更新日時:2025.08.15
大一番の試合後、猪又紅音が流した涙のワケ。試合に出続けたこと、守備で貢献できたこと、決定機を決められなかったこと「絶対に次こそは。課題をとことん突き詰める」【女子第7節|インタビュー/立川】
PHOTO BY伊藤千梅
【メットライフ生命女子Fリーグ2025-26】立川アスレティックFCレディース 1-1 SWHレディース西宮(8月9日/ニューライフアリーナ龍ケ崎)
8月9日、メットライフ生命女子Fリーグ2025-26シーズンの第7節が行われ、立川アスレティックFCレディースとSWHレディース西宮が対戦。立川は1-1で引き分けた。
この試合で2ndセットのメンバーとして出場を続けたのが猪又紅音だ。今シーズンは、第3節のフウガドールすみだレディース戦、第4節の福井丸岡ラック戦は1stセットとして先発したものの、7月12日の第11節、エスポラーダ北海道イルネーヴェ戦と、前節のアニージャ湘南戦はメンバー外になるなど、定位置を確保しきれずにいた。
そんななかでピッチに立った西宮との大一番は、持ち味の守備力で貢献し、チームの勝ち点1獲得に大きく貢献した。しかし猪又にとっては悔しさが残る結果だった。1-1で迎えた残り1分16秒、相手のミスを見逃さず、出足の早い守備からボールを奪い切ると、GKとの1対1を迎えたものの防がれてしまったのだ。これが決まっていれば……そんな後悔からか、試合後、彼女の目には涙が浮かんでいた。
実は、この試合に向けて「目標」を立てていたという猪又の胸中とは。試合後に話を聞いた。
SALの取材を受けることが目標だった
──今日の試合を振り返ってどんな思いですか?
西宮はみんながスターで、レベルの高い選手ばかりですけど、遅れを取ることなく、自分たちのやれること、自分たちの良さを存分に出し切って絶対に勝とうとチームで意気込んで試合に臨みました。
ハマった部分もありますし、やられそうな部分もありましたけど、勢いは良かったと思います。決め切るところを決める、守るべきところを守れていたら勝てたと思います。
ただ、勝ち点1を取れて、最低限の結果を出せたことはプラスに捉えられると思います。
──先週のホームゲームではメンバーに入れませんでした。今日はどんな気持ちで臨みましたか?
この西宮戦は守備からやろうということでメンバーに入れてもらいました。自分の良さは守備からいくことで、粘り強い守備や守ってから攻撃につなげるところなので、そこを出し切って、出してもらうからには今までの思いをすべてぶつけてやり切って、絶対に勝とうという気持ちで戦いました。
──メンバーに入れない時でも、練習からどんな気持ちで取り組んできたのでしょうか?
思い出すと、辛くはないですけど……頑張っていても、監督が選ぶメンバーに入れないこともあります。ただ、選ばれなければ仲間を信じるしかないですし、練習では絶対に次は自分が出てやるんだという気持ちでやっていかなければいけません。自分の軸をブラさないで、毎週試合に出ようと思いながら練習に取り組んできました。
──今日は2ndセットの固定メンバーとして出場しました。良かったところは?
小野監督には守備を特に評価してもらっているので、絶対にやらせないという部分は人一倍、見せられたと思います。2ndセットでもここまでできるんだぞということをもっと見せたかったですね。
──終盤に惜しい決定機もありました。
そうですね、あれを決めていれば……悔しい気持ちはなかったと思います。そこは自分の課題だと思うので、守備だけではなく攻撃でもチームの勝利に貢献できるように、これからの練習でとことん突き詰めるしかないですね。
──ここからまた、どう準備して続けていきますか?
実は一つ、目標があったんです。SALさんのインタビューを毎回読んでいて、自分がヒーローになって取材を受けるんだって。今日も試合前に目標を立ててやっていました。だから今回は悔しい気持ちで終わってしまったので、次は気持ちよく取材を受けられるように頑張りたいと思います。
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