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作成日時:2023.07.20
更新日時:2023.07.20

【F1第8節|記者会見/浦安vs横浜】5連勝&今季初の無失点勝利も悔しさをにじませた横浜・鳥丸太作監督「多くの課題があり、一概に喜ぶだけではいけない」

PHOTO BY高橋学

7月17日、Fリーグ2023-2024ディビジョン1の第8節、バルドラール浦安vsY.S.C.C.横浜が行われ、横浜が2-0で勝利した。

試合後、鳥丸太作監督が記者会見に出席した。

多くの課題を感じた勝利

●Y.S.C.C.横浜|鳥丸太作監督

──試合を振り返って。

なかなか勝てなかった相手に対して勝利できたことは、やはりうれしいという気持ちが一番大きいです。ただ今日に関しては、今までの勝利した試合よりも多くの課題を感じたので、一概に喜ぶだけではいけないなという感想です。

たとえば後半の戦いは明らかに相手に主導権を握られてしまいました。そこでどういうリスクをかけて自分たちのペースにもっていくべきだったかは、僕自身も、ピッチに立っていた選手一人ひとりも反省しなければいけない試合だったと思います。次戦以降も、勝ちを積み重ねながら修正していきたいです。

──第1ピリオドの途中、セットプレーのタイミングでタイムアウトを取っていましたが、どういう指示や修正をしたのでしょうか。

セットプレーの確認というよりかは、矢澤大夢を使った“GK攻撃”に対して、相手が有効なディフェンスをしてきたので、あまり欲張るのはやめようという話をしました。あとはGK攻撃をした時、フィールドの選手の配置が乱れて、良くないボールの失い方から失点することが怖かったので、前進が終わった後にどこにパスを出して、ボールの移動中に人はここに動こうといった部分を整理しました。

──第2ピリオドについては、押し込まれてしまう展開が長かったですが、絶対に失点しないという気持ちが、ベンチも含めてピッチの全員から感じられました。

前半と同じではなく、後半は特にディフェンスから高いパフォーマンスを出そうと。欲張らずにしっかり足を動かして、我慢強くディフェンスしようと強く伝えました。攻撃のところは課題が残る試合でしたが、守備において、センターライン10メートルにはボールを送らせないとか、最後に体を張るとか、複数のディフェンスラインをつくるという肝の部分は合格ラインだったかなと思います。

最後パワープレーのところは、選手の疲労もあり、相手のうまさもあって崩されてしまいましたけど失点はしなかったので、そこは選手たちのハードワークの賜物ですし、そういう点では収穫もありました。

──今シーズン初めての無失点勝利となりました。試合前にクリーンシートで終えようという話はしていましたか。

失点しないぞと言って、本当にそのまま終わらせられるような競技ではないので、必ず0で抑えようという考えはなかったですね。もちろんディフェンスの強度や精度は求めましたけど、この結果はたまたまです。ただ、ロースコアのゲームになることは想定していたので、得点と失点のところは大事にしていこうというつもりでした。見ていただければこれまでとの選手の使い方が違うことがわかると思うんですが、わかりやすく言うと、安定したゲームマネジメントを心がけました。

──前節まではGKからていねいにパスでつないでいくスタイルでしたが、第2ピリオドに押し込まれた時間帯あたりから、矢澤選手が直接、菅原選手に向けてパスを送っていました。そこは意図したプレーですか?

あれは修正しないといけないポイントの一つです。相手のディフェンスがとても良かったので、少し逃げるようなゲーム展開になってしまった時間がありました。できれば相手の守備に立ち向かっていく姿勢をもう少し見せて、ボールをしっかり持ちながら自分たちの時間をつくっていきたかったです。そこは僕の指導不足ですし、選手も納得していないだろうし、僕らのスタイルではない戦い方です。

そこはトレーニングで修正していきます。あとは無理してつないだところからの失点の怖さもあったため、僕も明確な指示を出すことができませんでした。そこは今日のようにグレーゾーンにするのか、はっきりするのかを決めないといけないなと思っています。

──結果的に菅原選手が体を張って収めたことでラインを上げやすかったという側面もあるように思いますが。

そうですね。僕らのミスからの失点というのはなくなりました。映像を見返して、どうするかを考えないといけません。

現状に満足せず、成長を続けたい

──選手時代を過ごしたアリーナでの試合という点でも気持ちが入っていたように見えました。

そうですね。浦安は僕が現役時代に5年間在籍していましたし、歴史も実績もあり、完成度も高いチームだということを、対戦していくなかで改めて感じています。そういう意味では「古巣」というより、そうした良いチームに勝ちたいという気持ちが強かったです。

──昨シーズンの対戦は、内容自体は悪くなかったものの0-1で敗戦しています。そこから半年ほど経ち、フットサルの積み上げを含めてチームがレベルアップして、今回は勝利しました。特に第1ピリオドはいい戦いができていたのではないかと思いますが。

おっしゃるとおり、前半については良かったのかなと。チームの一体感というところもありますが、攻撃の終わり方や、その時の人の配置を見ると、去年よりも積み上がっている部分が感じられました。チーム全体がリスクをかけながら、そういう思いきったプレーができるようになってきたことが、お互いにチャンスが多くなかったなかでも得点につながった要因だと思います。

──ここまで昨シーズンを上回るペースで勝ち点も得点も稼いで、本格的に優勝争いが見えてきています。監督自身は現状をどう捉えていますか。

僕自身、この横浜は力のあるチームだと思っています。ただ、ポテンシャルがあっても、怪我があったりコンディション不良があったりと、そう簡単にいかないこともわかっているので、浮かれることはないです。今の段階では、納得のいく成績ですし、さらに良くなると思うので、僕らはこの状態に満足せずに、ひたすら成長していきます。なので現状を維持しようとか、このままのプレースタイルを変えないとか、引き出しを増やさないということはないです。むしろリスクを取り、引き出しを増やして成長を続けていきたい。その結果として、優勝を目指せるようなチームになったらいいなと思っています。

 

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