更新日時:2023.10.10
【日本代表】齋藤日向「モビリティを出すことを自分は求められている。走ることで周りを生かせるし、自分がチャンスを迎えることもある」
PHOTO BY本田好伸
日本代表は11日、AFCフットサルアジアカップ2024予選の第2戦でチャイニーズ・タイペイ代表と戦う。10日、試合会場で前日練習を終えた直後の齋藤日向に話を聞いた。
浮き足立っていたというか、メンタル面からミスが起きた
──オーストラリア戦が初めてのアジアカップ予選でした。自分としてはどんな試合でしたか?
正直に言うと緊張していて、自分のパフォーマンスを全く出せなかったなという感想です。
──試合中「うまくいかないな……」と思うことが多かった?
そうですね。準備していたつもりだったんですけど、初めての体験だったし、いろいろなプレッシャーもあって、いざピッチに入ってみると自分の感覚とは違いました。それでもパフォーマンスを出さないといけなかったんですけど、自分のコンディションとなかなか噛み合いませんでした。
──齋藤選手らしくなく、止める・蹴るのミスも見られました。普段のピッチやボールと違ったことも影響していたのでしょうか?
ボールが“噛んだり”して普段のピッチと違うというのはありましたけど、試合の前日もその前の日も試合会場で練習しているので、それよりも浮き足立っていたというか、メンタル面でああいうミスが起きてしまったんだと思います。
──その1試合目を経て、次のチャイニーズ・タイペイ戦はどんなプレーをしたいですか?
なんとなく雰囲気もわかりましたし、自分のやることは変わらずチームのために走りたいです。走ることで周りを生かすこともできるし、自分がチャンスを迎えることもあります。自分はセットが決まっていたり、誰かと一緒に出るというよりは、プラスワンのような感じでポンと入ることがあるので、誰と出てもGKを含めた周りの4人を生かせるし、自分もそのなかで生きるよなパフォーマンスを出したいと思っています。
もっともっと世界の選手と戦える選手に
──齋藤選手自身、自分のプレースタイルをどのように捉えていますか?
モビリティを出すことを自分に求められていると思っています。今の代表のコンセプトはクワトロで全員が走りながら流動的に動くので、そのなかでも自分がより走りたい。それもただ走るだけでなくて、相手と味方をしっかりと見て、正しいところに走るプレーができるというのが自分の特徴です。あとはそれを、先ほども言ったように誰と出てもやらないといけないですし、初めての試合だろうがどういう状況でも出さないといけないし、疲れている時間帯でも出さなければいけないと思っています。
──代表には堤優太選手や原田快選手、金澤空選手のようにタレントのある選手が多いです。そういう選手を勝負どころでプレーさせるためのリンクマンになる役割でしょうか?
そうですね。いい状態で1対1を仕掛けさせてあげるとか、ピヴォの選手にはいい状態でピヴォの選手が前にいけるように自分がバランスを取るとか、味方の選手が運ぶためにスペースを空けてあげようと考えています。つっつー(堤)や快、空みたいなドリブルを持っていたり、(オリベイラ・)アルトゥールみたいに後ろからのパスを出せたりという特徴はないですけど、自分にはそういう仕事が合っていますし、自分が開けたスペースで他の選手が1対1を仕掛けてそこからゴールが決まることもあれば、自分が次に動き直してパスをもらってシュートを決められることもあります。「周りを生かせられているし、自分も生きているな」と感じながらプレーしています。
──帝京長岡高校の先輩でもある石田健太郎選手が190cm近くあるオーストラリアの選手とバチバチ戦っているのを見て、どう思いましたか?
相手をすごく抑えていたし、攻撃でも中心となってボールを回していたので率直に頼もしいなと思いました。前半には一緒に出ていたシーンもあったと思いますけど、一緒にやっていて「うまいな」と思いましたね。
──高校時代はあんなにバチバチ戦う選手でしたか?
そんなイメージなかったですね(笑)。Fリーグでも名古屋オーシャンズの外国人選手とか、アジアカップやブラジル遠征を通じて世界と戦ってコンタクトの部分が強くなったのかなと思います。相手がどれだけ大きくても失点しなかったりターンさせなかったりと、抑えているのは頼もしいですね。
──石田選手はデビュー戦からあそこまで戦えていたわけではなく、代表での試合を重ねるごとに意識が変わっていったと思います。齋藤選手もこれからがどうなるか楽しみな部分があります。
オフィシャルな試合が初めてだったので、そういう意味ではやっとスタートラインに立てたと思いますし、もっともっと世界の選手と戦える選手にならなければいけないです。3週間前はみんなブラジルやパラグアイ、イランといった世界でも上位のチームと対戦を重ねていましたけど、自分もそういうところで戦わなければいけないですし、戦える選手になれなければ、こういう場にはいられません。フィジカルも技術も、走るところや戦術も含め、すべてにおいてレベルアップしていきたいです。
──オーストラリア戦の2日前に清水和也選手たちとカフェにいる姿を見かけたのですが、齋藤選手も“清水軍団”の一員なんですか?
はい。入れさせていただきました(笑)。
──ちなみに、メンバーは何人いるんですか?
僕は今回の遠征で初めて入ったんですが、今は和也くん、健太郎くん、つっつーの4人で活動しています。
──ということは齋藤選手が一番後輩なんですね。
そうなんです。だから探り探りでやってます(笑)。
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