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作成日時:2026.04.10
更新日時:2026.04.14

名古屋への移籍を決意して臨んだ決勝、頂点へ導けなかった浦安の主将・本石猛裕の悔恨「何も変わっていなかったという、自分への憤り」【第31回全日本フットサル選手権大会/インタビュー】

PHOTO BY本田好伸

3月22日、バルドラール浦安は第31回全日本フットサル選手権大会の決勝でペスカドーラ町田にPK戦の末に敗戦。クラブ創設以来、三度目のタイトルをかけた一戦は、あと一歩で頂点に届かなかった。

試合を前に、2025-26シーズンをもって退団を発表していたキャプテン・本石猛裕は、この試合が浦安で戦う最後の試合となった。2024-2025シーズンにFリーグ制覇を成し遂げ、自身はエースとして目に見える「ゴール」という結果で、チームを頂点へと導いた。

今シーズンは、盟友・石田健太郎がチームを去るなかでキャプテンを志願し、ゴールという結果だけでなく、チームの「勝利」を引き寄せられる選手になると、決意を固くして臨んだ1年間だった。ただ、Fリーグカップ、全日本選手権でファイナリストになったものの、無冠に終わった。

全日本選手権決勝でPK戦の末に町田に敗れ、失意のなかで表彰式を終えた本石は一人ベンチに座り、最後まで立ち上がることができなかった。悔しさと自分への憤りを感じて自問自答した末、しばらくの後に本石は席を立ち、顔を上げた。

浦安のエースでキャプテンの重責を全うした彼の新天地は名古屋オーシャンズ。自身のキャリアを考えて下した決断を胸に戦った浦安でのラストマッチは、背番号9にとって、どんな時間だったのだろうか。

※取材は3月22日に実施

【フットサル大会情報まとめ】



人生を懸けて決勝に臨んだ

──優勝に届かなかった決勝を終えて、どんな感情がありますか?

本当にいろいろな感情があります。でも、悔しい、申し訳ないという気持ちが一番強い。3年間このクラブに育ててもらって、リーグ優勝も経験しましたし、ここで成長させてもらいました。最後に優勝して、チームを勝たせて去りたかったのですが、それができなかったというのは、自分がまだまだ実力不足だなと痛感させられた試合でした。

──いろんな感情がある。

そうですね。ただ、悔しい気持ちと同じくらい感謝もあります。社長をはじめ、スタッフの方々も素晴らしい人たちがこのクラブに関わっていて、それに加えて今日もファン・サポーターのみなさんがホームのような雰囲気をつくってくれました。アウェイのどこに行っても浦安のサポーターがいて、声を出して自分たちを鼓舞してくれて、自分たちが負けていて苦しい時でも、ずっと背中を押し続けてくれました。

Fリーグはファン・サポーターと選手との距離が近いことで、自分としてもより強く背中を押してもらいました。3年間を通して応援を続けてくれたみなさんへの感謝しかありません。

──悔しさとは、キャプテンとして優勝に導けなかったこと、相手が古巣でもあるペスカドーラ町田だったこと、そのほかにも、どんなところからくる感情でしょうか。

純粋に、このゲームに僕らは人生を懸けて挑もうと話していましたし、ロッカールームでもみんなとそのことを確認していました。今日が人生のターニングポイントになる、と。Fリーグで優勝した時もそうですけど、決勝戦は全員が立てる舞台ではないですし、積み重ねてきたものがあっても、ここで勝つか負けるかは、天と地の差だと思います。

PKまでいったからOKだとは思わないですし、その前で試合を決めきる力がついてきてはいますけど、浦安は、僕が入ってからも大事な場面で失点したり、逆転されたりもしてきました。自分がキャプテンになってからそういう部分をなくしていけたらと思っていましたし、それにはマインドが一番大きなところですけど、ピッチでの結果としても自分がこじ開けてチームを勝利へ導ける選手になれなかった。最後の最後も自分がこじ開けられなかったことが一番悔しいです。

