更新日時:2019.02.15
【プレーオフへの決意】優勝のイメージはできている! 王座奪還に燃える5年前のシンデレラボーイ・田村友貴「自分がチームを引っ張る」
PHOTO BY軍記ひろし
2月16日、17日にDUARIG Fリーグ2018/2019 ディビジョン1 プレーオフ準決勝が駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で行われ、リーグ戦2位のシュライカー大阪とリーグ戦3位の立川・府中アスレティックFCが激突する。
昨シーズンは名古屋オーシャンズに王座を奪い返されたものの、プレーオフが始まって以来、7年連続出場は名古屋以外で唯一であり、彼らの力がフロックでないことは言うまでもない。今シーズンも、ケガ人を抱えながらも、一度も連敗しない安定した強さを見せて上位をキープし続けてきた。
そのチームにおいて、攻守のキーマンとなるのが田村友貴。5年前のプレーオフで木暮賢一郎前監督に抜擢されて大活躍したシンデレラボーイは、着実に成長を遂げて、今では2ndセットの絶対的なフィクソとしてゲームをコントロールしている。それどころか今シーズンは、高い攻撃力を示してキャリアハイの16ゴール。得点を決めた10試合中4試合で複数得点を挙げ、第24節のアグレミーナ浜松戦ではなんと4得点をマークした。
2016シーズンにリーグを制した“木暮DNA”を受け継ぎ、チームを進化させる男。田村は再びの王座奪還に向けて、何を思うのか。最終節の名古屋戦後に、プレーオフへの決意を聞いた。
点を取り始めると乗っていける
──いよいよプレーオフが始まります。今シーズンは名古屋に3戦3敗。その強さを肌で感じていると思いますが、それでも勝たなければいけない。勝利は見えていますか?
1戦目は(3-6で)大敗して、2戦目は(2-3の)1点差ゲーム。3戦目も(1-4と)点差は開きましたが、1-1が続いて、いい時間帯も作れていましたし、名古屋に対しての戦い方にチーム全員が少しずつ慣れて、イケるというところもあります。その一方で僕自身は、個々の戦いやチーム力では相手がひとまわり上だと感じています。優勝するためにはそこを越えていかないといけません。チアゴが戻ってきたら戦力ですし、今日は、カードの影響で(累積でプレーオフの出場停止を避けるために)アルトゥールが後半にいなかったので、彼もやってくれると思います。いろいろと対策をしていきたいですね。
──勝つイメージはできている。
そうですね。リーグの最初の頃と比べると、僕個人としてはだいぶでてきています。
──田村選手はリーグ優勝の経験がありますし、頂点への道筋はイメージできますよね。
優勝した年はリーグ戦でも名古屋に3勝していましたし、苦手意識や絶対に敵わないという思いはありませんでした。ですが今は、一人ひとりが120パーセントの力を1試合目から出せないと可能性は低いと思います。
──優勝当時は、100パーセントの力を出せれば、まあ勝てるだろうなという仕上がりでした。
そうですね。ある程度は(長時間出場する)メンバーを固定して、戦い方も1年間で確立されていましたから、あの時は本当に、負ける気持ちはゼロでした。
──あれから数シーズン経って、特に今シーズンの田村選手は何か違うなと。自身でも変化を感じますか?
自分ももう中堅からベテランに変わる年齢になって、チームを引っ張っていかないといけないと強く思うようになりました。それに、今年は1年間ずっと同じセットで回しているので、4人で点を取ったり、守ったりするなかで、自分が引っ張らないといけないと。その辺の意識が変わったところかなと思います。
──攻撃への姿勢も強くなったように感じます。
自分のセットには相井忍という強いピヴォがいるので、そこに入れてしまえば、多少のリスクを犯してでも前に上がっていけます。自分の持ち味はもともと、前に当てて、そこから走り込んでシュートを打つところなので、そこが合っていたのかもしれません。今はリスクがあっても前に行くことを心掛けています。
──今シーズンはそのまま前に入って決める形がかなりハマりましたね。
点を取り始めると乗っていけるという自分の性格もあるかもしれません。1試合に2点ということが何度かあったので。先制点を取って気持ちも上がっていくタイプなので、今シーズンはいい方向に出ましたね。
──16得点はキャリアハイですよね。
そうです。
──ただ、一番の役割は守備ですよね。そのなかで、元日本代表の北原亘さんや、アルトゥールのように、後ろの選手が取れるチームは強い。
そうですね。出場している時間に失点することなく、加えて、自分やそのセットの誰かが点を取ることで試合を優位に進められますし、チームの士気をどんどん上げていけます。そこは今の強みですね。
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