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作成日時:2025.02.20
更新日時:2025.02.20

逆転優勝ならずも、最終節でスター軍団が見せた意地。しながわ・比嘉リカルド監督「最後まで粘って5-5までよく追いついた」【F1第27節|記者会見/浦安vsしながわ】

PHOTO BY伊藤千梅

【Fリーグ】バルドラール浦安 5-5 しながわシティ(2月16日/パークアリーナ小牧)

2月16日、パークアリーナ小牧にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第27節が行われ、バルドラール浦安としながわシティが対戦。しながわは5-5で引き分けた。

今シーズン、Fリーグでも指折りの実績を誇る比嘉リカルド氏が新監督に就任したしながわ。

“助っ人スコアラー”のチアゴ・セウバック、昨シーズン得点王の新井裕生、日本代表経験をもつ平田・ネト・アントニオ・マサノリ、堤優太、山田凱斗らを新戦力に加え、首位・浦安を追随し続けた。

「7点差での勝利」が逆転優勝の条件となる状況で迎えた、リーグ最終戦。最後まで諦めず、浦安のゴールに迫り続けた。

試合後、しながわの比嘉監督とサカイ・ダニエル・ユウジが記者会見に出席した。

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選手たちはものすごいパワーをもっている

●しながわシティ|比嘉リカルド監督

──今日の試合の振り返って。

負けてしまい、選手たちに熱いハグしていたので、遅くなってしまって申し訳ないです。

優勝するためには7点差で勝たないといけない状況になってしまいましたが、メンタル的にはすごく前向きに臨めるような状態で、勝ちに行くスタンスで試合に入りました。ただ、この連戦での疲れもあってモビリティが少なくなってしまい、GKを使ったりパワープレーしたり得点を狙いましたが、浦安にも体を張って守られてしまいました。

パワープレで一度リズムをつくれても、シュートが入らずやり直しになるとまたやり直しになって、モチベーションも難しくなります。そこで無理にまたシュートを打って失点した場面もありましたし、アグレッシブさ、バランス、メンタルコントロールがうまくできない時間帯もありました。それでも、最後まで粘って5-5までよく追いついたと思います。選手たちはものすごいパワーをもっているので、全日本選手に向けてその力を発揮できるように、準備します。

──Fリーグでも数少ないプロクラブの監督となり、就任1年目のシーズンから優勝争いを戦えるチームをつくりました。この1年間、しながわを率いてみていかがでしたか。

選手とスタッフはもちろん、選手たちがフットサルだけで生活ができるような環境を整えてくれるフロント、メインスポンサーである日本理化グループさんに感謝したいです。当たり前ではないですからね。

立川で一緒だった(新井)裕生やデウソン神戸のサテライトにいた(田村)龍太郎などこれまでも関わってきた選手も何人かはいましたが、ほとんどが新しい選手で、一からチームをつくるのは本来時間がかかります。

それでも選手たちは、僕のやり方に早く慣れるために努力してくれて、練習の数が増えてもついてきてくれました。時々僕が感情的になってもチームのためなんだと理解をして、話を聞いてくれました。

仰っていただいたとおり、就任1年目は難しいことも多いなかで最終節まで優勝を争うことができて良かった。ただ、僕も責任を取らないといけないし、優勝できなかったのはすごく悔しいです。社長の大栗(崇司)さん、日本理化さんがこれだけ期待をしてくれいたので、謝らないといけないです。

──それでも、ここまで躍進できたポイントとあと一歩足りなかった要因は?

現実として、まず先ほども話した通り慣れるまでに時間がかかるので、すぐに結果を出すのは難しいですよね。なかでも練習のやり方や決まりごとはそれぞれの監督で違うので、そこを統一するのは選手にとっても新しい監督にとっても大変です。来シーズンは僕も2年目になるので、そこは今シーズンよりもスムーズになるはず。僕の一番の考えとして、「ディフェンスができないと強くなれない」というものがあるので、そこを徹底したチームづくりをしたいです。

──個の能力が高いぶん、統率をとるために大変なこともあったのではないかと思います。指揮を執る上で心がけたことは?

