更新日時:2020.01.13
【運命のすみだvs浦安プレビュー】プレーオフ出場は、3位・大阪か、4位・すみだか。勝ち点2ポイント差で追うすみだの最終戦は、16時45分キックオフ!
PHOTO BY軍記ひろし
駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で行われているFリーグ2019/2020 ディビジョン1 第32節、第33節。この駒沢セントラルの開催を前にした最注目ポイントは、プレーオフ出場「残り1枠」をかけた、3位・シュライカー大阪と、4位・フウガドールすみだの争いだった。
◆第31節終了時点
シュライカー大阪 勝ち点61・得失点差33
フウガドールすみだ 勝ち点56・得失点差15
◆両者の試合日程・結果
1月11日(土)
17:15 Fリーグ選抜 2-6 フウガドールすみだ
19:30 立川・府中アスレティックFC 5-4 シュライカー大阪
1月12日(日)
19:30 湘南ベルマーレ 5-4 シュライカー大阪
1月13日(月)
16:45 バルドラール浦安 vs フウガドールすみだ
◆第32節・第33節終了時点(すみだは残り1試合)
シュライカー大阪 勝ち点61・得失点差31
フウガドールすみだ 勝ち点59・得失点差19
大阪にとっては、1試合でも勝利を収めればOK、もしくは1試合でも引き分ければ、得失点差「18」を踏まえると、プレーオフ出場権を手に入れられるという状況だったが、立川・府中には先行を許してしまい、食らいついたものの競り負けた。続く湘南戦も、Fリーグ史に残るような大激闘の末に、劇的な敗戦を喫してしまった。
【F1第33節/湘南×大阪】プレーオフ出場目前でまさかの2連敗。主将・田村友貴が涙ながらにコメント。「勝ち点では僕たちが上なので、信じて、待ちたいと思います」(大阪 田村友貴)
一方のすみだにとって、プレーオフ出場は他力であり、なおかつ大阪の実力を考えても、可能性がかなり薄いという状況だった。それでも、「自分たちが連勝した上で、大阪が連敗すればいける」という、わずかな可能性を信じて、Fリーグ選抜戦は、盤石の戦いで勝利と、得失点「4」を積み重ねた。
その結果、プレーオフ出場最後の1枠は、すみだの浦安戦ですべてが決まることになった。
では、運命の決戦は、どんな展開になるだろうか──。
すみだにとって、簡単な戦いではない
この試合の“主語”はすみだとなるが、彼らにとって浦安戦は勝ち点3を計算できる試合ではない。今シーズンは、第5節に3-2、第22節に3-1といずれも勝利を収めているものの、2つの点で厳しいものになる。
一つは、浦安のモチベーションが高いということ。
現在8位の浦安にとって、何かをかけた試合ではないという意味でも、モチベーションを作ることが簡単ではない。それにもかかわらず、11日の北海道戦は、最後まで高い集中力を維持して6-3で勝利した。
「いい感じでした。前半は、攻撃でも守備もセットプレーも、高いレベルを維持できました。効率的にゴールできましたし、それによって自信を高めることができました。(2-5で敗れた)前節の大阪戦の後半も高いレベルを保てていましたし、これからの目標は、このレベルを維持してプレーすること。ディドゥダがケガをしてしまい、(守備の要となるフィクソという)大事なところですが、他の選手が出て、全員がうまく応えてくれました。すごくポジティブでした」(アルベルト・リケル監督)
今シーズンは、リケル体制2年目の進化を模索してきた。
3-1システムと4-0のクワトロシステムを併用するなかで、どちらかといえばクワトロの精度を高めながら、プレス回避と縦に早いフットサルで一気にゴール前のチャンスを生み出すスタイルを突き詰めていった。中軸だった宮﨑岳はチームを離れたものの、“現バルドラールの象徴”・加藤竜馬や、ピッチの舵取り役として成長著しい石田健太郎、そこにベテラン、中堅、若手が絡んでいったが、第3巡目の成績は、第32節までで、2勝1分7敗と大きく沈んだ。しかしようやく、そのトンネルの出口が見え始めている。
北海道戦は、前線でチャンスを作った原辰介が2ゴール。セットプレーから加藤のスーパーボレー。ピヴォの本領を見せた野村啓介。それに、三浦慎太郎と永島俊にもゴールが生まれた。「後半で少しバタつく時間があったので、次の試合ではそうならないように」と、加藤が引き締めたように、今の浦安の出来は上々だ。
もう一つは、すみだのメンタリティがどう出るか。
「外からどう見えていたかはわからないですが、(負けたらプレーオフ出場がなくなってしまう)ストレスがかかっているなかで、普段通りのプレーをするのは簡単ではありません」
須賀雄大監督は、Fリーグ選抜戦後にそう話したが、浦安戦はさらにプレッシャーがかかる状況だろう。さらに、すみだにとって願ってもない条件がそろったという一方で、プレーオフ出場をあきらめてしまいそうな状況から“奇跡的に”望みがつながったという意味で、どんなモチベーションで試合に入っていけるかが重要。チーム全員が同じモチベーションを維持できるのか、また、気持ちのたかまりがカラ回ったりしないか。
普段とは違う。そんな状況を加味すると、浦安vsすみだの一戦は、とんでもない試合になる可能性がある。
湘南vs大阪は、Fリーグ史に大きく刻まれるような、多くの人を魅了する激闘となった。そんなゲームを超えるような最高の試合が生まれるか。そして、プレーオフ出場を手にするのは、果たして──。
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