更新日時:2019.02.16
【プレーオフ準決勝/大阪×立川・府中】予想外の滅多打ちで決勝が絶望的に。「残酷な結果になってしまった」(立川・府中 谷本俊介監督)
PHOTO BY軍記ひろし
2月16日、DUARIG Fリーグ2018/2019 ディビジョン1のプレーオフ準決勝、シュライカー大阪と立川・府中アスレティックFCの一戦が駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で行われ、立川・府中は大阪に4-11で敗れた。
立川・府中にとって大阪は、順位では上回られていたものの、リーグ戦は3戦3勝と相性のいい相手。連勝で名古屋オーシャンズの待つプレーオフ決勝に進みたいところだったが、予想外の結果が待っていた。
開始5分で先制されたものの、直後の6分には酒井遼太郎が決めて同点に追いつく激しい試合の入りとなったが、7分、10分と立て続けに失点すると、17分にもパスミスを奪われて追加点を許して1-4で試合を折り返した。後半、巻き返しを図りたい立川・府中だったが、21分にリードを4点差にされてしまうと、22分にも2点を奪われ、まさかの1-7という絶望的な点差がついてしまった。
その後、ゴレイロのクロモトが痛めてベンチに下がり、田中俊則がピッチに立つと、少しずつ押し返す時間を作り始めた。28分に上村充哉のゴールで反撃すると、内田隼太のシュートがポストにあたるなど、何度も決定機を生み出して気を吐いた。しかし、30分に8点目を決められると、立川・府中はパワープレーを開始。しかしこのリスクを背負った戦略が奏功することはなく、さらに3つのパワープレー返しを決められ万事休す。
なんとか2点を返して4-11で試合を終えたものの、リーグ3位の彼らは17日の第2戦で最低でも8点差以上で勝たなければ敗退が決まるという絶体絶命の状況を迎えてしまうこととなった。
可能性がゼロではない限り、残された40分で何ができるのか
谷本俊介監督(立川・府中アスレティックFC)
──今日の試合を振り返って。
昨シーズンは、それまでのプレーオフの連続出場が途絶えてしまい、今年はその反省を生かして、その悔しさをバネに頑張ってきて、今日この舞台に立てたことは、選手の頑張りが素晴らしかった。ただ残念ながら、今日の結果は……まだ終わっていないですが、自分たちにとってすごく残酷な結果になってしまいました。
その要因は、リーグ戦で見えた悪い部分がすべて出てしまったようでした。内容として相手がすごく圧倒していたかというと、そうではないと思います。点を決める、決めさせないというゴール前の局面で相手がことごとく決め、うちは前半からチャンスを決められず、粘り強く守られてしまいました。
後半は点を取りにいかないといけないなか連続失点してしまったのは、うちに力がないということではなく、3点差がつけばリスクを背負って大雑把なプレーになるのは致し方がないところもあります。ただ、起きたことは受け入れるしかありません。可能性がゼロではない限り、残された40分で何ができるのか。多くのファン・サポーターのためにも、自分たちのクラブのあり方が問われている思います。限りなく(逆転でプレーオフ決勝に進める)可能性が低いと受け入れながらも、最大限できることに尽くしていきたいです。
──予想外の結果になってしまったが、2試合の戦いに向けてこの初戦のプランはどうだったのか?
緊迫した大一番ではミスが命取りになるので、まずは守備から入っていこうと。その構えた状態の守備は決して悪くはなかったのですが、切り替えのカウンターのところで、どうやって数的有利を作るのかということや撤退スピードに問題がありました。攻撃はある程度は前進できるだろうと思っていましたし、相手の守備のエラーは分析通りだったので、フィニッシュでもう少しセットプレーを取れたらなと。そこでボールが相手に残ってしまい、カウンターをされてしまいました。カウンターゲームをしたい、セットプレーを取りたいというプランでしたが、残念ながらことごとく相手ボールになり、それが失点につながってしまいました。
──リーグ戦の悪い部分が出たということですが、大阪にはリーグで3戦して全勝でした。
勝った試合もすべて、どちらに転んでもおかしくはないゲームでした。そのピンチやミスの場面を防いで勝てたのは、ゴレイロが神がかったミラクルセーブを何本もしてくれたからです。今日はその辺は当たらなかったという感触です。ゴレイロが勝敗の影響を大きな部分を占めていますし、そのゴレイロのパフォーマンスの差は多少なりともあったと思います。
──ゴレイロの話が出たが、クロモトは立ち上がりからナーバスでした。それでも引っ張って使っていたのは、攻撃性のあるゴレイロを出しておくことで反撃につなげる狙いもあったのでしょうか?
前半で4失点しましたが、それがすべてゴレイロの責任かというと、そうではない部分もあります。前半も危ない場面を止めてくれていたので、そこはまだ信じてと言いますか、むしろ、本当に彼で言えばノーマルでした。すごくいいパフォーマンスではないということ。交代理由は、彼を責めるのではなく、アクセントとして(ジョーとマルキーニョの)外国人2人を同時に使いたいという意図があり、田中俊則と交代しました。
──明日はある意味で8-0から始まるゲームです。勝つことは簡単ではないが、どんな作戦でいくのか。
まだ決断はしていないですけど、立ち上がりからパワープレーをすることもありえます。後半に流れがよくなったところで外国人を2人使って、(パワープレーではなく)4人対4人の戦いで点差を縮めて、残り時間を見ながらパワープレーをするかもしれないし、もしくは(今日から)何も変えないか。まだ試合が終わったばかりなので決断はできないですね。
──メンタル面のケアが必須となると思います。
さっきロッカールームで話をしましたし、会見でも言いましたが、こういう可能性がものすごく少ないなかですが、ゼロではない限りチームとしてのあり方が問われると思います。最後まで常に全力であり続けることをするしかないですし、そこで出た結果を受け入れるしかありません。このプレーオフのためだけにフットサルをしているわけではないので、ファン・サポーターの方の未来にもつながるように。明日の試合後のことも、長期的な未来のことも考えて、今できることを最後まで全力でやるだけ。今日のミスを早速、取り返せる場面があるので、この結果を不甲斐ないと思って選手はやり切るしかないぞというところです。
皆本晃(立川・府中アスレティックFC)
──今日の試合を振り返って。
結果の通り、すごく厳しいものになりました。ですが諦めることはできません。会場にもたくさんのお客さん、ファン・サポーターが来てくれて、メディアの方もたくさん来てくれています。そのなかでこの試合をしてしまい苦しいところです。明日も試合があるので、しっかりと準備して試合したいと思います。明日が終わった後に、しっかりと総括をしたいと思っています。
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