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作成日時:2025.02.10
更新日時:2025.02.10

まさかの5失点。それでも冷静沈着な浦安・長坂拓海が考える“勝つため”に必要なこと「後悔をしないように、どれだけの気持ちをもって次の試合に挑めるか」【インタビュー】

PHOTO BY伊藤千梅

【Fリーグ】バルドラール浦安 1-5 ペスカドーラ町田(2月8日/岸和田市総合体育館)

2月8日、岸和田市総合体育館にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第25節が行われ、バルドラール浦安とペスカドーラ町田が対戦。浦安は1-5で敗れた。

優勝争いもクライマックスを迎えるなかで行われた、ファイナルシーズン岸和田ラウンドの初日。第2試合に2位・しながわシティと5位・立川アスレティックFCでしながわが敗れたことで、首位・浦安にとっては初のリーグタイトル獲得に向け非常に有利な状況となった。

しかし続く第3試合、浦安は勝てば優勝に王手という一戦で、町田にシーズン最多の5失点を許し敗戦した。

いつもなら防げるシュートや起きないミス。選手たちの表情にも焦りが見えるなか、唯一この日得点を挙げ、終始冷静にプレーすることができていたのが、長坂拓海だった。

試合を終えた長坂が、難しい心境を抱えつつ17分間にわたって次節、2位に浮上した“絶対王者”名古屋オーシャンズとの直接対決に勝つために必要なことを語った。

 

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これじゃあ優勝できるチームとは言えない

──まずは試合を振り返って。

振り返って……難しいですね。もちろん僕らも勝つ気持ちでプレーをしていましたが、町田の方が気持ちで上回っていました。「完敗」の一言しかないです。

──気持ちで上回れなかったのは、なぜでしょうか。

そんなことは絶対にあってはいけないですが、直前の試合でしながわが負けたことで「今日勝てば決まる」と思ってしまったところがあったのか、この町田戦までの1週間全員が本気で優勝するための準備を100%でできたのか、理由を考え出したらキリがないです。でも、これじゃあ優勝できるチームとは言えない。

相手の「勝ちたい」という気持ちの圧に対して、受け身になるのではなく跳ね返すくらいの勢いで、“浦安の強さ”をチームとして示すべきだった。それが足りなかったと思います。

──まず、立ち上がりの2失点が大きな痛手となりました。2失点目はセットプレーからでしたが、ピッチに立っていましたよね。

あれは、町田がうまかったなという印象です。ロドリゴが動かずに、GKのイゴールとシャットアウトして対応する予定だったのですが、あのシーンでは町田の選手が間に入ってきて、シンプルにそこに打ち込まれてしまいました。あれでやられたことは今までないし、セオリーで言えばパスが通らないはずなんですが、エラーがちょっと何個か重なって、通ってしまった。守備にも決まりごとがありますが、想定外の動きをしてきた相手にどうアジャストするかで、まったくそれができずに点を決められてしまいました。

──そうした「想定外のこと」やいつもなら起きないエラーが起きても、一番冷静だったように見えました。どんなことを考えながらプレーしてましたか?

どれだけ点差が離れたとしても負けるとは思っていなかったですし、いろんな人に声をかけて勝機を見出せればなという気持ちでした。もっとやりながら相手を分析して隙を突ければいいですけど、僕はそういうタイプではないので、とにかく波に乗った町田のペースに付き合うことなくやるしかない、と。ハーフタイムも、まだ1-2の状況だったので、落ち込むことなく、自分たちのやってきたことをしっかり出そうと、メンタル的な部分についてセット間のメンバーにも話をしました。



僕自身は誰よりもフットサルを練習していると思っている

──記者会見では小宮山監督が「今日のことは俺のせいにしていい。次のために自分と向き合う時間に当ててほしい」とも話していました。長坂選手の場合はそう言われた時に、何を考えたり行動したりしますか?

うーん……。もちろんこういった優勝がかかった試合でも緊張をしたり、うまくいかなかったらどうしようと思うこともあります。だけど、僕らは夜の遅い時間に練習をして、家族との時間も含めいろんな時間を削って、犠牲にしながら選手としてプレーをしています。そして僕自身はどの試合に臨む上でも、誰よりもフットサルを練習していると思っているし、今日の試合に勝つためにこの1年間もトレーニングをして、努力をしてきました。だから、試合の前に緊張しても「自分なら大丈夫」というマインドをもつことができています。

なのでそこをまずはブラさずに、まずは自分が自分のプレーをできているのか、今日の試合の動画もたくさん見るし、先週の練習の動画もこのあともう一度見返します。その上で、うまくいかない選手にどうやって声かけるか、自分はどんなサポートができるのかを、考えていきたいですね。

──今もどかしさを抱えていたり、消化不良になったりしている選手も多いかと思いますが、こういう状況の時に長坂選手はどんな言葉をかけるのでしょうか。

できるだけ、その人の強みを出させてあげられるような声かけを心がけています。時にはマイナスなことを言ってしまう時もありますけど、良くない状況の時って自分のプレーを出しづらくなってしまいがちなので、そうならないように、基本的にはできるだけポジティブに。あとはもう「勝ちたい気持ち」がきちんと伝わるようにコミュニケーションを取りたいですね。



100%とプラス1%を一人ひとりが出せるか

──名古屋戦までの1週間。迷いをなくしたり相手をとことん分析したりと、準備にもいろいろありますが、長坂選手としては何を優先してアプローチしていきたいですか?

個人的に思うことを言っていいかわからないですけど、話します。

今日の町田のように、僕らは今追われる立場でどのチームも「勝ってやろう」と喰らいついてきています。なので、先ほども話した通りそういう相手を上回る「勝ちたい気持ち」をもって、それをもつだけじゃなく、プレーでも見せられるかが大事なのではないかな、と。

次は名古屋で、今シーズン一度も勝てていない相手だし、ここで負けたら優勝はないかもしれないという苦しい状況です。もちろん、プレーの質にこだわったり、戦術の準備も必要ですが、それ以上にこの1週間でどう「勝つためのメンタル」をつくっていけるか。

監督がいなくなることはもう決まっていて、もしかしたら今シーズンでフットサルを辞める選手もいるかもしれない。このチームでリーグ戦を戦えるのも残り2試合というなかで、「最後に後悔をしないように」と、いち選手として全員がどれだけの気持ちをもって、次の試合に挑めるかに懸っていると思っています。

──試合後、小宮山監督は「全力でやってほしい」とチームに話をしたと言っていました。長坂選手としても、今の浦安なら後悔しないようなプレーを全員が全力でやれれば、勝てるはずだ、と。

そうですね。ただ、監督の言葉を否定するわけではないですが、今の名古屋やしながわ相手には、全力を出してさらに何かやれるぐらいじゃないと、絶対に勝てません。100%とプラス1%を一人ひとりが出せるか。それができないと、今日のような試合になってしまいます。この1週間は、それぞれがプラスアルファの力を準備して、試合で実践できるように取り組んでいく時間にしたいです。

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