更新日時:2025.01.04
自身初の2桁得点!育成組織出身の28歳が強める自覚「言葉ではなく、プレーでみんなを引っ張っていく」(名古屋オーシャンズ/水谷颯真)
PHOTO BY本田好伸
首位・バルドラール浦安をホームに迎えた第20節。水谷颯真は第1ピリオド3分に、名手ピレス・イゴールの股を抜く先制弾で名古屋オーシャンズに勢いを与えた。
彼にとっては、このゴールが今シーズンの10点目。プロキャリアで初めての2桁得点という大台に乗った。
クラブのU-12出身の生え抜きで、“名古屋の未来を担う存在”として期待された水谷は、この2025年の7月で29歳になる。年齢とともに序列も上がってきたなかで、王座陥落の危機に瀕する名古屋を水谷自身はいかにして引き上げていこうと考えているのか。
2桁得点を達成も「満足はしていない」
──先日の浦安戦で今季のゴール数が10得点に到達しました。
開幕前にイマノル監督からは2桁を目標にプレーしてくれと言われていたので、うれしい気持ちはあります。でもチームが勝たないと意味がないので、「勝利へ近づけるためにもっともっと点を取らなければ」という気持ちが強いですね。
──試合はまだまだ残っていますが、今シーズンはあと何点決めたいと考えていますか?
達成できたことは良かったですけど、満足はしていなくて、もっと取りたいですね。ここで止まらず残りのシーズンで15点は決めたいですし、15点までいったら、16点、17点といきたいですね。欲が出ますね(笑)。
──直近6試合で4戦連発を含む5ゴールを挙げていますが、なにか自分のなかで変化があったのでしょうか?
特に変わったことはないですね。でも、得点を重ねるごとに自信がついてきて、それが2桁につながったと感じます。
──浦安戦では、ピレス・イゴール選手の股を抜く見事なシュートを決めていたのでゴール前での落ち着きも増しているように見えました。
とりあえず枠に飛ばすことは意識していて、その結果ああいうゴールになったと思います。言われてみれば確かに、冷静に打てるようになったのかもしれません。
──今シーズンはボールと選手が流動的に動くようになりましたが、フィニッシュまでの過程で意識していることはありますか?
やり方は違いますけど、昨シーズンのフエンテス監督もイマノル監督も、少ない手数でゴールを目指していく印象があります。パスを何本も回しても1点とはならないので、常にゴールへ向かうことを意識しながらプレーしています。
このエンブレムを背負っている以上、優勝は宿命
──昨シーズンに続いて苦しい時間を過ごしていますが、水谷選手は今シーズンのここまでをどう振り返りますか?
昨シーズン、苦しい思いをして最後に奇跡的に優勝できて、今シーズンはそういうことがないように最初から圧倒していく気持ちでリーグ戦を迎えていました。ただ、監督が代わって戦術や守り方が新しくなったことで、練習ではうまくいってるのに試合では相手があることなのでうまくいかず、アジャストするのに時間がかかってしまったと思っています。それがシーズン後半戦になってきて、練習時のような良さをやっと出せるようになってきました。
──第19節・立川アスレティックFC戦では連続失点から引き分けてしまいましたが、1週間後の浦安戦はFPが泥臭く身体を張って、田淵広史選手も好セーブを連発していました。
立川戦は第1ピリオドに甲斐稜人選手が先制点を決めてくれて、いい流れに乗って2点目、3点目と取ることができました。途中で失点はしましたけど問題はなく、4点目も取れていたのに追いつかれてしまって、正直頭が真っ白になりました。でも、あの試合があったから浦安戦はもっと勝ちに貪欲になれたと思っています。1失点をして流れが悪くなったので、「ゼロに抑える」というみんなの気持ちがあの結果につながったと思っています。点を取られなければ、負けることはないので。
──水谷選手もこの2025年で29歳になります。まずは今シーズンのことだけを考えていると思いますが、どんな1年を過ごしたいですか?
もう29歳って早いですよね(笑)。リーグ戦は、浦安に勝ったからと言って状況は全然変わっていませんけど、チームの練習は浮き足立つことなくいい雰囲気でできています。そこは継続して続けながら、浦安戦のような負けない気持ちを毎試合もって続けていきたいと思っています。このエンブレムを背負っている以上、優勝は宿命です。そこはブレてはいけないし、自分自身ももっとチームの勝利に関われるような選手に成長していきたいですね。
──年齢も重ねて、自分がチームを引っ張るという気持ちも強まっていますか?
そうですね。名古屋にはすごい選手がたくさんいますけど、29歳は他のチームなら上から2番目くらいのベテランの域になってくると思うので。篠さん(篠田龍馬)とかは試合前にすごくいいことを言ってくれますけど、自分は言葉でみんなを励ますタイプではないので、プレーで引っ張っていきたいですね。
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