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作成日時:2025.07.12
更新日時:2025.07.12

3勝1分3敗で今季“好調”の北九州。加藤亜土、29歳・Fリーグ最年少監督が目指すチームづくりとは?「名古屋やしながわは『波に乗っている』とは言われない」【F1第7節|インタビュー/北九州】

PHOTO BY伊藤千梅

【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】Y.S.C.C.横浜 3-3 ボルクバレット北九州(7月11日/横浜武道館)

7月11日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第7節が行われ、Y.S.C.C.横浜とボルクバレット北九州が対戦。北九州は3-3で引き分けた。

第1ピリオド3分に先制を許したものの、18分に松川網汰、19分に津田京一郎が決めて逆転に成功。34分に追いつかれながらも、38分には松川のアシストから岡田大毅が今シーズン初ゴールが生まれ再び同点に。しかし、勝利が目前に迫った残り12秒、パワープレーから得点を許し、ここでタイムアップ。

チームはF1参戦以来、初となる3連勝を飾ることはできなかった。

試合後、今シーズンからチームを指揮する29歳、Fリーグ最年少指揮官・加藤亜土監督に話を聞いた。

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全員出場させて、守備から戦っていく

──今日の試合を振り返って。

もったいないゲームでした。勝ち点3が「1」になってしまって、勝ち点2を落としたゲームという印象です。

──最後、何が足りなかったのでしょうか。

こういう試合になるという話はしていました。今シーズン初の当日移動で来ているなかで、選手のコンディションや移動に慣れていないところなど、難しいゲームになるだろう、と。

湘南、しながわにはディフェンスから入って連勝できたので、またディフェンスから入ろうと考えていました。ただ、その入りが良くなくて先に失点したことと、数あるチャンスを決めれなかったことが要因かなと。

──今日はセットごとだけではなく1人ずつ交代するシーンもありました。

相手の形に合わせて、モビリティのある選手たちに対して、こっちもモビリティのある選手たちを対抗させるところと、相手に対してこっちがストロングポイントを出せるようなメンバーを出すところとの使い分けですね。1枚だけ代えることもあれば、セットで代えることもある、という感じです。

あとは、選手によってコンディションにバラつきがあったり、あるいは、相手との相性もあって、いい選手もいれば、いつものパフォーマンスを出せていない選手がいました。僕らは全員で戦っていますし、2セットだけとか、6人、7人で回すのではなく、全員出場させて、ディフェンスから戦っていく一体感のあるチームです。

ただ今日は少しそこにバラつきがあり、難しさのあるゲームでした。今のチーム状態であれば全員を出していくメンバー構成ですから、全員が反省して次に向かっていく必要があります。

──今シーズンから就任しました。チームづくりで意識していることは?

マインドですね。昨シーズンは本当に失点が多かったので、ディフェンスのマインドと質を改善することを徹底して求めています。得点を増やすよりも失点を減らすほうが簡単なので。

あとは、試合に向けて、よりチーム一体となって戦うマインド。それと、選手が主体的にやること。僕は選手と年齢が近いこともありますし、全部僕が指導するだけではなく、セットごとであるとか、毎日のトレーニングの中で選手たちで話す時間を5分ぐらい設けていて、連係をより高める。選手の主体性や連係にはこだわっています。

──チームは好調にも見えますがどんな感触でしょうか?

ハーフタイムにも選手に話したのですが、「波がある」とか「波に乗っている」とか「好調」とかって、メディアにもそうですし、相手チームにも言われることがあります。でも、例えば名古屋やしながわなどは「波に乗っている」とは言われないですよね。自分たちは、そこにいきたいと思っています。

今、順位では横浜の下にいますけど、こういうゲームは絶対に勝たないといけない。「好調」というものを「実力」にしたかったんですけど、やはりまだそこまで強いチームではなかった。だから「好調」と言われる調子をもっともっと上げられるように勝っていかないといけないですね。

──では、今シーズンの目標は?

チームとしては6位以内で、上位リーグを目指しています。ただし、その先をを見るというよりは目の前の試合を一つずつ積み上げていく。そうやって選手たちの成長と、成功の両方を求めていこう、と。順位もそうですし、選手たちの質をさらに上げていく。いい選手たちはそろっていると思うので、さらに上げて行くことで、相手からも「好調」ではなく「脅威」だと思ってもらえるようなチームになっていきたいと考えています。

目標というよりは、まずは日々の積み重ねを徹底してできるかどうかですね。

取材中に敵チームの選手が乱入!?

(ここで加藤監督が横浜・伊名野慎と木村優太に“絡まれる”)

伊名野 (加藤監督)めちゃめちゃ天然だから。

加藤 それ、みんな知らないから。

──みなさんは仲が良いんですね。

加藤 慎とか優太とか、2019年にU-20日本代表だった選手たちとは、一緒にスペイン遠征にも行っているんです。その時の僕は分析担当兼盛り上げ担当みたいな感じで。こいつら本当に……。

木村 あいさつ来いって(笑)。

加藤 いやいや、先にあいさつに来いって、俺のほうが年上やから。

伊名野 バリカン持って行くわ!

──それはどういう……?

加藤 スペインで坊主にしたんですよ。こいつらが勝ったら坊主にするって話をしたら一致団結して、本当に勝ちよって。それで俺が坊主にしたのに、次の日に出て行ったら誰も笑ってくれないという。もうホントになめているというか、最悪ですよ(苦笑)。

伊名野 すみません、取材中に……失礼しました。

加藤 ダメですよ、あんまり書きすぎちゃ(笑)。立命館大学で監督をしていた当時のことなので、6年前ですね。慎とは一緒になってバスの中で踊ったりしていました(笑)。あとは、(しながわシティの)山田凱斗とは、飛行機の隣の席で10時間くらいソリティアをやっていたりして。その時、ポケットの中にチョコレートを入れていたのですが、熱で溶けてズボンがチョコまみれになってみんなに大爆笑されるという……。

──そんなエピソードがあったんですね(笑)。

監督なので、そんな一面を見せちゃダメですよね。うちの松川(網汰)もU-20日本代表だったんですけど、彼は最後にメンバーに入ってきて、逆に僕は、最後の本大会(AFC U-20フットサル選手権イラン2019)には帯同していないので被ってなかったんです。だから彼は僕のキャラを知らないのでうまくやっています。

──そうなんですね(笑)。分析担当はいつから?

当時も代表チームのオフィシャルなスタッフではありませんでした。U-20日本代表の鈴木隆二監督の下で映像や分析を学ばせてもらっていました。僕が大学卒業した次の年から1年半くらいは、ずっとあの世代と一緒にやってきたので、彼らとは友達みたいな関係でもあるんですよね。年齢も5歳くらいしか変わらないので。

──普段は逆に年上の選手を率いることも多いですが、どんな意識がありますか?

全員年下だと思うことですね。気を遣っていたら監督として成り立たないですから。

 

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