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作成日時:2019.02.26
更新日時:2019.02.26

夢のW杯出場のために。日本人得点王・堀内迪弥が明かす、チームを勝たせるエースとして必要なこと

PHOTO BY軍記ひろし

今季、ヴォスクオーレ仙台で爆発的な得点力を見せた堀内迪弥。得点ランキング4位となる25ゴールは日本人では最多得点だ。

これまでも「自分に求めらているのはゴール。ゴールで勝利に貢献できる選手になりたい」と語ってきた堀内。昨季の13ゴールから倍増近い結果を残すも、チームはプレーオフ出場を目標に戦った中での8位と苦しんだ。

エースとしてチームを勝たせるために何が足りないのか──。

リーグ戦が終わったばかりの中でも、すでに来季に向けた明確なイメージを持つ。それは夢である日本代表としてワールドカップの舞台に立つため。ヴォスクオーレのエースから、日本代表のエースになるために、堀内の並々ならぬ決意を聞いた。

自分でこじ開ける強さが足りない

──昨季は13ゴールの中、今季は25ゴールで日本人得点王に輝きました。素晴らしい結果を残されましたが?

結構獲れたと思いますが、当然ながら満足はしていないですね。チームがプレーオフを目指して戦ってきた中で、自分の持ち味である得点力で貢献したいと考えていました。25ゴールですが、チームは8位です。

この数字は嬉しいですが、それはただの自己満足かなとも思います。ここで満足してしまうのか、これから成長するために頑張るのかで変わってくると思っています。

──お話の印象からだともっとできたという思いの方が強いようですが?

最終戦の湘南戦のように、難しい試合の時に展開を変えられるような選手にならなければいけません。来たボールに合わせてゴールにするという部分の強みは示せたと思います。ただ、代表でプレーしていて自分の力のなさを痛感している部分なのですが、もう少し自分でこじ開けられるようなプレーをしていかないといけないなと感じています。

──ただ、ご自身はずっとゴールという結果にこだわって来た中で、今季は25ゴールという1つの結果を出せました。昨季から倍増できた要因はどこにありますか?

色々ありますが、その中でも大きいことはシンプルにパスを当ててくれる選手の加入ですね。そういう選手が入って来てチーム力が上がったことで、自分のゴールチャンスが増えました。チャンスが増えれば必然とゴール数も増えます。

昨季に比べるとそのチャンスの数は全然違います。今までならば底辺の部分で球離れが悪くて(受け手のピヴォとしては)すごく苦しい状況でした。今は比較的にやり易いようにプレーさせてもらえていることが大きいですね。

──チャンスが増えたからこそもっと決められたという印象なんですね?

そうですね。ただ、今季は25ゴールでしたが、これが30ゴール、40ゴールと増やしていかなければいけません。ゴール数でいえば渡邉知晃さんが昨季に45ゴールですよね。僕の昨季(13ゴール)と今季(25ゴール)を足して(38ゴール)も届きませんからね。そう考えるとまだまだやらなければいけないことは多いです。

個人的に湘南戦で100試合だったんですが、通算49ゴールです。2試合に1ゴールくらいのペースですが、日本を代表するピヴォなら出場数以上にゴールを獲ります。日本人得点王というものは獲れないよりも獲れたほうが良いです。そこはプラスに考えて、次は得点王を目指していきたいですね。

今季はケガで5試合くらい出られていません。コンディショニングの部分、1シーズンの過ごし方などをもっと考えて、改善しながら来季も頑張りたいと思っています。

──得点王の話がありましたが、今季の得点王である名古屋オーシャンズのヴァルチーニョ選手は163本のシュートで34ゴールです。2位のアルトゥール選手も161本で27ゴール。上位の選手はそれだけ多くのシュートを放っていますが、堀内選手は100本で25ゴール。決定力の高さとも言えますが、シュート本数が少ない要因は?

確率の高い決め方を意識しています。セグンドで合わせるなど、最後まで走りきってサポートに入る場面を作ろうと意識していて、むやみにシュートを打つよりもそういうサポートの部分に集中してやっていました。それがシュート本数の少なさかなと思います。

逆にいうと、自分でこじ開ける力に自信がないからだとも言えます。むやみにガンガン打つと、チームにも悪い影響を与えます。頂点の部分でボールを取られると、カウンターで危ない場面にもなるので、ゴールを狙いつつも慎重にプレーしていました。

──先ほどから口にしているように、これからの課題はこじ開ける力?

そこは大きな課題です。今季で言えば、反転シュートや一対一で剥がしてシュートのシーンがなかなかありませんでした。ボレーかセグンドか。もう少し得点パターンを増やさないといけないなと思っています。

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