更新日時:2025.01.28
首位の指揮官・小宮山友祐監督が2連戦を終えて語る、“敗戦後”の夜「湘南戦を見返して、自分に何ができたかを考えた。3時まで寝られなかった」【F1第24節|記者会見/浦安vs立川】
PHOTO BY伊藤千梅
【Fリーグ】バルドラール浦安 6-1 立川アスレティックFC(1月26日/北九州市立総合体育館)
1月26日、北九州市立総合体育館にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第24節が行われ、バルドラール浦安と立川アスレティックFCが対戦。浦安は6-1で勝利した。
試合後、浦安の小宮山友祐監督と石田健太郎が記者会見に出席した。
自分が一番ハードワークしなければいけない
●小宮山友祐監督|バルドラール浦安
──試合を振り返って。
昨日の試合で負けてしまったので、連敗は絶対にしたくありませんでしたし、タイトルを獲るために是が非でも勝たなければいけない試合でした。昨日も決して内容が悪かったわけではないので、「自分たちのフットサルができれば必ず勝つことができるから、切り替えて自信をもってやっていこう」とミーティングで話しました。
その上で今日はいい入りができました。立川も強度が高かったなかで、第1ピリオドからそれを上回るプレス、ショートカウンター、GK攻撃など、いい形で点を取ることができたと思います。最後は相手のパワープレーの時間も長かったですが、ベンチも含めてピッチ内外の選手がしっかりと声を掛け合って、最後までチームとして戦うことができました。自分たちにとって大きな勝利だったと感じています。
──リーグ終盤になって、これまで出場機会の多くなかった選手たちの出番が増え、北九州ラウンドでは染野伸也選手が2試合連続得点を挙げる結果も残しています。チームとして、より“全員で勝っている”感覚がありますか?
もちろん、今シーズンが始まった時から全員で勝っているとはずっと思っていて、ファイナルシーズンだけではなく、ここまでの24試合をすべて全員で戦ってきたと強く思っています。
出場時間のばらつきはもちろんありますけれども、試合に出た時の役割やチームが苦しい時のベンチでの振る舞いなど、ピッチ内外での貢献度という意味で、人間性が素晴らしい選手たちが集まりました。
アサノ竜也や外林(綾吾)、成田(宇弘)、福重(勝徳)など、なかなか試合に出せない選手たちがいることには、心苦しさも感じています。ただ我々が求めているところは“タイトルを獲ること”で、そのためには1点でも多く点を取りたいですし、1点でも失点を減らしたい。全員を使ってあげたい気持ちはもちろんありますが、チームが勝つために決断することが最優先です。試合に出す出さないを判断することは監督の役割ですが、そのなかでも選手たちがいいコミュニケーションを取ってくれています。本当に、人間的に素晴らしい選手たちに囲まれたなと思います。
──改めて、昨日の湘南戦を振り返っていかがですか?
正直、昨日の負けは、痛い敗戦だったと思います。それでも私が名古屋としながわの試合を見てからホテルに戻った時に、選手たちだけでミーティングをしていた姿もありました。今日の朝の散歩でも、ご飯を食べている時の様子を見ていても、すごくポジティブな雰囲気があったと思います。
へたしたら昨日でチームが崩壊してしまうこともあったと思うんですよね。それぐらい自分たちがペースをつかんでいたゲームを取ることができなかった。でも同じような展開で、今日はしっかりと自分たちのペースの中からゴールを奪うことができて、守り切ることができました。
連戦で、私も苦しかったですが、選手はもっと苦しかったと思います。全員が私にとっては必要な選手であって、このクラブにとっても必要な選手です。もちろん選手だけでなくてスタッフもそうです。我々バルドラール浦安というチームがタイトルを獲るために、全員の存在が必要になってくると感じています。
──昨日の記者会見では、焦っている様子は見受けられませんでしたが、やはり“苦しさ”はあったのですね。
