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【キタケンレポート】日本のピヴォ当てがタイに通用しなかった理由。キーワードは「3人目の動き」と「長いボール」。

PHOTO BY軍記ひろし

森岡「年齢を言い訳にするつもりはない」

後半、日本はGKを関口からピレス・イゴールにスイッチ。これは前半の出来によるものではなく、試合前から決まっていたプランだったという。

後半になっても、日本はタイの守備を崩しきれない。2点リードしたことでタイが割り切って引いて守っていたので、ボールは持てる。ただ、密集した地帯へのピヴォ当てや、カバーリングがいる状態でのドリブル突破などで、惜しいところまでは行ってもつぶされてしまう。

1試合を通じて感じたのは、ダイナミックさが足りないこと。例えば、スペースに走った選手に長いボールを合わせるなどピッチ全体を広く使った攻撃は数える程だった。技術が高い選手が多いため、どうしても近い距離でサポートをして、足元でボールを受けて、詰まってしまう。

「これはチームの課題でもあるんですけど、相手のスペースを取りに行く動きができない。それが今日の試合にも出たと思います」(吉川)

今回のメンバーの平均年齢は30.8歳。ベテランが多いことがプレー面でマイナスになっているのではないか? チーム最年長・40歳の森岡薫に率直に聞くと、こんな答えが返ってきた。

「確かに、ベテランはいますけども、走ればよいというわけではなく、質も大事になります。ただ、こういう結果なので、そこを言い訳にするつもりはありません」

武田テバオーシャンアリーナでの第2戦。第1戦で見えた課題をどう解決するのか。その答えを示す場所はピッチの上しかない。

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