点して引き分けに終わってしまいました。ピッチ内でなにかズレがあったのでしょうか?
それを言い訳にしたくはないですけど、代表活動から帰ってきたばかりで練習があまりできていませんでした。立川戦を思い出して落ち込んでしまうことはありますけど、自分たちがやらなければいけないことの反省と修正をしたことが、今回の浦安戦につながったと感じています。
──1点を相手に許してしまうと、立川戦のように勢いを与えてしまう恐れがあった。
はい。だから、「一瞬でも気を抜いてはいけない。1失点したら続けて失点する可能性が高くなるかもしれない」とみんなで思いながら戦って、ゼロで抑えることができました。
──吉川智貴選手は試合後の記者会見で「今日の戦う姿勢を最低限にプレーをしていかないといけない」と話していました。その考えはチーム全員同じものなのでしょうか?
そうですね。若い選手が多く、学ばないといけないところはあります。自分も集中力や気持ちをもっと高める必要があると思っているので、本当に今日の試合を最低限にやっていきたいと感じています。
──点を決めるところでしっかり決めて、守るところは体を張って守るという名古屋らしい戦いができていたと思います。今シーズンの苦しんだ試合とは、どんな部分が違ったと感じますか?
他の試合もそうですけど、今日はより負けられない気持ちがありました。それで全員で守り切ることができたと思います。ベテランたちの声かけが若手にも響いたと感じていますし、全員が一つになれたなと思います。
──逆転優勝へ向けて、名古屋での在籍年数も長くなってきた田淵選手はどんな覚悟をもっていますか?
トップチームでプレーするのはまだ3年ですけど、サテライトを入れると長くなってきました。負けてはいけないチームですし、このエンブレムを背負っている限り毎試合毎試合、勝たなければいけません。在籍1年目の選手、2年目の選手もみんな同じ気持ちで支えながらやっていきたいですね。絶対に優勝できるように、みんなで一つになって勝ちたいと思います。
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