更新日時:2023.09.05
【F1第13節|記者会見/すみだvs横浜】約3週間の中断明けで2試合連続無得点。横浜・鳥丸太作監督「今日のような展開になった時のオプションを持たせてあげたかった」
PHOTO BY高橋学(2023)
9月1日、Fリーグ2023-2024ディビジョン1の第13節、フウガドールすみだvsY.S.C.C.横浜が墨田区総合体育館にて行われた。
横浜にとっては、7月にホームですみだと対戦した試合で7-1と大勝していたものの、8月10日の前節は北九州にスコアレスドローに終わるなど、順位とは裏腹にかげりもあり、中断明けのゲームで勢いを取り戻したい一戦だった。
しかし、試合はいきなり失点スタートとなってしまう。すみだのキックオフから一気に攻め込まれ、わずか3秒で与えたCKの流れから、10秒で失点。幸先の悪い立ち上がりとなってしまった。
その後はチームを立て直し、第1、第2ピリオドを通してボールを保持し、エース・堤優太を軸に猛攻を仕掛けたものの、すみだのGK岸将太を中心とした守備を崩すことができないままタイムアップ。今シーズン3敗目を喫するとともに、2試合連続でスコアレスに終わってしまった。
試合を終え、鳥丸太作監督と堤優太が記者会見に出席した。
選手の不在と負傷が重なる想定外
●Y.S.C.C.横浜|鳥丸太作監督
──試合を振り返って。
(中断明け、すみだは先に8月27日に試合があり)僕らは公式戦がかなり離れていたなかでの一戦だったこともあり難しさを感じていましたが、同時に、すごく楽しみにしていたゲームでした。
試合としてはまず、負けてしまいとても悔しかった。それと、個人的なところでは、新しい取り組みがあるなか、いろいろなことをオプションとして選手に与えすぎるのもよくないという迷いもありました。たとえば、田村佳翔が(出場停止で)いないなかで北野聖夜の怪我などもあり、自分の想定を少し超えてしまった今日のような展開のオプションは、この中断期間で選手に持たせてあげたかったです。そこは自分の力のなさというか、もっとレベルアップしないといけないですし、自分に対して矢印が向いているところです。
今日は特に田村が一番出たい試合だったと思いますが、出られない彼のためにもという思いもあったなか、選手はいつも通り40分間ハードワークして、今日も一体感を持ってやってくれました。そこに感謝しているからこそ、やはり悔しいなという試合でした。
──開始10秒で出鼻を挫かれましたが、本来はどういったプランで臨む予定でしたか?
僕らはファイナルシーズンに向けての準備も始めていて、守備のところをいじっています。それは相手に対する対策というより、自分たちのレベルを上げることに焦点を当てています。簡単に言うと、積極的なディフェンスで局地的に数的有利をつくることにチャレンジしています。その精度は映像を振り返ってみないとわからないですけど、この試合中にも少し見えた部分があります。チャレンジと、その精度を見つめ直す意味でも収穫はありました。
もちろん、先制点を取られることはプラン通りではありません。ただ、選手を見ていると、主導権を握っていた感触はずっとあり、それに対するフウガの選手のストレスや疲労感を感じていました。そこで得点を取れなかった課題はありつつ、今までやってきたことに自信を持って、その2つをレベルアップさせて次の試合に臨みたいです。
このゲームにもチャレンジしていて、自分たちのレベルを上げていく。プランとは言えないかもしれないですけど、そういう気持ちで臨んだ試合でした。
──北野選手と矢澤大夢選手の負傷という想定外のアクシデントがありましたが、ファイナルシーズンに向けて乗り越えるためにはなにが必要だと思いますか?
僕もそれを知りたいですよ(笑)。今日、安井(嶺芽)が序盤に出なかったのは、怪我もあって練習を休んでいる時間が長く、コンディションが上がっていないためです。やはり、練習している選手が試合に出るべきだと思うので、そういう意味でも、今回はいつもは出場時間が長くない小林歩夢を出しました。全選手に対して、チャンスを与えたいと思っています。ファイナルシーズンを戦う前の準備として、このようにセットがミックスする場面と、まだFリーグに来て間もない彼の成長など、いろいろなことを考えて、あのような最初のプランニング、選手の使い方をしました。
劣勢になったなかで得点を狙いにいくとなると、感覚が合ったいつものセットのほうが得点を奪えると思いますし、その自信もありました。それがある上で戦えるというのは、自信を持てる部分だったのですが……。
質問に戻って、一歩抜け出るというのは、地道な努力しかないと思います。練習中にどれだけ寄せられるか。僕らの練習は朝早くて選手もすごく大変ですけど、そのなかで一つの練習、一つのシュートにいかにこだわるか、いかにディフェンスを寄せるか、その様子を見て、他の選手がどのように行動するか。毎回、ワンプレー、ワンプレーにこだわってトレーニングしていくということ。それしか相手チームを上回ることはできないと思っています。
自分を信じて、チームを信じて、練習あるのみ
●Y.S.C.C.横浜|堤優太
──試合を振り返って。
(中断期間に加え)僕らは一週間空いたなかで、フウガは先週、1試合しています。立ち上がり、もっと集中していかなきゃいけない部分で、勢いというか、キックオフが相手にいき、ホームの力もあって点を取られてしまいました。あってはならないことです。
中断前のボルク戦も0点で終わり、今回も得点を奪えなかったので、次の浦安戦に向けて、攻撃陣、チーム全体としてもっとゴールやシュートの意識、積極性を見せる部分、最後まで粘り強く戦うことを突き詰めてやっていきたいと思います。
──すみだに先制点を取られた後、引いて守られている印象がありました。ピッチではどのように感じましたか?
僕らとしては正直、相手は諦めたのかなと。武道館で戦った前回、大量得点で勝った試合を相手もミーティングで話していると思いますし、フウガさんは割り切って、プレスラインを下げたのかな、と。オーシャンカップの大阪戦もそのような形から最後に点を取れたんですけど、もっといろんなアイデアを出さないといけないと思います。
──様々なパターンでシュートを試みていた印象を受けましたが、それでもすみだのGK・岸選手の牙城を崩せませんでした。どうすればよかったのでしょうか?
もちろん、岸選手へのリスペクトがあります。いろんな角度からシュートを打ったので、本当に自分を信じて、チームを信じて、ひたすら練習して、試合を重ねて……練習あるのみだと僕は思います。
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