──この試合も決めきるチャンスはありました。これまで、そういう場面で決めきってきたこともたくさんあります。そこで決めるか、決められないかの違いとは。

僕自身、今大会の決勝戦は初めてでした。3日間連続で試合することがなかなかない状況で、個人として、3試合すべてハイパフォーマンスを出せるコンディションをつくれていました。中0日ですけど、準々決勝のY.S.C.C.横浜戦から準決勝の名古屋オーシャンズ戦、決勝の町田戦と、だんだんコンディションが上がっている感覚もありました。今日は自分が絶対に決める、こじ開けるんだという強い気持ちで臨みましたけど、最後のフィニッシュの精度がまだまだ足りないと思っています。

──表彰式が終わり、片付けが始まってもベンチから立ち上がれなかった。どんな思いがあったのでしょうか。

3年間を振り返って、いい思いも、悔しい思いもしました。今シーズン、自分がキャプテンになってからタイトルを一つも取れませんでした。Fリーグカップと全日本選手権で決勝にいきましたけど、いずれもタイトルをもぎ取れなかった、自分が勝ちをもたらせずに優勝を逃してしまった。今日も、Fリーグカップでも、自分は両方ともPKを外してしまい、何も変わっていなかったなという、自分への憤りがありました。申し訳ない気持ちが大きかったですね。

──退団して次へ向かう決断を下しました。この先の舞台でどんな自分を見せていきたいと思っていますか?

自分の成長を考えて退団を決めました。浦安にいることを含め、何が正解かは自分にも、誰にもわかりません。でも、自分が日本の中心選手になって、代表でも、クラブでも勝たせられる存在、こじ開けられる存在になる。浦安ではもっとこういうふうにできたはずというものもありますけど、どこにいっても、自分が勝利に貢献して、勝ちをもってこれる選手になる。そこは伸びしろがあると思いますし、追い求めていきます。

2年後には、ワールドカップと、その予選を兼ねたアジアカップもあります。インドネシアでのアジアカップは自分自身の課題を突きつけられる結果でしたし、そこも含めて退団を決意しました。一番は個人としてもっと強くなる、うまくならないといけないという気持ちです。

──アジアカップの準決勝で敗れた悔しさ、課題を日本にもち帰ってきてシーズン最後にプレーしていました。退団を決めてモチベーションが難しいという選手もいますけど、目の前の試合に勝負し続けてきた、その自分を駆り立ててきたものとは何でしょうか。

昨シーズンは全日本選手権で町田アスピランチに2回戦で敗れて、その悔しさをもち続けてきました。どの試合でも負けてしまえば悔しいですけど、選手権はその去年の悔しさがありましたし、今年はキャプテンとして決勝まで1試合1試合、僕は何が何でも、足が折れても、足が攣ってもこのチームのためにというのは、ファイナルシーズンと選手権で、退団が決まってからもチームの結果を出して去りたいという気持ちがありました。

今日は本当に悔しい結果でしたが、みんなの頑張りがあって勝ち進んできましたし、みんなが点を決めてくれて、ゴールを守ってくれて、僕だけではなく、去年の悔しさをもち続けているので、シンプルにどの試合も負けたくないという気持ちでやっていました。

自分がゴールを決めて勝たせることと、チャンスがあれば自分が犠牲になってアシストしたり、自分のエゴだけではなく、チームのストロングポイントを生かせたりできたらとずっと思っているので、頭の中は整理できていました。

本当に最後に結果を出さないといけないというところで自分を駆り立ててきました。

第31回全日本フットサル選手権大会

<日時>3月14日(土)〜22日(日)

■試合結果<決勝>

<会場>駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館
<決勝>3月22日(日)
13:00 バルドラール浦安 2(PK3-4)2 ペスカドーラ町田

■表彰

<優勝>ペスカドーラ町田
<準優勝>バルドラール浦安
<3位>名古屋オーシャンズ、湘南ベルマーレ
<フェアプレー賞>ペスカドーラ町田
<MVP>ビゴージ(ペスカドーラ町田)

▼ 関連リンク ▼

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