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作成日時:2025.07.23
更新日時:2025.07.23

全治2カ月半の負傷から1カ月、主将・本石猛裕はなぜ“強行復帰”したのか?「名古屋戦に向けて準備を進めていた」3連敗中のチームに示したかった闘争心【F1第8節|インタビュー/浦安】

PHOTO BY伊藤千梅

【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】バルドラール浦安 2-4 名古屋オーシャンズ(7月18日/バルドラール浦安アリーナ)

7月18日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第8節が行われ、バルドラール浦安と名古屋オーシャンズが対戦。浦安は2-4で逆転負けを喫した。

今シーズンから浦安のキャプテンを務める本石猛裕は、開幕から4試合で5ゴールを記録するなど好調を維持。左右の足から繰り出す強烈なシュートで、チームをけん引してきた。

しかし、6月23日に行われたボアルース長野戦で負傷。開幕4連勝と勢いに乗っていたチームだったが、本石の離脱後にまさかの3連敗を喫し、失速を余儀なくされた。

全治2カ月半とも言われていたなか、本石は驚異的な回復を見せ、わずか1カ月足らずで迎えた今節の名古屋戦で復帰。さらには、序盤から負傷した右足で強烈なシュートを放ってポストを叩いたと思えば、1点リードの12分には自陣からのロングシュートを突き刺すなど、周囲を驚かすパフォーマンスで存在感を放った。

試合は2-4で逆転負けを喫したものの、今シーズンの新キャプテン・本石は、己の背中でチームを鼓舞し続けた。ピッチに戻った本石は試合後、離脱期間中に感じたチームの課題と、自らの責任について言及した。

取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之

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たみかける意識が課題

──もともと2カ月半かかると言われていたなか、驚異的な回復力ですね。

だいぶ巻きで治しました。もともとケガをあまりしないタイプですし、こんなに離脱したのも久しぶりです。完全に治ってはいませんが、プレーできるところまでは戻りました。

──今週チームに合流したそうですね。

3日間練習に参加しましたが、内容はタイトでした。ただ、前の週に走り込みはやっていたので、きつかったですが、そこまでギャップは感じずに試合に臨めました。

──先週の時点で、名古屋戦に照準を合わせていたのですか?

ペスカドーラ町田戦も出場しようと思えば出られましたが、さすがにもうちょっと我慢しよう、と。名古屋戦に向けて、準備を進めていました。

──試合は残念ながら負けてしまいましたが、振り返っていかがですか。

第1ピリオドはいい流れで点も入り、0で抑えて、自分たちが理想としていた形で運べたゲームでした。しかし、第2ピリオドは受けに回ってしまい、逆転されて本当に悔しいの一言ですね。

──敗因はどこにあったと考えますか。

守備でリズムをつくれなかったことだと思います。第1ピリオドは守備を頑張っていましたが、押し込まれた時に、押し返すことができず、ズルズル引いてしまいました。第2ピリオドはカウンターの回数もチャンスも少なかったです。

ハーフタイム中、ロッカールームでは「後半の入りは相手がたたみかけてくるから、それは絶対に押し返さないといけない。ここで失点したら相手に流れが傾いてしまう」という話もしていましたが、受けの展開になってしまいました。

──ここ3試合はケガで欠場していましたが、ピッチ外からどのようにチームを見ていましたか?

みんな本当に一生懸命やっていたし、それは紛れもない事実ですが、自分たちがうまくいかない時、自分たちでストレスをかけてしまったことで、チームとして一つになれていなかったと感じています。

相手も同じように全力で戦ってきますし、判断の部分でも、フィジカル面でも相手よりも上回らないと勝てないと思いました。

──そういった思いもあっての復帰戦だったと思います。意識していたことはありますか?

自分はキャプテンでもあるので、チームの闘争心を引き出すことを意識しました。プレーにおいては、自分の武器を存分に出せたら流れが変わるとは思っていたので、1人で剥がしてシュートをするなど、自分のところで優位性をつくろうと思っていました。

──それが出せたことが、第1ピリオドのリードにつながった?

ボールを保持する時間帯、カウンターにいく時間帯と、第1ピリオドは相手に対して圧力をかけることができました。でも、1試合を通して相手に圧をかけ続ければなりません。リードしている時こそ、たたみかけなければ試合は簡単にひっくり返されてしまいます。そこが今後の課題ですね。

──石田健太郎選手とのマッチアップはどうでしたか?

健太郎にゴールを許したこともありますが、僕らにも勝てるチャンスはあったし、自分たちから崩れてしまいました。名古屋にはホームで勝てていないので、本当に悔しいです。

みんながどのように思っているかわからないですが、どのチームにも負けたくない気持ちはあります。昨シーズンは名古屋に勝って優勝していますし、それで今シーズンに負けてしまうと、「やっぱりあの時だけだな」と思われる可能性もありますし、今日は絶対に勝ちたかったです。



キャプテンとして数字で示したい

──今シーズンからキャプテンになり心境の変化はありますか。

キャプテンをやるのは初めてで、最初はどうなのかなと思っていましたが、自分のプレーを出し続けていけば、自ずとみんなはついてくると思います。チームが勝つことも大事ですけど、みんながついてこれるように、ついていきたいと思うように、数字という結果で示したいと考えています。

──キャプテンを任された理由については?

(茨木)司朗さんには「お前しかいない」と言われました。任されるかなとは思っていたので、あまりビックリはしませんでした。任されたからにはやりますし、そのように言ってくれるのはありがたいことなので、自分が成長する上でも大事な機会だと思っています。

──お手本とするキャプテン像はありますか。

僕は感情を表に出すタイプなので鼓舞もしますし、檄も飛ばします。自分のケツも叩かないといけないし、みんなのケツも叩かないといけない存在だと思ってやっています。どのようなキャプテン像が正解かわからないですけど、みんなを盛り上げないといけないとは思ってるので、そこらへんは意識しています。

だからこそ、自分が結果を出すことで説得力をもたせられます。他の人に求めるなら自分は絶対に結果で示さないといけないと思っていますね。

──とてもキャプテンぽい言葉です。

キャプテンが似合えばいいんですけどね。僕はあまり似合ってるとは思わない(笑)。普段は藤原潤コーチがキャプテンマークを巻いてくれるので、まだ違和感はあります。でも自分に戒めじゃないですけど、これを巻いている以上、チームの先頭に立たないといけません。

率先して引っ張る意識に関しては、昨シーズンよりももっています。とはいえ、何でもかんでもやっていいわけではないので、感情を出すべきところは出して、みんなを収めないといけない時は冷静に対応しなければならないので、そこのバランスは試行錯誤しながらコントロールしたいです。

──ここからの巻き返しに向けて。

7月最後の週と8月の2連戦は、すべてアウェイになりますが、絶対に3連勝してここで悪い流れを断ち切らないといけません。自分たちで試合をつくって支配していくことは、もっとやっていかなければいけないと思っています。

僕やレアンドロ、空(涼介)も復帰してきて、チーム全体がまた同じ方向を向けるようになってきました。難しいこともありますが、勝利に向けて一人ひとりが取り組むべきです。僕自身も含めて、全員が点を取る意識、全員で守り切る意識を、今日以上に出さないといけません。まずは、中断前の残り3試合で、3連勝を絶対に成し遂げたいと思います。

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