更新日時:2025.08.03
立川の代表兼選手・皆本晃が今季限りでの現役引退を表明!ホーム・名古屋戦に勝利後、ファンの前で自ら発表「みんなで優勝して俺は引退する」
PHOTO BY伊藤千梅
立川アスレティックFCは8月3日、選手兼クラブの代表理事を務める皆本晃が今シーズン限りでの現役引退を発表。ホーム・アリーナ立川立飛で行われた名古屋オーシャンズ戦の試合後、ファンの前で自ら宣言した。
2000人超のファンの前で引退宣言
皆本晃は「立川・府中アスレティックFC」時代の2022年3月、立川への本拠地移転に伴うチーム名変更と運営法人変更に際して、新たな運営法人である一般社団法人立川アスレティックFCの代表理事に就任。クラブの“トップ”の肩書きを持ちながら、代表理事兼選手としてピッチに立ち続けてきた。
3年間でクラブの基盤を整えて着実に成長曲線を描き、名実ともに「立川」の顔役として先頭を走ってきたなか、クラブ経営と競技の“二足の草鞋”生活は4シーズン目で区切りとする決断を下した。
今シーズンのチームは、第7節まで首位に立つなど好調をキープ。中村充ら主軸が移籍したものの、若手、中堅選手が台頭して結果を残している。第8節はボアルース長野に引き分け、第9節はペスカドーラ町田に敗戦と勝ち点を伸ばせなかったが、第10節は名古屋オーシャンズとの激闘を4-3で制して優勝争いに再浮上した。
この名古屋戦は、来場者2000人を目指して「出動!ニセンジャーズ〜夏の陣〜」というプロモーションを仕掛けた結果、2102人を達成。圧倒的な“ホーム”の雰囲気のなかで勝利を飾ると、試合後、MVPに輝いた横山巧のフラッシュインタビューに続いて皆本はマイクを握り、ファンの前で決意の言葉を告げた。
「私は、今シーズン限りで引退することを決めました。ここにいる若い選手がいるから、たぶん大丈夫だと思います。みんなで優勝しようぜ!あと半年だけど、みんなで優勝して俺は引退する。だから最後までみんな応援してくれ。そして、ついてきてください。まだまだ続いていくんで、頑張っていきましょう!」
その後、クラブは公式HPでも皆本の引退を発表。これを受けてファンの間では「引退って文字見ると途端に寂しくなるよねえ」と惜しむともに、「最後まで応援します」「最後にまた今日のような感動を一緒に味わいたい」「残りの試合可能な限り応援行きます!」「みんなで有終の美を飾ろう!」といったコメントがSNSでも数多く寄せられた。
クラブは今シーズンの開幕前から『ATHLE DOCUMENTARY PROJECT』として、ラウドファンディングで募った資金を活用して試合やその舞台裏など記録して発信する映像ドキュメンタリー「THE ATHLETIC FC ~立川アスレティックFC 挑戦の軌跡~」をスタート。皆本の集大成のシーズンを、引き続き記録していく。
日本代表としても実績を重ね、ワールドカップにも出場した皆本は、キャリアをスタートした「府中アスレティックFC」時代から、海外挑戦以外ではワンクラブマンとして“アスレ一筋”を貫いてきた。何事にも“有言実行”として結果を出し続ける皆本は立川でどんな結末を迎えるのか。ラストシーズンに大きな注目が集まる。
■皆本 晃選手 現役引退表明のお知らせ<クラブ公式HP>
https://tachikawa-athletic.jp/2025/08/akira5/
<皆本晃関連記事 ※過去に掲載したSALの記事より抜粋>
- THE ATHLETIC FC ~立川アスレティックFC 挑戦の軌跡~『Episode 00 「解散か、存続か」』
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