更新日時:2025.05.09
【女子日本代表】相手のパワープレーに苦戦も、グループステージ突破に向け大きな連勝!須賀雄大監督「全部勝つつもりで来ている」
PHOTO BY伊藤千梅
【AFC女子フットサルアジアカップ2025】日本 3-2 バーレーン(日本時間5月9日/フフホトスポーツセンター)
5月9日、日本女子代表はAFC女子フットサルアジアカップ2025・グループステージ第2戦でバーレーン代表と対戦。3-2で勝利を収めた。
試合を終え、須賀雄大監督に話を聞いた。
ナーバスになりすぎないことが大事
──初戦のインドネシア戦同様に、第1ピリオドと第2ピリオドで少し様子が変わるような形になりました。試合全体をどう捉えていますか。
3-0で第1ピリオドを終え、初戦同様に相手は早い時間にパワープレーを織り交ぜてきました。守備のところでナーバスになっていたので、その対策をしつつ追加点を奪おう、と。その「点を取りたい」というこちらの考えに対して相手がつけ込んでくるような、構図になったと思っています。
どうにか4点目を取りたかったんですが、3-1になり、さらに第2PKでも失点してしまったことで、試合が難しくなってしまいました。
ただ、私たちは「全部の試合に勝つ」ために中国に来ているので、勝てたことがすべてだと思っています。
次の対戦に向けてチームは一体感をもって切り替えているので、またいい準備をしていきたいです。
──相手チームは、日本に対して攻めあぐねる場面が多く、「何か違うことをしよう」とする傾向が見られますね。
どの国も、ブラジル人、ポルトガル人、スペイン人など、海外の監督を招聘していて、戦術の幅が確実に広がってきています。
それぞれの国が独自の引き出しをもってきていて、日本に対して“変化球”を投げてくるような印象です。
今回の大会は、「ワイルドカード」の制度が絡んでいて、とても複雑なレギュレーションになっています。
例えば、今日の試合でも、相手が負けている状況でも無理に攻めてこなかったり、逆に3-2で負けているのにガッツポーズをしていたりと、それぞれの思惑が絡んでいて、単純な勝敗以上の駆け引きがあると感じました。
だからこそ、僕たちは他チームの動向に振り回されるのではなく、自分たち自身に矢印を向けて、いま目の前にいる相手をしっかり倒していく。それに集中したいと思っています。
──この2試合を見ていて、相手のパワープレーを活用した戦い方が気にかかります。長時間パワープレーの守備を行うにあたり、課題感はありますか?
あれだけ長い時間やられてしまうと、どうしても失点をゼロに抑えることは難しくなります。
対策としては、普段パワープレーの守備に慣れていない選手もピッチに立つこと、もう一つは自分たちからボールを奪いに行く意識を高めることにあると考えています。
普段のリーグ戦であれば、3点差が開いていればそのまま守り切って終わりでいいかもしれない。でもこのアジアカップではさらに点を取りに行かなければいけないのが、この大会の難しさです。
ただ、そのままゲームをクロージングできるだけのパワープレー守備ができれば大きな問題はないと思うので、あまりナーバスになりすぎないことが大事かなと思います。
──1失点目、2失点目の時に、それぞれ選手たちにはどんなことを伝えましたか。
1失点目に関しては、高い位置からプレスをかけに行きたい状況の中で、少しプレスラインが低くなっていたので、もっと自分たちからアクティブに、前から押し込んでいこうという話をしました。
2失点目は第2PKになりましたが、そのあとも、簡単に相手に(ボールを)握られたくはありませんでした。なのでファールマネージメントをしつつ、プレスかけるところはかける、逆に我慢するところは我慢しようという話をしました。
──試合によってのレフェリングの差に適応するのも大変そうに見えましたが……。
ジャッジに関しては、自分の仕事ではないので、そこは審判の方たちに任せるべきだと思っています。
一方で、アジアカップということで、さまざまな国からいろんな背景を持ったレフリーが集まってきているのも、事実としてあります。なので目の前で起こったことに対してはしっかり意見を伝えることも必要だと思っていますが、だからといって、それを引きずりすぎたり、抗議ばかりして自滅するようなことは避けたい。
自分がコーチならコーチ業に、選手であればプレーにしっかり集中する。それぞれが、自分の役割に矢印を向けて取り組むことが、一番大事だと感じています。
──1位通過のためには、次の試合での勝利が必要になります。意気込みを聞かせてください。
このあと行われるタイvsインドネシアの結果次第では、自分たちが次の第3戦で引き分けや負けになったとしても、1位で通過できる可能性があります。
ただ、自分たちは最初から「全勝する」つもりでここに来ています。
次戦もタイという強い相手と対戦できるので、しっかりといい試合をして、日本のみなさんとその喜びを分かち合えるように、全力で頑張りたいと思います。
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2025.05.08