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作成日時:2025.11.13
更新日時:2025.11.13

【U-18日本代表】「もっと上へ」。15歳GK・成瀬冴皇が語る“飛び級”の現在地

PHOTO BY伊藤千梅

11月8日から12日にかけて、U-18世代のトレーニングキャンプが高円宮記念JFA夢フィールドにて行われた。

身長186cm。ROBOGATO U-15に所属するGK・成瀬冴皇は今回の合宿に飛び級で選出された中学3年生だ。

GKを本格的に始めたのは中学1年生。それからわずか2年半でつかんだ大舞台の入り口で、成瀬は自分の歩幅で積み重ねてきた時間と、これから進みたい未来を語ってくれた。

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初選出の舞台で感じた“強度”

初めて日の丸を背負った15歳は、インタビューの冒頭にまず感謝を口にした。

「質の高い強度でやれることに、本当に感謝しています。ここまで育ててくれた家族はもちろん、自分のチームのコーチにも感謝しています」

日頃の練習からROBOGATOではU-18カテゴリーに交じってトレーニングを積んできた。それでも、代表候補キャンプはまた別の景色があったという。

「普段から練習では上の世代とやっているので、そこの部分ではついていけると感じました。でも、フウガなど全国トップの選手たちは違うなと思いましたし、学べることがいろいろあります」

その違いは、具体的にはどこにあったのか。

「強度とスピード感が違います。自分のスローが少しズレただけで、次の味方のプレーにつながらなくなる。そこが本当に難しいです」

GKのスロー、ひとつのプレーのわずかな差が試合のテンポや流れ、次の攻撃に直結する。本人もその重要性を強く感じている。さらに、シュートの質にも驚かされた。

「特に行木(詩心優)選手のシュートは重いし、気がついたらもう入ってる、みたいな時もあってすごかったです」

トップ選手の一挙手一投足を真正面から吸収している姿が、彼の言葉から伝わってくる。

今でこそ186cmの体格を生かす GK として期待されているが、成瀬がフットサルを始めたのは、小学3年生の頃。地域の子ども会で誘われたのがきっかけだった。

「身長が大きかったので、最初からGKをやっていました。でもほぼ遊びみたいな感じでした」

本格的にGKに取り組んだのは中学1年生。専門的な練習を始めてわずか2年半で、U-18代表候補に選ばれるまでに成長した。そんな成瀬の言葉には、ただ楽しさだけではなく、もっと上へという意志がにじんでいる。

「一番は、海外でプレーしたいです。スペインとかブラジルとか、フットサル王国と呼ばれるところでやってみたい。始めたばかりの頃は自分のレベルに合わせて練習をしてもらっていましたが、自分の上の世代のGKが上手かったので、その選手に合わせたいとコーチに頼んだこともあります。もっと上に行きたいという思いに合わせて毎日の練習をやってくれたので、ここに来られたと思っています」

その海外への憧れには、きっかけがある。

「小学6年生の時に、地元でブラジル対日本代表の試合がありました。そこにいたGKのロンカグリオという選手が一番目に入って。うまいなと思って、そこからブラジルのフットサルが好きになりました」

憧れが夢へと変わった体験は、今の姿にもつながっている。

最後に、どんなGKを目指したいかを聞くと、成瀬ははっきりと言った。

「自分は身長が大きくて、もう高校生と同じくらいあります。止めるだけじゃなくて、攻撃にも参加できるようなキーパーになりたい。体の大きさももっと生かしたいです」

飛び級で代表候補に選ばれた中学生GKは、いま、目の前の強度と向き合いながら、一歩ずつ進んでいる。

環境に感謝を述べながら、自分の言葉で夢を語れる15歳。その歩みはまだ始まったばかりだが、身長186cmの大きな身体と同じくらい、未来への伸びしろも大きい。



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