更新日時:2019.01.09
33歳の新戦力・星翔太がオーシャンズの一員になってわかった「勝ち続けられる理由」。「みんなが“恐怖感”を常に持っている」
PHOTO BY軍記ひろし
名古屋オーシャンズは、1月6日に行われたDUARIG Fリーグ2018/2019 ディビジョン1第28節のフウガドールすみだ戦に4-3で勝利し、リーグ1位を決めた。
今シーズンから名古屋に加入した星翔太は、他のチームとの違いについて言及。「日々のレベルの高いトレーニング」、「リーグのタイトルを1度落とした経験」と言った名古屋でしか味わえないものを含めて「目の前の試合を真剣に戦う」ことと明かした。
名古屋との差を埋めるのは容易ではない
──リーグ1位おめでとうございます。率直にいかがですか?
チームにとっては使命なので、あくまでも目標の中の過程ですが、そこに到達できてよかったと思っています。
──今日の対戦相手はフウガドールすみだでしたが?
2つ前のチーム(すみだの前身のFUGA MEGURO時代に在籍)ですし、この体育館(墨田区総合体育館)でプレーしたことはないので、この会場に対しての特別な感情はないです。ただ、チームには思い入れがあります。僕がフットサルでFリーグに入るまでの過程を作り上げてくれたクラブです。それに対しての思いは常にあります。
──今シーズンから名古屋オーシャンズに加入されてリーグ1位を獲得しました。ここまでを振り返ると楽しんでプレー、トレーニングに取り組めていますか?
楽しいですね。レベルが高いですし、日々、上手い選手とプレーができます。今は与えられた時間で最大限仕事をすることに集中しています。自分は上手いわけではないので、自分の仕事に向き合えているのが良いことだと思います。
同じポジション(ピヴォ)にはヴァルチーニョと(平田ネトアントニオ)マサ(ノリ)がいます。マサにとって納得ができる出場時間ではないと思いますが、とてもポテンシャルがあります。代表にも呼ばれ始めた良い選手です。
彼に出場時間を奪われても、今は単純に彼のほうが良かったからと思えます。当然、負けたくない気持ちは、ヴァルチーニョに対してもマサに対してもあります。ただそれは仲間の中での話で、リスペクトは常にあります。
良いタイミングで名古屋に入れて、個人的に良い環境でプレーさせてもらっているなと、改めて感謝しています。
──星選手が加入した名古屋は今季無敗ですが、他のチームとは何か違うのでしょうか?
目の前の試合を真剣に戦う。それが結果に寄与しているのかなと思います。日々の練習が最もレベルの高い環境で、さらに誰も妥協せずにその瞬間は誰もがライバルだと思ってトレーニングしています。しっかりと全力を出してトレーニングしている結果が、ピッチにも現れているのかなと思います。
そういった日々の積み重ねと、リーグのタイトルを1度落とした経験をしている選手が多いので、その辺りのマインド。僕はその時のチームにいたわけではないですし、勝ち続けていたチームにいたわけでもありません。なので細かなマインドの変化はわかりませんが、僕が入って思うのはそこへの恐怖感です。
負けてはいけない、自分たちのやるべきことをやらないとポジションがなくなってしまう。そういう思いが常にあるので、そこも結果に関係しているのかなと思います。
──やはり日々のトレーニングの部分、メンタル面の部分は他のチームに比べると違うものですか?
違いますね。これで生活しているのでね。浦安の時に僕もプロとしてやらせてもらっていました。ただ、あの環境でみんなが足並みを揃えることは難しいんだなって、名古屋に来てから改めて思いました。
そもそもプロじゃなければ仕事をしながらのプレーになります。そして誰もがチームが勝つためにプレーするんですが、時には自分が他の人よりも秀でているとか試合に長く出ているとか、そういう部分に目が向きがちになるのかなと。
名古屋に関していえば全員プロでやっていて、その中で結果をどう残していくか。このチームは勝つことに対しての逆算で進んでいます。ミスをしたら出られなくなるし、カードをもらえば出られなくなる。選手自身も、チームにとってリスクになるものは何かを個人で考えて排除するようになります。そういう部分が圧倒的に違います。それを埋めるのは容易ではないと思います。
──そういう環境の中で勝つことにこだわりがあるからこそのリーグ1位ですね。これでプレーオフファイナルへの出場をを決めて、これからのリーグ戦、残りの5試合をどう戦いますか?
日々、このクラブに来てから成長させてもらっています。気づきもたくさんあって、試せることもたくさんあります。今も試していることがありますし、それが形になって結果になってきています。そこに対して精度を高めていくだけかなと。ゴールに貢献するのは仕事としてありますが、そもそもゴールは勝利に貢献するためのものです。
ゴールやアシスト、失点を防ぐなどそういう部分をシビアにやり切りたいと思います。どこかでゆるんではいけませんし、リーグ1位は決まっていますが残り5試合も全力で、1つの試合、1プレーを大事にすることを忘れずに向き合っていきたいと思います。
──メンタル面でも、残り5試合を勝ってプレーオフに臨む方が良いですからね。
ただ、年間何試合負けるかというレベルのチームなので。そこ(無敗が止まること)に対して重く受け止めないで済む部分でもあると思います。自分たちで切り替えることができますから。
今日の試合も先制されて、追いつかれても結局最後は勝つ。そういうところ(状況に応じて切り替えることができる)にマインドがあるので、そういう状況(無敗が途切ること)になっても、逆にプレーオフの2試合だけを考えてプレーする。
それは選手たちがわかっているので。ただ、僕はそこが今シーズン初めてのことです。全てが初めてで、だからこそ1試合を真摯に取り組みたいと思っています。
──改めて、名古屋でプレーしていて楽しそうですね。
楽しいですよ。対戦相手も名古屋には特別な気持ちで臨んできます。その中で勝たなければいけないという経験は、僕にとってプラスになっています。
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