更新日時:2019.01.11
ライト客を呼びたきゃ#ハッシュタグを活用せよ! スポーツ界の0円マーケティングが熱い!
PHOTO BY
きっかけは星翔太のBリーグ観戦から
1月6日のFリーグ第28節、2019年一発目の試合、フウガドールすみだと名古屋オーシャンズの一戦を前に、Twitterのタイムライン上に一つの「#(ハッシュタグ)」が踊るようになった。
/
?当日券は13:35発売開始です?
\?#Fリーグ 第28節 #オリナスデー
??14:00 #フウガドールすみだレディース–#福井丸岡RUCK
??16:30 #フウガドールすみだ–#名古屋オーシャンズ
?️#墨田区総合体育館https://t.co/9oUqg6rIWt#墨田体育館に行って帰ってくるまで #0106ホームゲーム#フットサル— フウガドールすみだ (@fuga_sumida) 2019年1月6日
多くのユーザーが「#墨田体育館に行って帰ってくるまで」のタグをつけた投稿をして、試合会場に足を運んで帰るまでの、それぞれのFリーグ観戦をつぶやいた。試合当日の6日に、ファン・サポーターの間で少しずつ拡散されていき、クラブもそこに便乗して来場をあおるためにタグに使い、そこから加速度的にこのハッシュタグをつけた投稿が増えていった。
初めてFリーグ(日本フットサルリーグ)を観に行ってきました!⚽️
両チームとも強くて良い一戦が観れました◎
公式戦が体育館で行われるので、会場が狭い分間近でプレーが観れて臨場感が凄い!
そして選手との心の距離がだいぶ近い!ぜひまた観に行きたい!!#墨田体育館に行って帰ってくるまで pic.twitter.com/qx1AogxDa7
— ひかる@マルタ社会人留学?? (@malta_hickey) 2019年1月6日
Fリーグ初観戦の人も思わず使ってしまう。
たぐPさん@genkichi_bsfg とごかけん @gokaken1 #墨田体育館に行って帰ってくるまで pic.twitter.com/WFDfi9fPQD
— 平成最後の丸山龍也 (@maru_ryuya) 2019年1月6日
“激レアさん”こと、元プロサッカー選手の丸山龍也さんも。
Twitterで絡んだことある選手がピッチに立っているだけで応援したくなる
フウガの10番田口選手@genkichi_bsfg
怪我でプレー出来ていない時に
「応援してます!」とコメントした。たったそれだけでも、今ピッチに立ってる姿見ると嬉しい!
試合は2-2同点!#墨田体育館に行って帰ってくるまで pic.twitter.com/L9TGYpzUXr
— はしこ@アスリート2.0 (@hashiko_HR) 2019年1月6日
「ファンとの距離が近いこと」はフットサルの大きな魅力。
SSEがスポンサーの #フウガドールすみだ で面白いハッシュタグが誕生。乗っかります!
#墨田体育館に行って帰ってくるまで
のハッシュタグを付けて当店でツイートで本日18時まで「ロングブラックまたはカフェラテが半額」!
レジにてフウガグッズかエンジ色のものを提示とツイートをお申し出下さい!— サンシャインステイトエスプレッソ (@SunshineStateE) 2019年1月6日
早速、ハッシュタグに便乗してサービスを提供してしまう実行力とスピード感がすごい。
?試合情報?
1月16日(水)vs #レバンガ北海道 @墨田区総合体育館のタイムスケジュールおよびイベント情報をアップしました??
詳細? https://t.co/1rJ02RiAaS#サンロッカーズ渋谷 #Bリーグ #バスケ #墨田体育館に行って帰ってくるまで pic.twitter.com/y0kAp5JHNn— サンロッカーズ渋谷 (@we_r_sunrockers) 2019年1月10日
Bリーグのサンロッカーズ渋谷も、1月16日の墨田区総合体育館の試合に向けてハッシュタグに便乗。フットサル界を飛び越えて、バスケットボールに派生するあたりが、まさにSNSの醍醐味であり、大きなメリットだろう。
大型モニターが費用的に厳しければ、スマホをモニターと捉えてそこにコンテンツを配布すると良さそう。
コンテンツは資産になるし、DLしたアプリはファンとコミュニケーションする際のインフラになる。#墨田体育館に行って帰ってくるまで https://t.co/1oY5I5TTGb
— 五勝出拳一|gokatsude kenichi (@gokaken1) 2019年1月6日
スポーツビジネスに関するリアルなアイデアも。
なのでファンの方は「期待」と「現実」両方をTweetすると、自分のクラブを更にサポートできるようになると思いますよ!
・グルメ楽しみだったのに無くてガッカリ?
・寒さ対策してアリーナ行ったら空調快適だった?
など#僕が西京極に行って帰ってくるまで #墨田体育館に行って帰ってくるまで
— 中島啓太 | なかじー (@keitanakajiman) 2019年1月6日
すみだに限らず、多くのクラブがもっとも大事にするべき「リアルな声」がハッシュタグを通していくつも伝えられていた。クラブを応援する人にとっても、実際に感じているいいことや悪いこと、疑問点を発信していくことが、ひいてはクラブの成長につながるという、現代風のサポートの形の一つだろう。
この数日間で新たなスポーツ観戦の在り方が誕生した事に今後の可能性を感じます。
日本開催の国際大会でも#MYROADTO〇〇 というハッシュタグを使ってもらう事で世界各国からやってくる人達のジャーニーを皆で共有出来る。#墨田体育館に行って帰ってくるまで#僕が西京極に行って帰ってくるまで
— 新川 諒 / Ryo Shinkawa (@Ryo_Shinkawa) 2019年1月6日
まさに、「新しいスポーツの在り方」とはみんなで作り上げるものかもしれない。ただこういった“仕掛け”はどうやって生まれているのだろうか。今回の場合は、実はある選手発信。SNSでトレンドになるほどのハッシュタグを最初に投じたのは、名古屋の星翔太だった。
今日はフウガドールすみだとの試合です!
