更新日時:2019.09.29
【キタケンレポート】ブルーノ・ジャパンが第2戦で見せた「戦術的修正力」。なぜディフェンスの立ち位置をわずかに下げたのか?
PHOTO BY軍記ひろし
日本が行なった2枚抜け対策
第1戦から中1日で迎えた9月25日、日本代表は武田テバオーシャンアリーナに場所を移し、タイ代表との第2戦に臨んだ。
スタメンは第1戦から2人変更があった。GKは関口優志ではなくピレス・イゴールが先発し、吉川智貴に代わって西谷良介が入った。吉川は第1戦で軽い怪我をしたため、ベンチ入りしたものの、プレーは回避した。
日本は立ち上がりからアグレッシブにプレスをかける。第1戦から大きくは変わっていないように見えたが、ディティールレベルでは修正があったという。1stセットに入った西谷が説明する。
「相手のクリアランスの時に、足元につけさせるように、1つラインを下げるディフェンスを前日練習からしていました」
第1戦でタイが多用していたのが、ゴールクリアランスでの“2枚抜け”だった。日本はクリアランスに対し、1列目の2人が高い位置をとる。ここで、タイは底にいた2人が同時に抜けて、前から1人が降りる。1列目の選手はそのままマークにつくのか、前後で受け渡しを行うのかを迷う。それによって前線にいるピヴォへのパスコースを空けて、GKがスローでダイレクトにつける。
タイのピヴォである9番のスパウット・トゥエンクラーン、11番のムハンマド・オサマンムサは2人ともフィジカルが強く、背負った状態でキープできる。クリアランスからダイレクトにピヴォに入れられると、高確率でボールが収まるため、日本の選手は後ろに戻りながら守備をしなければならない。それでは守備の強度が落ちてしまう。
最初の立ち位置を低くして、あえて低い位置からのビルドアップをするように誘う。そこにボールが入った瞬間に、前を向いた状態でプレスをかけていく。
実際に第1戦と比較すると、第2戦ではピヴォに入れられるシーンは大幅に減った。2016年のAFCフットサル選手権で、ベトナムを率いて日本を破ったブルーノ・ガルシア監督の「戦術的修正力」を感じさせられた。
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