選手だって人間で、監督も人間です。その上で、なにかをする時に一番問題になるのが「プライド」なんですよね。そのマネジメントはどのスポーツにおいてもとても大事なことで、どれだけ僕が自分の戦術に自信をもとうが、選手が協力してくれなければ何も前に進みません。練習は厳しくやらなくちゃいけないけど、メンタルが落ちることばかりいう監督は信頼されない。だから、嫌いだから言っているとか敵だと思って何かを言っているわけではない、ちゃんと味方なんだとわかるようにアプローチすることが大切です。

キャプテンの彼も、普段はかなり強い言葉で仲間に要求をしますし、気に食わなければはっきり文句も言います。だからこそ彼に受け入れてもらえるのはうれしいし、そうすると他の選手も一緒についてきてくれる。

選手たちも変なプライドを捨てて接してくれる分、自分もプライドは捨てて向き合わないといけない。「チームを強くするためにやっている」ことを忘れないことが大事だと思っています。

<優勝した浦安へ>

僕たちの話しかしてないので、最後に。先ほどクラブの歴史の長い短いという話もありましたが、浦安は2007からずっとタイトルを目指して、18年かけて優勝をつかみました。本当におめでとうと伝えたいです。

なかでも、MVPになったイゴールは、44歳であれだけのパフォーマンスをしてチームを勝利に導きました。たくさんシュートを止められて悔しいですけど、認めるしかないですよね(笑)。本当に日本のスポーツが誇るすばらしい選手です。若手にとってもとてもいいサンプルになる選手だし、監督としても彼のように長く活躍できる選手を育てられるように、また頑張ります。

「ベストを出し切った」と言える試合だった

●しながわシティ|サカイ・ダニエル・ユウジ

──試合を振り返って。

今日はすごく厳しい戦いになると予想していました。残念ながらこの結果になってしまいましたが、「ベストを出し切った」と言えるぐらい、全員が頑張った試合でした。(優勝するために)これだけ点差があったなかで、本当に難しい状況でしたが、会場にいらっしゃったお客さんも見ていて楽しい、ドキドキする試合を見せられたんじゃないかなと思います。チームの選手一人ひとりに感謝したいし、浦安の選手にはおめでとうと伝えたい。本当に強くて、優勝にふさわしいチームでした。

──在籍年数の長いサカイ選手としては、これまでしながわが築いてきた土台の上に、日本代表クラスの新戦力が加わった今シーズンのチームを、どうみていましたか?

スポンサーさんもたくさんこのチームに資金を投じてくれて、有名な選手もそろえることができた。それがちょっとずつ、このチームでは珍しいことではなくなってきていますが、そのなかでも彼らの足を引っ張らないように、逆にちゃんとそのレベルを上に引っ張れるためにと、自分の役割を考えて日々に努力してきました。これだけの戦力がそろえば、強くなるのはある種当然のことかと思います。

そして、比嘉監督とはこれまで直接関わることはなかったですが、もちろん昔から存在は知っていましたし、コミュニケーションも取りやすい。日々と監督と直接会話がしやすすごいいいチームだと感じています。監督と話をしてプランやモデルを学びながら、選手の間で共通認識をもってどう“つながり”を出すか。そこが一つの課題でもあります。

──F2時代からチームに携わり、F1昇格、そしてF1優勝にあと一歩まで迫ったことについて、何か感じることはありますか?

僕はこのクラブが「栃木シティ」として活動している頃からプレーしていますが、同じ時期からずっといるのは、ブッフォン(岩永汰紀のあだ名)と白方(秀和)選手だけになりました。あの頃を思い出すと、こうしてF1の舞台でリーグ優勝を争う立場になれたことは本当にうれしい。こんな歴史の短いクラブなのに、ここまで規模が大きくなって、強い選手をそろえられているって、すごいですよね。そして、僕の活躍を信じてこのチームにいさせてくれて、応援してくれたみなさんに感謝したいです。

私とクラブとの歴史はいつか終わるかもしれませんが、終わった時点で何を残したのかが一番大きいと思います。このチームが目指すプロジェクトを今後も遂行し、日本のフットサル界が盛り上がるきっかけになれればうれしいし、そのために努力していきたいなと思います。

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