更新日時:2020.01.26
大分の絶対的なリーダーにして、究極の自然体男・仁部屋和弘。初優勝をかけた大一番にも「楽しみしかない」と“ニブヤ節”が炸裂。
PHOTO BY軍記ひろし
バサジィ大分のプレーオフ決勝第1戦は、名古屋オーシャンズに2-2で引き分け。2回のリードを追いつき、王者と対等な戦いを繰り広げるなど、クラブ初のタイトル奪取へ、大きな可能性を残す結果を手にした。
1点ビハインドで迎えた後半、同点ゴールを決めたのは仁部屋和弘。大分一筋でプレーしてきたチームの絶対的なリーダーだ。誰よりもこのクラブを想う男はしかし、その熱い気持ちを前面に出すことはない。
「フットサル、楽しいっす」
それがたとえ優勝を決める試合であっても、彼の自然体なスタイルは変わらない。第1戦の試合後、ミックスゾーンに登場した仁部屋は「コメント使えますかね?」と笑いながら、ひたすら「楽しい」と繰り返した。
“仁部屋が楽しむ→チームが躍動する→ファン・サポーターもうれしい→フットサルの魅力が広がる”
仁部屋が楽しむことが、大分の、フットサルの発展につながる──。
プレーオフ決勝第2戦に向けた、仁部屋のインタビューをノーカットでお届けする。
コメント使いづらいですよね……
──第1戦は引き分け。この結果はどう受け止めていますか?
まあ、特に感じることはないです。1試合目が終わって、次に2試合目があるので、そこへの切り替え。いい準備を進めていきたいということだけです。
──この試合に向けてのプランや展開を想定していたと思うが。
2試合で1試合ということで“前半”という感覚でやっていたので、先制されてもそこまで慌てることはなかった。取り返せる自信もありました。特に大きな問題はありませんでした。
──とはいえ、20秒での失点は……。
あ、そんなに早かったですか? でも、何も感じなかったですね。そういうことはフットサルをしてきてたくさん経験してきました。個人的にも自信を持っていて、イケると。「何も感じない」と言ったら言い方が悪いですけど、普通に「取り返そう」という感じです。
──実際に、リードされても普段と変わらずにプレーできていました。
そうですね。特に何かを変えることはなくて、自分たちのフットサルを40分したイメージです。
──伊藤雅範監督は、プレーオフに向けて何かを仕掛けてくるような印象があったのですが、プレーオフ準決勝でも、この試合でもそういうものは特にありませんでした。守備ラインをハーフに徹底していたくらい。
そうですね。伊藤さんのフットサルはいつでもシンプルなので、そこに対して全力でやるだけです。リーグ戦と同じ感じでしたね。ただ、トーナメントというか、リスクをどこでかけるのかとか、そこらへんでの変化はありますが、それくらい。
──狙いとしてはカウンター。仁部屋選手が決めた2点目もまさにそうですけど。そこは出せた。
カウンターもそうですし、ディフェンスも、オフェンスでのフリーランニングも、走りに関しては、僕らは自信を持っていますから。
──3セットも変わらなかった。仁部屋選手が1、2セットを横断するやり方も、リーグ戦ではありましたが、今日もそうだった。そこは監督から何か言われていたこともある?
何も言われていないです。リーグ戦でも僕が、最初のセットと2つ目でプレーすることは多かったので、特にはなかったですね。
──個人的には、いよいよ優勝に手が届くというところへの想いは?
もう、楽しみですね。試合がどうこうと言うよりも、今日もそうですし、すごく楽しい気持ちでした。明日も本当に楽しい気持ち。それしかないですね。
──思い出されるのは、2013シーズンの前回出場したプレーオフ。1試合目は7-6で勝ち切って、2試合目でボロ負けしてしまった。
それはありましたけど、また違うチームですからね。そこよりも前を向いて、とにかく勝ちたいですね。
──コメントもいつもどおりというか、ひょうひょうとしていて、仁部屋選手らしいというか(笑)。
コメントが使いづらいですよね。もっと熱い気持ちを聞きたいですよね(苦笑)。でも、思っていることはそんな感じで、特に、書くことはないかもしれないです……。
──それがでも、いつも通りで、楽しんでいるというか。
今、ここでプレーしているのは本当に楽しいですし、あとは勝つことだけです。
──ありがとうございます。
大丈夫ですか? 使えます?
──もちろん(笑)。あまり「歴史を変える」みたいなところは?
個人的には、そこに入れ込んではいないですね。そこが大きいというよりも「楽しく勝つ」が一番。
──大分一筋でやってきて、このクラブに優勝を届けたい気持ちも。
それはもちろんあります。チームもスタッフも、応援してくださっている方と一緒に優勝したい気持ちは強いです。
──もう一つ踏み込んでうかがうと、リーグ戦の先にはアジア選手権があります。今、メンバーに選ばれていないですし、ここでもう一度アピールしないといけない、という気持ちは?
うーん、これは使えないですけど……正直、いつもと一緒なんです。いつもやっている試合、プレーをすれば、問題ないと僕は思っています。僕が監督ではないので、プレーするだけ。楽しんで。そういう感覚です。
──明日のこの時間、優勝カップを掲げているイメージは?
わからないですけど、本当に楽しみなので、いい準備をしたいです。
──もう一段、ギアを上げてくる名古屋との対戦が楽しみということでもある?
もう、全部です。個人的にも楽しみかといえば、わからないですけど(笑)。もう、楽しいじゃないですか。フットサルって、楽しい。こういう決勝でフットサルができる。
──2年前の最下位からここまで上がってきた感慨も……?
そうですね。
──仁部屋選手自身も、活動休止期間があって、そこからまたこの舞台にきた。
まあ、そうですね(笑)。楽しみって気持ちで……本当に明日に関してはそれしか浮かばないんです。だって、いいじゃないですか。引き分けで第2戦を迎えるし、そういうなかでプレーができる幸せ。フットサルって楽しいなと思いますね。あまり深く考えてなくて、とりあえず「楽しみ」だという。僕はその気持ちが一番ですし、それしかないですね。
──いいプレーができたらより楽しい。
個人のプレーについてはまだまだ満足するところはなくて。純粋にフットサルが楽しい。この仲間と一緒にプレーできることも幸せですし、それしかない。個人がどうこうではなく。
──あのカウンターからのゴールは気持ちよかったのでは。
まあ、1失点目もそれでやられていますからね。別に同じような得点だと思っています。ただ、そういうゲーム展開が楽しいですし、スピーディーなところはフットサルの魅力だと感じています。明日も、そういうところを生み出していきたいと思います。
──じゃあ明日、ここでまた「楽しかった」という言葉を聞けるように……。
はい、頑張ります!
1月25日(土)14:30〜 AbemaTVハイライト
<プレーオフ決勝 第1戦>
名古屋オーシャンズ 2-2 バサジィ大分
1月26日(日)14:30〜 AbemaTV試聴予約
<プレーオフ決勝 第2戦>
名古屋オーシャンズ vs バサジィ大分
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