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作成日時:2021.09.01
更新日時:2021.09.01

【日本代表/WEB取材】「“勝たなければいけない”というマインドに囚われてしまうと…」。星龍太が考える国際大会を戦う上で重要なこととは。

PHOTO BY高橋学

9月14日に行われる、FIFA フットサルワールドカップ リトアニア2021の開幕戦に向けた調整を続ける日本代表。8月31日には4カ国親善対抗大会でスペイン代表と対戦し、世界の強豪を相手に0-2の惜敗となった。

2019年に行われたスペイン遠征の2試合は0-3、1-9と内容も結果も世界トップレベルとの大きな差を感じた。今回の対戦から一夜空けて、星龍太は世界でもトップクラスの選手らと対峙し何を感じたのか。そして、W杯自体は初めてになるがAFCフットサルクラブ選手権で優勝経験もある星が考える国際大会を戦う上で重要なことはどんなことがあるのか。


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今までやってきたフットサルをやることが一番大事

──昨日のスペイン代表戦ではソラーノ選手を抑えていましたがここまで国際親善試合を戦ってみて個人として、チームとしての感覚は?

個人としては徐々にコンディションが良くなっていて、僕はケガしている中でもトレーナーとも話していても良くなっていると感じています。そういうのがプレーにも出ているのかなと。ただもっと攻撃面で貢献できるようにしたいと思っています。チームとしては積み重ねてきたディフェンスというのが1試合1試合良くなってきていて、あとは最後の局面で取り切るだとか、フィニッシュまで持っていくといった局面での話になってきている。徐々にステップは踏めていますけど、あと一回親善試合が予定されているので、しっかりと取り組んで本戦に向けてもう一つ上の階段登れればなと思います。

──前の合宿でもソラーノ選手を意識していたと話していました。実際にマッチアップして改めて感じたことは?

単純にフィジカルの部分はすごく強かったです。日本と違って、間合いだったりターンのタイミングが日本の選手とは全然違ってやりにくさはありましたが僕はソラーノにマンツーで付くというオーダーが出ていた。あとは前線の3人がしっかりとプレスをかけてくれたおかげでコースを限定できたりプレーの限定ができたので、チーム全体としてそこの対策は取れたとは思います。セットプレーでやられた部分やファウルをしてしまった部分などありますけど、初めて戦った印象としては悪くなかったなと思います。

──最初に一度左にターンされて左で打たれたシーンがあったと思います。

マイボールになりましたけどあれは僕が触っていました。あとはそのときに、真ん中にいたのが祐希だったので「中に運んだらカバーしてほしい」というコミュニケーションを取っていました。チームとしても中に運ばれたらサポートをするというルールで対応しようと思います。

──ここまで西谷良介選手、室田祐希選手、星翔太選手とセットを組んでいます。昨日のスペイン戦は翔太選手ではなく森村孝志選手がセットに加わっていましたがセット間での連係面はいかがですか?

選手の特徴というのは合宿を通じて分かっていますし、リーグで対戦している仲間達なので特徴が分かった上でプレーできていますので選手が変わってもそれに対応できている。昨日は孝志がピヴォでしたけども(フィクソの自分が)右足と(ピヴォの森村は)左足で相性がいいのでスムーズにピヴォを使った攻撃ができたのかなと思います。

──翔太選手とは兄弟ならではのやりやすさは?

チームでもやってますし、常にコミュニケーションを取っているので悪くはないですけども一緒にやっていたときが僕の調子あまり良くなくて迷惑かけていた。もう少し修正できればもう一つ上のコンビネーションができるのかなと思います。

──欧州遠征を行いここまで5試合を戦いましたがジャッジの基準には慣れましたか?

基本、スペインで試合しているのでスペインの基準になっている。W杯の本戦になればレフェリーの基準も変わってくると思うので、そこは一戦目の立ち上がりのところで感触を確かめてそこに適応できればなと思います。

──国際大会の最初の試合は様々な難しさがあると思います。レフェリー以外に初戦で大事にしなければいけないポイントは他にもありますか?

どの大会でもそうですけど、初戦は本当に大事で、勝ち点3を取るだけであとの2試合が楽になると思います。ですが「勝たなければいけない」というマインドに囚われてしまうとミスを怖がったり、ディフェンスに強くいけなかったりファウルが嵩んでしまったりと、頭を冷静にできない試合になってしまうことが多い。そういうときこそ平常心を保っていきたいです。ミスは仕方と思うので、そこを怖がらずに自分たちが今までやってきたフットサルをやることが一番大事になってくる試合になる。常に平常心を保ちながらプレーすることを心がけなければいけないと思います。

──アンゴラのようなアフリカのあまり対戦したことのないような相手でも、今仰ったように自分たちのやり方を通していけば良い結果を引き寄せることができる。

そうですね。よく言うと思いますけど「体は熱く頭は冷静に」ならなければいけない。どんな相手でも自分の良さを出すためには分析も大事ですけど、プレーしながら相手の特徴を掴んでいかなければいけないので、そこで考えるのを止めてしまうとうまくいかないと思う。そこは1セット目、2セット目で感覚を掴みながら自分たちのやってきた良さを出すことが大事かなと思います。

──星選手は世界のトップレベルの選手たちと戦う際はワクワクするタイプですか?

ワクワクはしますけど、なるべく平常心というか、感情の起伏はあまり出さないように心がけています。

──W杯へ懸ける想いは強くなっていますか?

1試合1試合積み重ねるごとに、W杯本戦まで近くなってくるのでより緊張感が増していますし気を引き締めないといけないと感じています。リトアニアに入ってからはより気が引き締まると思いますし、もっとコミュニケーションを取ってもっともっと修正をかけていかないといけない。本戦では昨日戦ったスペインとも試合をしますけどギアを上げてくると思うので、「昨日いい試合をしたな」ではなくて勝つためにより良い準備をしていきたいです。

──勝つために、今の日本は点を取らなければいけないことが明確になっていると思います。フィクソとしては攻撃面でどう貢献していきたいですか?

ディフェンスは全体で踏ん張れていたと思います。それがカウンターに繋がるかと言うとまだ繋がっていないので、もう少し質と精度を高めて取り切る。それからカウンターでシュートまでいくことを目指していかなければいけない。直線的にゴールに向かうと言いますか、攻撃面でボールを回しているときにもっとゴールに向かってプレーしなければいけないなと思います。

それはフィクソからピヴォに出すだけでなくてアラとの連係だったり、出した後に絡んでいかないと単発で終わってしまう。ボールを持っている人に対して関わりを強く持つ。フィクソは特にピヴォだったりアラが攻めたときのサポートが必要だと思うので、そこをもう少しポジショニングでやってあげれば、ボールを保持する時間が長くなると思う。そこはスペインと戦った上で「やらなければいけないな」と感じました。

──FIFAフットサルワールドカップ リトアニア2021に臨むメンバーの発表から1週間が経ちましたが、改めてメンバーに選ばれた感想とファンサポーターへのメッセージをお願いします。

この16人に選ばれたことは本当に嬉しいですし「積み重ねてきたことが間違いなかったんだな」というのが自分の中で思えた。まだ始まっていないのでここからケガをしてしまったりコロナに感染してしまう可能性もないことはないので確実とは言えないですけど、翔太と一緒にメンバー選ばれて一緒にW杯に出場して活躍するということが叶いそうなのでそれが本当に嬉しいです。日本の強いフットサルを見せるためにも、日本に貢献できるよう頑張りますので、応援していただければと思います。

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