更新日時:2025.08.07
“立川で優勝”に燃える元女王・平井成美が、2ゴールで示した“2ndセット”の反骨心【女子第6節|インタビュー/立川】
PHOTO BY伊藤千梅
【メットライフ生命女子Fリーグ2025-26】立川アスレティックFC 3-0 アニージャ湘南(8月3日/アリーナ立川立飛)
8月3日、メットライフ生命女子Fリーグ2025-26シーズンの第6節が行われ、立川アスレティックFCレディースとアニージャ湘南が対戦。立川は3-0で勝利した。
この試合で2ゴールを挙げたのが、新加入の平井成美だ。開始4分にジャンピングボレーシュートで先制点をマークすると、16分には前線の連動した守備からまたもゴールネットを揺らし、チームを勝利に導いた。
平井は2019年からバルドラール浦安ラス・ボニータスに6年間在籍し、四度のリーグ女王を経験。経験豊富なピヴォとして今シーズンから立川に加入すると、7試合を終えた時点で7ゴールを挙げている。
優勝の重みと厳しさを知る平井が、新天地で目指すタイトル獲得。試合後、その覚悟を聞いた。
立川での試合の前は前泊している
──今日の試合を振り返っていかがでしたか?
実は、前節のSALさんの記者会見の記事で「ファーストにもっと近づいてほしい」という小野さんの言葉を見ていました。それで、私たちも負けじと頑張りたい、セカンドセットもみんなで団結していこうと、燃えていたんですよ。
私たちにも課題はたくさんありますし、選手が入れ替わるのもあり難しい部分はありますが、みんながアスレのフットサルを体現することに力を入れています。今日の試合に向けても、たくさん話して、絶対得点を重ねるという気持ちで試合に臨みました。
実際にいい時間帯でボレーシュートを決められたのはすごく良かったと思います。(佐々木)日菜乃選手もゴール奪えましたし、ぜひセカンドセットにも注目してほしいなと思っています(笑)。
──セカンドセットは、ピッチ外でも競技のことで連絡を取り合うと聞きました。
そうですね。(中村)みづきは日本リーグに所属するのが初めてですし、私も移籍してきたばかりなので、ピッチ内だけでなく、ピッチ外での連携も重要になってくるセットだと思っています。
試合から試合までの短いスパンで合わせていかなきゃいけないので、私が伝えられるものやみんなが思っていることを、映像を見ながら合わせています。丸岡戦の後も、試合後にすぐ修正するために映像を見て「ここが修正ポイントだね」と言って合わせていました。
セカンドセットは流動的だからこそ、コミュニケーションをたくさん取っています。
──その積み重ねで今日の3ゴールが生まれたのですね。
そうなんです。本当に団結力は一番あると思っています。
──今日の2得点を振り返っていかがですか?
1点目はボレーの位置が空くと分析していたので、やってみようと思っていました。丸岡戦でもボレーシュートを打ったシーンがあって、その時は下に打って外していたんです。だから今回は上の角に打ってみようと思っていて、狙い通りでしたし、入って良かったです。
2点目はGKのところにプレスをかけたいと思っていました。左から(鈴木)睦未選手がかけてくれたので、ハメやすかったです。フィールドの選手が1人ゴール前に戻ってきていて、そのまま打ったら当たると思ったので、ワンテンポなめてからシュートを飛ばしました。冷静に相手を見られて良かったと思います。
──最後のパワープレーでは、ディフェンスセットに入っていました。
パワープレーの守備は、練習もしていたんですけど、入る回数が今まで多くはなかったので、少しのズレがありました。その時にこうしてほしいといったアドバイスをフィールド上でも必ず井上(ねね)選手がくれるので、それで修正できたと思います。井上選手の指示も的確ですし、チームの無失点もコーチングがあってこそだと思っています。
──今日はご両親も見に来ていたそうですね。
そうなんです。いつも来てくれています。両親はいつも一緒に戦ってくれていますし、一番感謝している存在です。今日2ゴールと勝利を届けることができて、少しだけでも恩返しできたかなと思っています。
両親は静岡から来てくれるのですが、試合は毎節見に来てくれますし、試合に備えて一緒に泊まらせてくれることもあります。私はまだ浦安の方に住んでいて、立川で試合をする時は移動に1時間半以上かかってしまうので、前泊して試合に合わせてコンディションを整えています。
どの試合も、1戦1戦が勝負だと思っています。立川の勝利に貢献したい気持ちがすごく強いですし、得点を重ねて結果を出して、上を目指していきたいです。
──改めて今シーズンに懸ける思いを聞かせてください。
まず開幕から7戦連勝できたことは、素直にうれしいです。でも優勝を目指すには、ここからが大事になります。次節の西宮戦は、2、3週間前から練習でも意識してきました。昨シーズンも浦安に所属している時に、西宮にタイトルを譲ることになり、すごく悔しい思いをしました。
だからこそ必ず勝ちたいと思っていますし、西宮戦をすごく楽しみにしています。優勝を目指すには必ず勝たなきゃいけない試合なので、短い時間ですけど、練習からみんなで突き詰めていきたいと思います。
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