昨日やったハッシュタグを変えて、#墨田体育館に行って帰ってくるまで
をFリーグでもやりたい!Fリーグを観戦し、家に戻ってくるまでを適当に呟く、カスタマージャーニーになりませんか?
— 星翔太 (@shota_hoshi) 2019年1月6日
その日、その場所で試合をする選手が最初の仕掛け人。しかし、さらにさかのぼると、このハッシュタグの元ネタは、前日に生まれた「#僕が西京極に行って帰ってくるまで」というものだった。
#僕が西京極に行って帰ってくるまで/中島啓太
https://note.mu/keitanakajiman/n/nd720c47c722b
詳細はFC今治のスタッフである中島啓太さんが、文章や写真、イラストなどの作品を投稿してユーザーとつながるウェブサービス「note」に記している内容をご覧いただきたい。中島さんが、「Rakutenn NBA Special」などで通訳を務める新川諒さんと星の2人を誘って、5日に京都の西京極で行われたBリーグ、京都ハンナリーズと新潟アルビレックスBBの観戦に出掛けた際に使用したのが始まりだった。
結局、5日に生まれた「#僕が西京極に行って帰ってくるまで」は翌日、星によって「#墨田体育館に行って帰ってくるまで」にオマージュされて受け継がれ、気がつけば今度は、今週末の試合に向けて、湘南ベルマーレが「#小田原アリーナに行って帰ってくるまで」を仕掛け始めた。
【今年最初の!今季最後の!平成最後の?!ホームゲーム?】
いよいよ今週土曜日はホーム最終戦?
この試合、皆さんの1日を「 #小田原アリーナに行って帰ってくるまで 」のハッシュタグを使って残しませんか??ー試合情報ー
⏰1月12日 16時キックオフ
?Fリーグ選抜
?小田原アリーナ pic.twitter.com/BWaUG6HQsU— 【公式】湘南ベルマーレフットサルクラブ (@SBFC_OFFICIAL) 2019年1月10日
ユーザー発信でクラブが便乗し始めて、さらに拡散されて話題を集める。こうしたSNSならではの光景を見ると、2018年に話題になった「#はじめての栃木SC」を思い出す。ファン・サポーターの間で始まったこのハッシュタグをつけた投稿が盛り上がり始めると、クラブは早速、観戦初心者を後押しするチケットを販売した。
【6/30 千葉戦】#はじめての栃木SC 観戦の方向けにタオルマフラー付き割引チケットを発売します(タオルマフラーは2種類から選べます)。お求めの方は券売所までお越しください?♂️
「#はじめての栃木SC 応援グッズ付きチケット」発売のお知らせ https://t.co/hS2J38GGLY #栃木SC pic.twitter.com/lt13dg6F65
— 栃木SC公式 (@tochigisc) 2018年6月30日
その後、このタグはJ2界隈を中心に一気に拡大していき、J1クラブのファン・サポーターも応援するクラブの名前をつけて投稿。ついにはリーグオフィシャルまでも便乗するほどのムーブメントになっていったのだ。
/
推し選手を決めて、#Jリーグを観に行こう ?⚽️
あなたのタイプは❤️⁉️
\#はじめてのJリーグ#Jリーグ の楽しみ方 #J楽 ?https://t.co/rmiIphUbGw— Jリーグ (@J_League) 2018年7月4日
今に始まったことではないが、スポーツとSNSは非常に相性がいい。ツールの特性を生かした双方向コミュニケーションがあって、自分の知りたい情報にもいち早くリーチできる。
例えばJリーグの試合観戦にいく場合、クラブのSNSアカウントや、ファン・サポーターが使うハッシュタグをリサーチすれば、チケットの買い方から会場へのアクセス、会場での楽しみ方、試合のポイント、試合後の飲食店など、ある意味で、どんなメディアよりも信頼できるリアルな情報をゲットできるのだ。
最近、プロ野球の巨人・原辰徳監督が、選手のSNS発信を禁止するような発言をしたという記事が出たが、SNS全盛期に「選手・監督→メディア→ユーザー」という一方通行の流れに終始することは時代と逆行する。もちろん、メディアを通すからこその価値があるのも事実であり、このサイトももちろん、その責任を怠る気はない。
一方で、プロ野球のようなメジャー競技ではないフットサルでは特に、「クラブ(監督・選手)⇆メディア⇆ユーザー」のトライアングルが双方向のコミュニケーションを図ってこそ、新しい価値を生み出せるという側面も間違いなくあるのだ。
一つのツイートが、業界を飛び越えた大きなバズりを呼ぶ。SNSをうまく活用した先に、フットサルの未来があるに違いない。
▼ 関連リンク ▼
▼ 関連記事 ▼
-
2024.11.22
-
2024.11.21
-
2024.11.21
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.19