更新日時:2020.09.14
【日本代表/記者会見】2月に戦うはずだったアジア選手権メンバー+3名で水曜の浦安戦へ「今は12月の本番へ向けて神経を集中させている」(ブルーノ監督)
PHOTO BY軍記ひろし
今日、14日から16日にまで3日間に渡って行われる日本代表のトレーニングキャンプ。最終日には、バルドラール浦安とのトレーニングマッチも組み込まれており2月のパラグアイ代表戦以来、7カ月ぶりの実戦となる。
Fリーグ開幕後初めてでもあるトレーニングキャンプに向けて、ブルーノ・ガルシア監督はどんなプランを思い描いているのだろうか。そして、AFCフットサル選手権が11月のトルクメニスタン開催から12月にクウェートで開催へと変更となり、大会がさらに延期となった影響は代表チームにどのような影響を及ぼすのか。
トレーニングキャンプを前に、ブルーノ監督がオンラインの記者会見に臨んだ。
石田、中田、堀内、伊藤は「中核を支えていく期待をしている選手」
──今回のトレーニングキャンプに向けて。
今回は、バルドラール浦安と試合も行います。時期的にはFIFAのインターナショナルマッチデイズという、代表チームが試合を組めるカレンダーの中にあります。現在の状況下では、他国へ行くことも、逆に招くことも難しいというなかで、浦安さんの協力をいただき、代表としては7カ月ぶりのゲーム機会をいただきました。Fリーグも開幕し、選手は試合経験を重ね始めていますが、代表チームもゲーム体験を必要としています。クラブチームとの対戦はなかなかないことですが、アジア選手権への準備として組ませてもらいました。この機会において、最善の活用ができたらと思っています。
──もともと2月にトルクメニスタンで開催される予定だったアジア選手権は11月に延期となり、さらに、12月のクウェート開催への変更が決定しました。目指すものは変わらないという前提がありつつも、ここに至るまでに戸惑いや迷いもあったのではないでしょうか?
複数回の日程変更が追い風でないことは間違いありません。いろんな面で変更を余儀なくされていますから、向かい風ではあります。現在は、日程の再調整や再変更をするという難しい状況ですし、きちんと組織された取り組みをしている国のほうが変更への対応が難しいという側面もあります。他国で仕事をしてきたなかでは、簡単に変更できるという体験もありました。ですから、きちんと組織されたFリーグなど、困難な調整に向けて努力をしていますが、へこたれずに取り組めていることは素晴らしいと思っています。
そして、チームの目標は、おっしゃる通り変わりません。自分たちとしては、いつどこでどこと対戦するのかがわかれば十分に準備ができますから、今はその把握ができましたから、神経を集中させています。自分たちができることを継続していくというメンタリティで取り組んでいます。
──7カ月ぶりの対外試合に向けて、7月からの複数回の合宿を踏まえてどんな基準で選手を選んだのか。
おっしゃる通り、7月からの活動を加味した構成です。今回の16人は、FPが14名、GKが2名ですが、そのうちの13名は、今年1月、2月のスペイン遠征と北海道キャンプに参加して、アジア選手権本番に向けた準備をしていたメンバーです。残り3名は、一連のキャンンプにおけるパフォーマンスを評価したメンバーです。石田健太郎、中田秀人、堀内迪弥に加えて本当は伊藤圭汰もいますが、負傷のために召集できませんでした。年齢的にも経験値的にも若い選手なので、中核を支えていく期待をしている選手として引き続き召集しています。
──13日の試合を現地で視察していた名古屋オーシャンズへの印象は? また、ブルーノ監督と同じスペイン人の指揮官であるフエンテス監督の共通点と異なる点は?
昨日、アリーナに足を運んで試合を見ました。開始早々からスタートダッシュで名古屋が先手を取って、そのまま突き放すという展開で、その後は余裕をもったゲームをしました。立川・府中はちょっとした隙をつけずに、名古屋が大きな優位を示しました。
フエンテス監督については、この場で比較するようなお話はできないですが、同じスペイン人指導者として、日本のフットサル文化の発展に貢献できているという誇らしい気持ちがあります。名古屋は優秀な監督を呼び、今の仕事をされていますから、狙いが的中したと思います。もちろん、フエンテス監督は日本に来る前から大きな仕事をしていましたが、日本でこうして一緒になって貢献できていることが誇らしい。指導者として別の人格があるので、共通点や相違点はもちろんありますが、今回は回答を差し控えさせていただきます。
それと忘れてはならないのが、名古屋にはこれまで、ビクトル・アコスタ監督やペドロ・コスタ監督、その前に指揮を執った監督が素晴らしい仕事をして伝統と戦歴を紡いできています。クラブとして構築してきたものがある上に優秀な指導者がやってきたことで今の名古屋オーシャンズになっていると捉えています。
──9月5日、6日にFリーグが開幕しました。特殊な状況下で始まったシーズンですが、試合をご覧になって率直にどんな感想をもっていますか?
細かい戦術や技術、フィジカルといったことよりも、総じて何よりもうれしい、明るい、喜ばしいというのが純粋な感想です。もちろん、(中継される映像を)画面越しにサポーターがいることを想像しながらも、特殊な状況下で観客席に誰もいない寂しさもありましたし、選手への影響も少なからずあると思います。ただ、そうしたことを差し引いても、何カ月も耐え忍んだ後に、待ちに待ったシーズンがついに開幕したことで、選手や各クラブ関係者、リーグ、代表のスタッフ人も全員がポジティブに捉えて喜んでいます。この後、試合を重ねていくなかでパフォーマンスのことや、選手のフィット具合、チームの成熟度などの話にもなっていきますが、今は喜びに包まれているというのが率直なところです。
──浦安戦が最後にあるなかでのキャンプですが、通常通りのトレーニングのアプローチになるのか、もしくは試合から逆算してキャンプのプランをデザインするのか。
これまで通り、3日間のなかで最適化することは変わらないですが、その2つのミックスという位置付けです。3セッション+GKトレーニングができることに加えて試合があるので、それを代表チームの強化に使わない手はないですし、一方では、大会に向けた準備をしないといけない。ただし、(短期間で1試合だけなので)特定の相手を意識してシミュレーションできるわけではありません。このセッション数を使って強化をしながら、試合準備を並行して行うというミックス型を考えています。
──12月の開催となったことで大会の準備期間が延びますが、この先の代表のスケジュールは?
なるべく早く調整して、決まったら皆さんにお伝えします。実際に大会の日程に関する知らせが届いたのが木曜日(9月10日)だったので、そこから実現可能なスケジュールやオプションを洗い出しました。そこから我々は、いろんな調整が必要になります。代表チームですが、クラブやリーグ、施設、各種機関とも連携していくので、再調整の時間が足りていない実態があります。そうした簡単ではない調整を今、最速でやっていますから、決まっているものはないというのが現状です。
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