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【コラム】昨日の友は今日の敵。堀内迪弥とマルロンが見せた熱き友情の戦い

PHOTO BY軍記ひろし

残り2回の対戦を楽しみに

かくして初めてピッチで対戦する2人のマッチアップは試合開始早々だった。サイドで待ち構えた堀内にマルロンがぴったりとマークに着く。「メラオは飛び込んでくる」と思っていた堀内は、ボールが入った瞬間に反転して縦に突破。ファーストコンタクトは堀内に軍配が上がった。

しかしそこからは堀内にボールが入るも、マルロンはやや距離を追って反転させないような守りに切り替える。「最初のプレーでミチヤにやられたからね。そこからは少し距離を取って、次のプレーに備えるような守りにしたんだ」というマルロンの狙い通り、堀内はなかなかマルロンを剥がせない。「今日はボールが入ってくるシーンが多かったですね。でもメラオにしっかりと対応されました」と堀内もやられた印象だったようだ。

試合も4-3で湘南が勝利し、堀内は「試合でも負けましたしね。今日はメラオの勝ちです」と完敗を認める。そして「後半はそんなに出てなかったですね。ちょっと残念ですが、湘南にフィットしてくると怖い選手ですよ。弾丸シュートも彼の武器ですし、マッチアップして改めて良い選手だなと思いました」と称える。マルロンも「チームとして試合に勝つことができて良かったよ。ただ、ミチヤがボールを収めることができるのでロングボールを通されたね。僕らの前からのプレスがうまくかからなかった。彼がいるからこそ、僕らは苦しんだんだ」とお互いの健闘を称えた。

惜しくもこの日は敗れた仙台だが、かまぼこダービーはまだあと2回残されている。「次の対戦ではやってやりますよ。あと2回楽しみです」とリベンジを誓う堀内に対してマルロンは「こういうのは本当にいいよね。次は俺が勝つって言い合う仲。彼はヴォスクオーレのエンブレムを背負って、ヴォスクオーレのために戦う。僕も今はベルマーレのエンブレムを背負って、ベルマーレのために戦っている。次も彼の邪魔をして、僕がゴールを決めてしまおうかな」と笑う。

ピッチ外で仲が良いからこそ、相手の良さがよりわかる。それだけリスペクトしている相手だからこそ、ピッチ内では本気でぶつかり合い、相手を越えるために練習に励む。

少年ジャンプの「友情、努力、勝利」の三大原則ではないが、そういう背景を知ることで観戦の新たな楽しみになるのではないだろうか?

かまぼこダービーでは、ぜひミチヤとメラオの熱い戦いにも注目してもらいたい。今季のかまぼこダービーは残り2回。10月21日に仙台市青葉体育館、そして1月11日に駒沢セントラルで行われる。

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