更新日時:2025.11.15
悲願のリーグ制覇へ。比嘉リカルド監督が語る勝ち点“1”の重み「試合を理解できていないと悔しい結果に終わる」【F1第16節|記者会見/しながわvs町田】

PHOTO BY伊藤千梅
【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】しながわシティ 1-2 ペスカドーラ町田(11月9日/横浜武道館)
11月9日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第16節が行われ、しながわシティとペスカドーラ町田が対戦。しながわは1-2で敗戦した。
試合後、比嘉リカルド監督とサカイ・ダニエル・ユウジが記者会見に出席した。
チャンスがある時に決めなければ勝つのは難しい

●比嘉リカルド監督|しながわシティ
──試合を振り返って。
第1ピリオドから何回かチャンスはつくれましたが、点を決め切れなかったり、シュートを打つのが遅れたりと、もったいないシーンがありました。
相手のディフェンスに対して、もっとアクションを起こさなければいけない場面もありました。良い時間帯と悪い時間帯がありましたが、危ないシーンはなくて、ディフェンスは良かったです。
ただ、攻撃の最後のところで「点取りたい、点取りたい」と急いでしまい、カウンターを受けて失点してしまいました。相手はそういう時にファウルして止めていましたが、自分たちはそれがなかった。そういうGKと1対1になりそうな時は、ファウルで止める判断も必要です。切り替えができないと勝ち点を取るのは難しい。悔しいです。
──相手が序盤引いて守ってきたのは予想外でしたか?
定位置攻撃はよく練習もしてちょっとずつ良くなっていますが、相手も強いですし、今日のような固い試合だと多くのチャンスをつくれるわけではありません。
それでも第1ピリオドにチャンスはつくれました。それを決められなかったのがもったいなかった。以前の試合では、急いで攻撃して逆にカウンターを受ける危ないシーンもありましたが、そういうシーンは少なくなっています。でも、チャンスがある時に決めなければ、勝ち続けるのは難しいですね。
──昨日、名古屋オーシャンズが負けたので、しながわは勝ち点差を詰めるチャンスでした。そのなかで、最終盤にパワープレーをせずに定位置攻撃をやり続けたのは何か意図がありましたか?
ゲームコントロールをするためでした。相手が攻めてくれば失点のリスクが高まりますが、しながわの攻撃のターンが続いていたので、勝ち点1でも勝ち点3でもしょうがないかなとは思っていました。
過去のファイナルシーズンの立川戦で2-2の時にパワープレーをして失点し、負けたことがあります。その勝ち点「1」を失ったのがとても大きかった。
4対4の中でバランスを取りながら攻めていくことをプランニングしていたので、町田との直接対決で1勝1分けで終わるなら、悪くない結果だと思っていました。もちろん、勝ちたかったですが、あの流れを考えれば、「自分たちが点を取るか」、「リスクを冒さずに引き分けで終わるか」のどちらかでした。
──相手がパワープレーをしてきた場合は、展開はまた違ったと思いますか?
相手がパワープレーを仕掛けてきたら、パワープレー返しで得点を狙うこともできます。でも、それにアジャストできなければ、展開を考えないといけません。
パワープレーをされても、いいディフェンスができていれば「逆にどうぞ」という作戦もとることもあります。今日の流れであれば、パワープレーをせず4対4で終えることが良いと判断しました。もし、シュートをたくさん打たれている展開であれば、パワープレーを仕掛ける可能性はありました。
──特に第1ピリオド、ベンチ感情を表に出す場面が多かったと思います。それは得点が入らなかったことに対してなのか、他に何かうまくいかないことがあったのでしょうか?
監督は全体を考えないといけないですが、選手はどうしても自分のことに意識がいってしまいます。町田は勇気をもっていましたし、彼らと同じ運動量で戦わないと難しい試合でしたが、第1ピリオドはそれが見えてこなかった。
素早いカウンターを仕掛けたり、ボールキープができればうれしいことです。選手たちは走って頑張っていましたが、本当に集中してゲーム展開を考えているかでいうと、物足りなさを感じていました。
選手たちはこれまで何回も勝ったり負けたり経験していますが、試合を理解できていないと悔しい結果に終わってしまいます。選手の背中を押して、どこまで厳しく言うかは難しいところで、自分が選手に合わせないいけない部分もありますからね。
方向性が間違っていないことを示したい

●サカイ・ダニエル・ユウジ|しながわシティ
──試合を振り返って。
すべてが悪いパフォーマンスではなかったと思います。ただ、優勝を目指すチームとしては、もっとやらないといけないと思いました。
この試合であったチャンスを見逃したらダメですし、タフな試合を落としてしまうのは“命を奪われること”と一緒です。結局相手の戦術は結果につながり、僕らは引いて守り、カウンターをしてきたチームに負けてしまいました。
──ペスカドーラ町田と対戦して、やりづらさを感じた部分はどこでしたか?
町田はFリーグの中でも、すごくやりづらい相手でもあります。経験ある選手と勢いのある若手がうまくバランスを取って、とても危険なチームです。
特に若手の選手たちは自信に溢れていて、勇気をもってプレーしています。それを止めるのは簡単ではありません。町田にいた時から知っている選手もいますが、能力が高い選手ばかりです。若手の勢い、自信、勇気が町田の武器で、それが町田の特別なところだと思います。
──森岡薫選手ともいろいろな思い出があると思います。実際にマッチアップしてどうでしたか?
若い時の薫は本当に“ヤバイ”と思いました。今はベテランとなり、同じ景色を見ていると思います。僕もそろそろ引退を考える時期には来てると思うので。
それでも、彼がボールを持った時は危険な存在ですし、今も変わらずオーラをもっています。彼の引退が近くいろいろな思いがありますが、ちょっとでも油断すると力はもっているので、気合を入れて臨んだ試合でした。
──名古屋を倒す戦いは続いていきますが、ファイナルシーズンに向けてどんな修正点はありますか?
今までやってきたことを折れずに、信じてやり続け、1試合ずつ考えていかないといけません。試合が終わったばかりで整理しきれない部分もありますが、冷静になったら、また違う視点が見えるかもしれない。
名古屋に距離を離されないように、できる限りの勝ち点を取りたいです。ファイナルシーズン含めても直接対決は2回残されているので、今日は頭を冷やして、来週に向けてこれまでの方向性が間違っていないことを示したいです。
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