更新日時:2025.11.12
残留へ待望のホーム初勝利、“烏丸モデル”浸透で一戦必勝へ。鳥丸太作監督「楽しむ気持ちを忘れないように」【F1第16節|記者会見/横浜vs大分】

PHOTO BY伊藤千梅
【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】Y.S.C.C.横浜 2-1 バサジィ大分(11月9日/横浜武道館)
11月9日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第16節が行われ、Y.S.C.C.横浜とバサジィ大分が対戦。横浜は2-1で勝利を収めた。
試合後、鳥丸太作監督と高橋響が記者会見に出席した。
「残留を目指してやろう」というマインドではない

●鳥丸太作監督|Y.S.C.C.横浜
──試合を振り返って。
まず、ホームゲームで初勝利を挙げられたことがとてもうれしいですし、ほっとした気持ちもあります。
試合に内容に関しては、ずっとリードを奪っていた試合で、それがすべてだったと思います。我慢強くディフェンスをして、一体感をもって全員でゴール守れたことが一番の勝因でした。
ただ、もう1点先に取れたらもっと楽な展開になったと感じています。そこの1点差の緊張感の中で、どうしてもボール持ちが悪くなったり、今まで取り組んできたことが出しづらくなることがありました。仕方ない部分もありますが、勝っている状況でも自分たちが主導権をもてるようにすることが課題であり、そこに伸びしろを感じた試合でした。
──GKの井戸孔晟選手はかなり安定したパフォーマンスをしたと思います。伊名野慎選手との使い分けの意図を教えてください。
基本的には練習でいいパフォーマンスをしている選手を起用するベースはあります。
井戸の特徴として、足元の技術が高さがありますが、それだけで彼を出しているわけではありません。彼は普段の練習の振る舞いや準備をしっかりしていますし、練習の後も自主練をしています。
高橋響は全然やらないんですけど(笑)。そういう取り組みも評価をしているし、実際には練習のパフォーマンスがすべてです。1つ加えると、高橋は「見えないところでやってる」と言ってるんですけど(笑)。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないという(笑)。
──現状では攻撃と守備ではどちらに比重を置いてトレーニングしていますか?
どちらかというと守備ですね。
チームとしてのモデルはありますが、出せるか出せないかは試合中の点差や緊張感に変わっていきます。モデルを浸透させるのは長くかかりますし、おそらく1年間だけでは難しいことです。
練習の2割、3割程度はモデルを意識したトレーニングをしますが、相手のシステムに対してどこに守備ラインを設定するのかだったり、ピヴォ当てに対してどのように対応するのかといった守備の練習は意識的にしています。
そして“守備だけ”とか“攻撃だけ”という練習の作り方はしていません。失点の場面を振り返ると、定位置守備からもありますし、自分たちの取られ方が悪くてのカウンターを受けることもありました。それはモデルを整理できていれば、失点が減ると考えています。
練習では、モデル通りの配置や連動の中で出るミスはある程度許容しています。ただ、それ以外のパスミスやトラップミス、ディフェンス時に大きくボールを蹴り出すことを含めて修正していく必要がありますし、攻撃の部分も取り組んでいます。
──残留争いもありますが、勝ち点の意識はしますか?
数字を見て、自分たちがどこの位置にいるのかは把握はしています。ただ、それに対して「残留を目指してやろう」というマインドではありません。僕の性格を含めて横浜の選手は、ネガティブな発言はしていません。それよりも、1試合1試合をしっかり勝ち切る。その先に結果があるという考え方をしています。
ただ、現実的に上位チームに勝利するのは難しいです。どこのチームもそうだと思いますが、名古屋オーシャンズさんやしながわシティさんとの対戦では主導権を握られてしまう可能性が高いので、少しメンバーを入れ替えたりなどの調整は意識しています。なので劣勢時には、GKの攻撃参加を増やして、前進をしていく戦い方をすることもあります。
──今後、戦い方を変えることは考えられますか?
勝ち点の計算よりも、目の前の相手にどう立ち向かうかという点を考えています。
リーグが佳境になった時には、得失点などが関わってくるかもしれませんが、今の時点では勝利をつかみに行き、こういうヒリヒリしたゲームを楽しむ気持ちを忘れないようにしたいです。
こういう舞台でプレーできるのは選手にとって幸せなことだと思いますし、残留するために苦しむだけなのは好きではありません。
その緊張感でゲームを楽しむことが選手の醍醐味であり、選手はそれを理解して、やってくれていると思います。
今日の試合の重みを感じていた

●高橋響|Y.S.C.C.横浜
──試合を振り返って。
前回のしながわ戦でも、点差的にも内容的にも手応えを感じていました。苦しい結果が続いている中での勝利で、この流れを一つ断ち切るような感じにできたのは、良かったのかなと思います。
監督が言うようにチームとしてロールモデルを目指してやっていますが、実際にピッチの中でプレーする身としては、今日の試合の重みを感じていました。勝利に目を向けて、やりたいことと、やらなきゃいけないことを割り切ってできたのは、守備面の積み重ねにおいてもすごくいい試合だったと感じてます。
──高橋選手は鳥丸監督の目指すモデルをアウトプットできている感覚はありますか?
何本かしかチャンスはなかったですが、マンツーマンの対抗の中で、どうやって裏を取っていくかという部分は、意識できたシーンもありました。
──ボアルース長野がボルクバレット北九州に勝利して、残留争いはシビアな戦いになることが予想されます。他のチームの勝ち点は意識していますか?
長野が勝利したことは知っていましたが、特別意識し過ぎることはないかなと思っています。
──今後は残留争いに目を向ける必要もあると思います。
高橋 違うスイッチを入れることはないですね。上位のチームはまた別のスイッチがあるのかもしれないですけど、今も1試合に懸ける思いをもちながら、勝利を勝ち取るためにプレーしています。割り切れている部分もありますし、意識して続けていきたいですね。
鳥丸監督 関係なく1試合1試合全力で頑張るということだよね。
高橋 そうそう、それが言いたかったです(笑)。
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