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作成日時:2018.11.07
更新日時:2018.11.06

【僕の必殺技、教えます!】名古屋・西谷良介の味方の良さを引き出すパスの極意とは?

PHOTO BY軍記ひろし

“玄人好みの選手”。名古屋オーシャンズの西谷良介はよくそんな表現をされる。

ドリブルで何人も抜き去るタイプではなく、強烈なシュートを持っているわけでもない。それでも日本代表に選ばれ続け、タレントぞろいの名古屋でも主力として活躍している。いったい、西谷のどんなところが優れているのだろうか。

それはフットサルに必要な「すべて」と言えるかもしれない。しかし、仮に何か一つにフォーカスするのであれば「パス」だろう。そう「パッシャン・パス」だ(「パッシャン」とは、西谷の愛称のこと)。

一人でゴールを奪ってしまう派手さはなくても、ピッチで輝ける──。西谷のプレーの真髄を知れば観戦が今よりもっと面白くなり、プレーヤーにとっては、今よりもっとレベルアップした自分と出会うことができるに違いない。

味方の良さを引き出すパスでゲームの主導権を握る

■極意その壱:パスで味方の特徴を生かす

僕の一番の武器ですか? 時間を作るために必要ならドリブルもしますが、自分はドリブラーでもないし……パスが特徴なんじゃないかと思っています。そのときの状況によってですけど、自分の「パス来い!」と思うタイミングで味方がいい動きをしていればいいパスを出すことができます。次のプレーのイメージを描けて、いいタイミングでパスが来たら、自分は最大限に味方の特徴が生かせるのではないかなと。

あとはパスでゲームのリズムを作ったり、ゲームがなかなか落ち着かないときにマイボールにしながら主導権を握っていく役割をチームから求められていると思っています。

■極意その弐:味方がパスを受けやすくするための気配り

味方の良さを消さないようにバランスを見るようにしています。フウガドールすみだやデウソン神戸にいたときは自分が仲間と連動しながら右サイドでプレーすることもありました。ですが名古屋には左利きの選手が多いので、自分が右サイドのポジションに入ってしまうとその人の良さを消してしまうこともあります。なので、(左利きの選手が)いなかったらそこのポジションにも入るし、いれば入らないという感じで、バランスを見ながらプレーしています。

自分はごりごりドリブルして局面を打開できるプレーヤーでもないので、周りをうまく生かしつつ、自分も使ってもらいながらボールを前に進めてゴールを目指すという意識でやっています。

■極意その参:プレーしながらどこを見るべきか

もちろん最初はゴールですね。ゴールや前線にいるピヴォの選手やピヴォの動き出しというのは一番、見るようにしています。まずはゴールを見て、それが無理だったらピヴォという優先順位をしっかりつけてやるようにしています。

局面によるので全部が全部、当てはまるわけではないですけど、相手の状況や味方のピヴォがボールをもらう気がないときはその選択(ピヴォへのパス)はしないですし、シンプルにプレーしようと心掛けています。その優先順位を間違えないように、選択肢が多ければ多いほど自分が主導権を握ってプレーできると思うので、味方の良さを引き出しながらやっている感じですね。

■的確なパスを出す秘訣:プレッシャーを受けても焦りを悟らせない

プレスが強くてもあまり焦っている感じを出さないようにしています。そこに付け込まれるとどんどんプレッシャーも強く来ると思うので。焦っていることを悟らせないようにやっていけば、考える時間というのは結構できると思います。

「やばいやばいやばい」と思うとボールを守ることだけに必死になりますけど「やばくないよ」というふうにボールを持っていれば、自然と顔を上げてプレーできると思います。コートが狭い分、ワンプレーでピンチになったりチャンスになったりするので、相手の思考回路を読みながら、その一方で自分の頭の中は読まれないようにしながら……という駆け引きを意識してプレーしています。

■俺のここを見ろ!:ゴールに直結するパス

やはりパスですね。「そこを通すか!」とか「そこを見てるのか!」という部分を見てほしいです。ゴールに直結するようなパスを出したいですし、そういうところが特徴だと思うので。お客さんにもぜひ、自分のそういうプレーを見てほしいですね。

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