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【必殺仕掛け人・田口元気プロデューサーの思い/後編】「『フウガが好きだ』という人たちを作れるプロジェクトにしたい」

PHOTO BYフウガドールすみだ

ケガをした時に、このチームに来てよかったと思った

──お話を聞いていると、仕事上の思考方法を、そのままピッチでも使っている印象を受けます。
田口 最近までは全くの別物だと思っていたのですが、実は一緒でした。特にフットサルはそれが顕著なんです。8月からブログを始めたのですが、社会人に対して、フットサルは価値のあるものだということを発信したくて。これまでも、フットサル選手が社会に入っていくことの意義を発信している人はいましたが、その逆の発信というか。社会人に対してです。

社会の人たちがどうしたらFリーグを見に行くだろう? と考えた時に、社会の縮図のようなことが実際に起きている現場なんだよとか、社会人的な思考でプレーしている選手がいるんだよということを理解してもらうことも方法の一つではないかと思ったんです。

監督の須賀(雄大)さんもそういった思考を持っている方なのですが、普段からいろんな話をしていて、去年あたりから自分の中で少しずつ消化できるようになりました。それで、自分が確信と実感を持ってプレーできるようになったのも、ちょうどその頃からでした。「あ、これは活躍できるな」と。だからこそ、足りないと感じていたフィジカルをもう一度やって、準備をしっかりした上で今シーズンが始まって、アピールもできていたし、結果も出せていたかなという印象でした。ケガをするまでは……。

──北原亘さんが「フットサルは超高速でPDCAサイクルを回せるスポーツ」だと話していましたが、その考え方とすごくリンクしますよね。そういった思考を実践できるフットサル選手というのは、ビジネスマンとしてもすごく価値がある。まさにフットサルの価値を社会に提示できるのかなと思います。
田口 亘さんとその話をした時に、僕もその通りだなと思いました。クラブも社会も、同じ組織としては、そこで起きる現象も非常に似ているのかなと。社会で「働き方改革」と言われている世の中には、体育会系の問題などもあるじゃないですか。でもそれは、いわゆる昔のトップダウン式の企業体系で起きている問題で、それはフットサルとは違うのかなと。フットサルはどちらかというと選手が自主性を持って考えて、決断して、実行するものなので、今後の社会の構図は、より「フットサル式」に近づくと思います。

──すごいですね……。ここまでお話を聞いて、今回のプロジェクトとかなりつながってきました。田口選手の経験とそれに基づく思考がうまく発信されていますよね。ある意味ではタイミングもよかった。もちろん、ケガは悔しかったでしょうし、ショックだったと思うのですが……。
田口 いやでも、切り替えは早かったですね。でもそれはやっぱり、フウガだったからだなって思います。ケガをしたのは前半だったんですけど、(アキレス腱が)切れたのは自分でわかったし、ベンチでドクターとトレーナーに見てもらって「半年以上だね」と。僕が思い描いていた今シーズンのプランが崩れてしまって、正直なところ帰りたかったし、泣きたかったんです。こんなに準備して開幕してやっていたのに、悔しくて。

──いい感じでプレーできていましたからね。
田口 そう。僕にとって、2年目、3年目は不遇の年だったので、今年はやってやろうと思っていたので。でも、ベンチでタケさん(金川武司)がとんでもないことを言ったんです。「元気、後半からいけるらしいよ」って(笑)。

いや、すごいなと。普通は「大丈夫か?」って言うじゃないですか。その時に、やっぱりこのチームに来てよかったと思いましたし、だから俺は会社を変えてまでフットサルを続ける選択をしたんだなって。その瞬間、切り替えられました。チームのために今やれることを全部やろうと思ったので、ベンチで声も出しました。

──イスに足を乗せながら声を出していた姿は確かに印象的でした。
田口 手術をして入院している間は何もできませんでしたが、リハビリをしている期間はすべてチームのためにやろうと思っていたので、だからこそ一歩、引いた目線でいろんな気づきがありました。だから自然とです。やらなきゃいけないし、やった方がいいなって思ったから、自然と始められました。

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