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2019.02.24

目立ちたがり屋から黒子役へ──。自分を変えてまでチームに徹した伊藤広樹 「勝つための道は他になかった」

PHOTO BY川嶋正隆

ボアルース長野は駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で、Fリーグ2018/2019 ディビジョン1・2入替戦プレーオフ第2戦を戦い、アグレミーナ浜松に4-1で勝利。2戦合計7-4とした長野は来季のF1昇格権を獲得した。

湘南ベルマーレ、ヴォスクオーレ仙台でFリーグを経験してきた伊藤は、今季から故郷であり古巣の長野に復帰。同じくFリーグを経験してきた石関聖とともにチームを引っ張ってきた。入れ替え戦でも第1戦では先制点、第2戦では追加点を奪う活躍で、チームの勝利に大きく貢献している。

そんな伊藤は本来「目立ちたがり屋」。自分でゴールを決めるために周りに生かしてもらう選手だという。しかし長野に加入しその考えは変わり、今では周りを生かす黒子としての役割に徹する。彼の中でどのような心境の変化があったのだろうか?

長野の昇格は、3月13日に行われる理事会で承認された後に正式に決定となる。

上手くないチームを勝たせるために

伊藤広樹(ボアルース長野)

──2試合の結果、昇格権を獲得しましたが率直に感想は?

僕としては長野を勝たせるために、上のレベルに上げるためにこのチームに来たつもりです。F2で優勝して、入れ替え戦に勝てたことは本当に嬉しいですし、幸せに思います。

──すごく一体感のあるチームですが、伊藤選手が加入された時からこの雰囲気でしたか?

そういうチームでしたが、今季はその一体感に闘争心も加わりました。そういう気持ちの部分と、仲間を助けることをテーマにやってきました。

──以前のフウガのような気持ちの良いチームですね。

僕もそういう雰囲気があるなと少し感じていました。個々の能力をチーム力でカバーするような。今日の試合にしても浜松さんに個人では太刀打ちできませんが、チームの力で勝てた試合だったと思います。そういう部分は美香氏のフウガさんのようなチームですよね。

──そもそものベースが北信越リーグを戦って来たメンバーだと聞いていますが、伊藤選手が加入した時のチームの印象はいかがでしたか?

うまいチームではないなと思っていましたけど、戦えるチームだなと。

──その戦えるチームに加入して今季を戦いましたが、チームとしてどこが伸びましたか?

今季はシンプルなことを徹底して積み上げていきました。型にはめたという言い方が一番近いのですが、同じことをやり続けました。個々の能力を伸ばすというよりも、チームとしての力を伸ばす。

戦術部分も徹底しましたし、意識の部分の徹底もして、それをやり続けました。これで、いきなり違うことをやるとなると、みんな難しいでしょうね。ただ、やり続けてきたことに関しては、しっかりと積み重なってきたと思います。

──やり続けた部分とは、「ローテーション」、「セットプレー」、「ボールを奪ってゴールを奪う」という3つの柱のことですか?

監督はそういう表現をします。もう何度も言いましたが個々の能力は足りません。なのでシンプルなパス回し、、セットプレー、カウンターに繋がる守備の部分です。監督はゴールに繋がる守備と言います。セットプレーで言えば、今日の先制点もセットプレーでした。その3つを徹底して練習してきました。

──北信越リーグをベースとしたメンバーに伊藤選手や石関聖選手といったFリーグを経験している選手が加入しました。監督も伊藤選手と石関選手の経験を称えていましたが、伊藤選手自身はその経験を積極的に伝えたりしましたか?

聖さんが色々な指示をして、僕が一番にそれを実践する。そういう意識は持ってプレーしていました。今まであまり高いレベルでフットサルをしてこなかったチームなので、理解力は低いです。なので、聖さんが伝える指示を僕がまずはやってみせるという部分は意識していました。

──その役割分担は、なぜそうなったのですか?

なんとなくですかね(笑)。でも僕はプレーで引っ張ることを意識していました。加入当時は少し様子見をしていたんですが、「聖さんはそんな(積極的に指示をだす)感じか」となって、それじゃ僕がそれをプレーで示そうと。ただ、シーズンの途中では2人でもよく話していましたね。

──来季はいよいよF1でのプレーになります。ご自身は以前もプレーされましたが、今回はどんな自分を見せたいですか? また、チームとしてはどう戦っていきたいですか?

個人で活躍することはあまり考えていなくて、今はチームが勝つためにプレーしています。正直に言うと、自分がもっと目立って気持ちよくプレーできれば良いかもしれません。でも今はチームが勝つために、そこを徹底して結果に拘っていきたいですね。昇格してもチームが勝つために全てを出し尽くします。

チームとしては、今季ずっと求められてきた部分を出し切る。チームとしては結果よりもまずはそこですね。今日の試合でも1秒もピッチに立てない選手がいました。それでも彼らもベンチで一緒に戦っていました。戦術的なコンセプトではなくて、今季できていたそういう部分を引き続き見せていきたいですね。

──本音は目立ちたい部分もあるんですか?

本当はありますよ(笑)。今まではそういう感じでプレーしていました。でもこのチームに入って「それじゃないな」って感じましたね。

──そう感じた理由は?

最初にこのチームの試合を見たときに「うまいチームじゃない」ってまず感じました。自分が目立つために生かしてもらうではなく、逆に自分がそのポジションに入らなければいけないなと。僕がバランスをとって、周りを生かす。そういう考えにならないと勝てないなと思いました。本音は自分が活躍したいですが、それではチームは勝てません。周りに点を取らせる、周りを生かす。それじゃないと、勝つための道はないなと思ったからですね。

──周りに生かしてもらって目立つ方と、周りを生かす黒子役はどちらが楽しいですか?

今(周りを生かす役回り)は楽しいですよ。チームメイトには失礼になりますが、低い戦力で強いチームを倒すのは楽しいです。こんなに楽しいことは他にないんじゃないかと思えるくらいですね。F2の中でもうまくないチームですが、そのチームを自分が引っ張る。自分が活躍するよりも、みんなで勝つためにプレーする。それが楽しいですね。

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