当然のことながら、プレッシャーはありますよ。昨日も3時まで寝られなかったですし、湘南戦を見返して、自分に何ができたかを考えました。例えばタイムアウトを取るタイミングはどうだったか、セットが違ったか、もっとこういうセットプレーを提案してあげれば良かったかな、より勝つために現実的なことを伝えてあげることができたかな……突き詰めるとキリがないですが、自分はピッチの中に入れないので、ピッチに出ていく選手たちに何を授けられるか、どういったことを提案できるかが大事です。
いつも言いますけど、負けた時に誰に責任があるかと言ったら、私に責任があります。昨日も今日も、選手たちは毎試合ハードワークしてくれて、チームの勝利のために戦ってくれています。常に負けた時の責任は、全部監督の私にあると思っています。
追われるプレッシャーはもちろんありますし、勝ち点10くらい離れていて、この北九州ラウンドで優勝が決まればどんなに楽かと思うことはこれまでもありました。でもうまくいかないからこそ、人は成長できて、チームも成長できる。自分の至らなさが昨日の負けをつくったのであれば、自分が成長しなければいけないし、変化しなければいけない。
私は今シーズンで退任しますが、監督を退任したら人生が終わるわけではないですし、そのためには今いる選手たちを最高の形で、一番いい場所に立たせてあげたい。Fリーグタイトルを彼らにつかみ取らせたい思いがあるので、そのためには自分が一番ハードワークしなければいけないなと思います。
私の苦しさなんてメンタル的な苦しさなので。彼らはメンタルもフィジカルも、今日の試合でもそうですが、ピッチに立ったら余計なストレスも抱えながらプレーすることになります。それに比べたら自分のストレスなんて、大したことないと思っています。Fリーグタイトルは我々にとって本当に特別なものなので、彼らを最後まで導いて、つかみたいと思っています。
選手としてもレベルアップして優勝する
●石田健太郎|バルドラール浦安
──試合を振り返って。
今日の試合は勝たなければいけない試合だったので、まず勝てたことが一番良かったと思います。普段のリーグ戦だったら1週間空きますが、今回は次の日だったので、みんなメンタル的にも難しいとこはあったと思います。でも逆に、次の日だからこそみんな割り切ってプレーできたと思いますし、昨日の敗戦で優勝への思いが一人ひとりさらに高まったと思います。今のこのチームなら絶対に優勝できると、今日の試合を戦って改めて思いました。
──選手間でのミーティングでは、どのようなことを話したのですか?
小宮山 僕が帰ってきた時には、セカンドセットだけがミーティングをしていました。
石田 僕らもセカンドセットが話している時に一緒にいたので、どんなことを話したのかはいろいろと聞きました。試合自体そんなに悪くなかったと思うんですけど、でも良くもなかったと思っていたみたいで、不満をぶつけ合うとかの話し合いではなく、細かいセットプレーの立ち位置などを話していました。
いい話し合いになったんじゃないかなと思います。今日もいい形でゴールを決めていましたし、セットプレーも良かったと思います。上位リーグであと3試合ありますけど、そのなかでもチームとして優勝を目指しながら、選手としてもう一つレベルアップして優勝して終えられたら一番いいなと思います。
小宮山 僕が飯食いながら盗み聞きしていた感じでは、健太郎が言った通り、セットプレーも立ち位置の話と、誰がどうするかといった建設的な話でした。殴り合ったら止めようかなと思いましたけど、殴り合うこともなく建設的な話し合いをしていたので、僕も黙って飯を食っていました。「いつまで話してんだろうな」「早く寝ろよ」と思いながらも、いいコミュニケーションが取れていると思いました。
石田 僕らのセットは正直そんなにプレーのコミュニケーションは、あまり多くはないんですけど、もう一つのセットはマメに話しています。僕らのセットは、それぞれ自分のプレーを振り返って、自分がダメだったなと思うタイプの選手がそろっているので、プレーの話が出る時も「俺、あの時ああしとけば良かったな」という話が出ます。
小宮山 健太郎が言ったみたいに、ファースト、セカンド、全然タイプが違うので、選手の個性も違いますし、矢印を自分に向ける選手もいれば、他人に向ける選手もいるし、当然監督に向ける選手もいる。そういう個性が集まってるからこそ面白い集団だなと思いますし、素晴らしいチームになっているなと感じています。
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