更新日時:2025.10.02
【日本女子代表】アジアカップ招集外で味わった悔しさを力に変えて。伊藤沙世、憧れの舞台へ「求められていることをやり切る」
PHOTO BY伊藤千梅
9月24日から28日の5日間、フットサル日本女子代表は高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを実施。26日と28日にはフットサルフィリピン女子代表とトレーニングマッチを行い、それぞれ5-1、11-2で勝利。FIFAフットサル女子ワールドカップの開催国を圧倒した。
今回の代表候補合宿に追加招集された伊藤沙世。5月、メンバー入りできなかった憧れの舞台、アジアカップを画面越しに見つめていた彼女は今、求められる役割を全力でこなし、ただひたすらにW杯のメンバー入りを狙う。
25日のトレーニング後、伊藤に話を聞いた。
取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之
役割をまっとうしたい
──追加収集はいつ声がかかったのでしょうか?
9月23日の朝、急に言われました(笑)。
──その時は何を?
勤めている会社が休みの日で、チームの練習は午後からだったので、朝起きてご飯を食べてから家で過ごしている時でしたね。
──どんな連絡だったのでしょう?
チームスタッフから、普通にLINEです(笑)。私は「え?」となって、信じられないくらい急な話だったのですが、「夜に来れますか」と言われてバタバタと準備を始めました。
──職場にもその報告を?
そうですね。休みでしたが、早急に。申し訳ないことをしたなと思いつつも、職場の人にも応援してもらえているので、本当に感謝しかありません。
──最初のメンバーには選ばれませんでした。
そうですね。自分はケガもあって足の状態もあまり良くなくて、リーグ戦では目立ったプレーができていなかったので……選ばれなくて悔しかった。でも、こうやって選ばれたからには圧倒できるようにと考えています。
──昨年11月、この代表合宿で負傷して離脱しました。その時のケガが長引いている?
そのケガとはうまく付き合っていかないといけないんですが、探りながら取り組んでいる感じですね。
──ここまでのトレーニングを終えてどうですか?
追加招集ですが、自分が求められている役割をまっとうできるようにという気持ちで頑張っています。
──どんなプレーをしたいですか?
自分は簡単にピヴォに当てるプレーやシュートが得意なので、そうした部分は求められていると思います。あとは、声をいっぱい出せることが持ち味なので、そういうところでみんなを盛り上げられるように頑張りたいですね。
──年齢は下のほうですが、関係なく?
代表合宿には何回か呼んでもらっていて、コミュニケーションは取れています。ここでは年齢に関係なく「ナイス!」という声も絶対に出せると思うので、そういうところで盛り上げれたらなと思っています。
──今回は初めて一緒になる選手もいますよね。
そうですね。でも、みんな本当にうまい。自分も初日からいろいろなセットで、毎回のように違う選手とやらせてもらっています。ボールを持てる選手がたくさんいるので、自分は簡単にはたいて、フリーランなどを心がけています。
──5月のアジアカップはどのような気持ちで見ていましたか?
憧れというか、本当にすごいなと思いながら見ていました。もし自分が実際にそこの舞台にいたらとも考えましたし、いろんな思いがありました。
──チームメイトの高橋京花選手も大活躍でした。
本当にすごかったです。アジアでも京香の1対1が通用することがわかりました。アルコでも京香の得意な部分をもっと生かせると思いましたし、点を決めた時は本当にうれしかったです。
思わず、家ではしゃいでしまいましたからね(笑)。一緒に見ていた母と「やばいって!」って、いつもの感じで喜んでいました。
──では、どんな思いでワールドカップを目指していきますか?
アジアカップは、画面越しに感じた「あの舞台に立ちたい」という憧れだけではなく、やはりそのメンバーに選ばれなかった悔しさがありました。
今回、追加招集で選んでもらえたので、まずは自分が求められていることをやり切りたいです。W杯のメンバーにはもちろん選ばれたいと思っていますし、その先の4年後も目指して、国内合宿で得られるもの、自分が出せるものを全力でやっていきたいと思います。
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