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作成日時:2026.03.23
更新日時:2026.03.25

前年度Fリーグ王者が、シーズン最後の決勝で示したもの。浦安・茨木司朗監督「フットサルはこうあるべきだと」【第31回全日本フットサル選手権大会/インタビュー】

PHOTO BY本田好伸

3月22日、第31回全日本フットサル選手権大会の決勝、バルドラール浦安vsペスカドーラ町田が東京・駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館で開催。2-2のまま延長にもつれ込んだ試合は決着が着かず、PK戦の末、町田がPKスコア3-4で勝利。浦安にとっては、前身の「プレデター」時代を含めクラブ史上3度目の大会制覇をあと一歩で逃した。

今シーズン、前任の小宮山友祐監督からバトンを継承してチームを指揮した茨木司朗監督は、Fリーグカップ戦、そして全日本選手権と2つのカップ戦でチームをファイナルリストへと導いた。ただし、届かなかったタイトル。試合後、取材エリアを両チームの選手やスタッフが通り過ぎ、選手たちを見送った後、最後にその場に現れたのが茨木監督だった。

その表情は悔しさだけではない、次へ向けた決意を感じさせるものでもあった。

【フットサル大会情報まとめ】



全員がブレずにやり続けてくれた

──新しい“銀メダル”がまた増えてしまいました。

もう、なんなんですかね、本当に。2-0までいって、セットプレーと後半の1失点。やはりあそこで押し返せない。2-0から3-0、4-0にできないということは結局、今シーズンの課題でもありました。リーグ戦の名古屋戦との対戦でも全部先制していましたし、昨日の準決勝以外は全部先制してからひっくり返されています。

どちらが先にスコアを動かすかは正直わからないですけど、今大会の初戦の町田アスピランチ戦も、Y.S.C.C.横浜戦も先に試合を動かされてしまいましたが、そのなかで勝ってきました。試合は40分で行うものですから、その意味では手法もいろいろあるとは思います。ただ、リード広げられないことは通年での課題ですね。

──起用を続けてきた柴山圭吾選手が反転からゴールを呼び込んで、2点目は彼自身が決めました。本石猛裕選手が退団するなかで、「もっとやらなきゃいけない」「取ってやる」という感じも出ていたように感じます。

柴山は本当にリーグ終盤、ファイナルシーズン、選手権と、誰が見ても素晴らしいパフォーマンスをしていたと思います。来シーズンの(チームの入団・退団などの)チーム状況の話を彼がいつのタイミングで知ったかはわからないですけど、今考えれば、来年も俺がやらなきゃいけないんだという覚悟や責任がプレーを変えさせたんじゃないかなと思っています。そう考えると本当に改めて選手一人ひとりがこのエンブレムを着けて、どういった覚悟で日々のトレーニングに臨むのかが、本当に大事だなと。教え子ですけど、彼から教わりましたね。

──選手にはどんな声をかけたのでしょうか?

まずは1年間、ハードワークしてくれた選手たちを労い、チームを離れる選手たちに声をかけました。僕が今年ずっと選手たちに言い続けたことを改めて整理して伝えたんですけど、本当に感謝しかありません。僕自身よりも選手たちのほうが苦しい時間もあったと思います。僕には僕の信じるものがありますけど、それは当然、小宮山(友祐)前監督とは違う部分もあります。全員がそこからブレずに信じてやり続けてくれたから、この終盤戦の巻き返し、大きな躍進を見せてくれたと思っています。選手たちが通年でやり続けてくれたからこその成績が出たと思っているので、一人ひとりにそんな言葉をかけました。

──就任初年度は、Fリーグカップ戦と全日本選手権、そしてリーグ戦のいずれも決して悪い成績ではなかったと思います。振り返ってみていかがですか?

そうですね。このチームを第三者目線で見たら、本当にそんなに悪くないと思います。実際、2つのカップ戦はファイナルまで進んで、両方ともPK戦でした。リーグ戦は4位でしたが、“たられば”を言うつもりはないですけど、本石(猛裕)が(序盤戦で)怪我をしていなかったらと、おそらく誰もが思うのではないでしょうか。

その辺は、1年目だから良しとしていいのか。とは言え、これまでクラブが築いてきた歴史があって、本当にリーグ優勝してこれから名古屋と肩を並べていかなきゃいけないという立場にいられるチャンスでもあったので、またもしかしたらチャレンジャーという立場になってしまうかもしれない。そうした意味で言うと、続けていくことの難しさを感じた1年でもありました。

──ピレス・イゴール選手と本石選手の退団は頭が痛いのではないでしょうか。

戦力的に、痛いか痛くないかで言えば、めちゃくちゃ痛いです(苦笑)。それはおっしゃる通りなんですけど、これはもう、僕が監督になった宿命なのかなというか。こうなるから僕になったのかなというか。神様がそうやってクラブに何かを示してくれたのかなと思っています。というのは、僕はずっとユースカテゴリーの監督をやっていたので、毎年毎年スーパースターの3年生たちがいなくなっていくんです。

当然、いなくなるのはわかっているので日々考えながらやっていますけど、大黒柱が抜けたチームを1年1年、つくり直すことについては、他の人よりも長けている部分や経験も多いもあるのかなと。自分にだからこそ降ってきた運命だと思って受け入れて、ポジティブに捉えています。

本当に戦略的にはマジで痛いですけど、彼らの決断を尊重しています。1年目はある意味で前のチームからの引き継ぎという挑戦でしたが、2年目は本当に僕自身に対する挑戦の年がやってきたのかなと思っています。

──より楽しみな来シーズンですね。どんなチームになるのか、そしていつ“シルバーコレクター”を返上できるか。

いや、これはでも、本当に何なんでしょうね(苦笑)。これまで1回目の決勝は2点差で負けて、2回目は1点差で負けて、3回目はPKで負けて、今日もPKで負けなので……優勝は近づいてきていますね。

もちろん、満足しないでやり続けろよということでもあるとは思っています。ただ、僕自身の一つの目標として、選手に年間最大数の試合を確保するという至上命題がありました。選手にとって、1試合でも多く試合ができるかどうかは、キャリアにおいて何よりも重要です。練習の何回分の価値があるのかわからないくらいのものだと思っています。それがしかも決勝の2試合を含んでいるとなると大きいですね。リーグカップ戦はシードだったので1試合少なかったのですが、年間で最大の試合数を確保できたのはおそらくうちだったと思います。

これはシーズン当初から裏テーマにしていたもので、クラブにとってすごく価値のあることだと思っているので、その点に関しては目標を果たせて良かったかなと思っています。

──浦安にとっては残念でしたが、最高のファイナルでした。

みなさんが期待したような展開だったと思います。そういった意味では、リーグ終盤戦、ファイナルシーズン、リーグカップ戦のトーナメント、全日本選手権では、フットサルはこうあるべきだというような価値を示せたのかなと思います。浦安として、それなりにみなさんに発信できたと思います。来シーズンもぜひ楽しみにしていてください。

第31回全日本フットサル選手権大会

<日時>3月14日(土)〜22日(日)

■試合結果<決勝>

<会場>駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館
<決勝>3月22日(日)
13:00 バルドラール浦安 2(PK3-4)2 ペスカドーラ町田

■表彰

<優勝>ペスカドーラ町田
<準優勝>バルドラール浦安
<3位>名古屋オーシャンズ、湘南ベルマーレ
<フェアプレー賞>ペスカドーラ町田
<MVP>ビゴージ(ペスカドーラ町田)

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